コロナ禍で見つけた趣味。編み物に無心になる私。
去年から、一気におうち時間が増えた。
原因はふたつ、妊娠とコロナだ。
それまではアクティブを超えて、アグレッシブと言われるくらい、予定をパンパンに詰め込むことに幸せを感じるタイプだと思っていた。
例えば、とある休日の定番の予定は、
起床してランニング→朝食を食べてピラティスへ→友人と評判のお店でランチ、買い物→帰って掃除、晩ごはん→primeで映画鑑賞
これだけ詰めといて、たまに何もない休日に幸せを感じる。
次の日から仕事なのに、今考えると若かったなと思う。
そんな私から外出が奪われてしまうのは、苦痛以外の何物でもなかった。
でもむやみに出て、万が一のことがあったら困る。
そんな中、暇を持て余していた私がハマったのが、アクティブとは対極に位置していそうな、編み物だった。
ある日、暇すぎて暇すぎて部屋の中を眺めていると、いつもコップに敷いているコルクのコースターが、部屋のインテリアとマッチしていないことに気づいた。
部屋の雰囲気に合わなければ、姿見にもサイドテーブルにも色を塗ってきた私。
コースターも合わなければ作ってしまえばいい。
そう思って見つけたのが、レース編み。
これなら我が家の雰囲気にも合うし、いろんな編み方があって、暇つぶしにもなりそう。
そこから休日の編み物ブームが始まった。
最初はひたすらコースターを編んだが、二人暮らしに大量のコースターは不要だ。
困った、ネタを探さないと。次は何を作ろう。
そうだ、レース編みのベッドカバーって憧れるんだよなぁ。
でもちょっとレベルが高そうだし、余りにもサイズが大きいものだと途中で飽きそう。、、
リビングのクッションカバーあたりがお手頃かなぁ。
好きなレース編みコースターの編み図を見つけて、ひたすら同じコースターを編むこと50個。
できたのが一番上のクッションカバーだ。
最初の10個くらいは楽しかったが、さすがに50個も同じ柄を編むと、レース編みにも飽きてきた。
でも、ここまで編み物が日常に溶け込むと、テレビを見ながら編み物をすることが普通になる。
ただテレビを見ているだけだと、手持ち無沙汰な気分になってしまうのだ。
(ここら辺に、アクティブの余韻が垣間見える)
うーん、あと欲しいものは何だろう、、
あ、リビングの椅子足ソックス!
今までフェルトのシールを貼っていたけど、すぐに取れちゃうんだよな。
シリコンカバーだと滑りが悪いし。
我が家の椅子足は微妙なグレージュで、ちょうどいい色のソックスがなくて困っていた。
椅子足ソックス、その数4脚×4本=16本。
ドラマを見ながら、無心に編む幸せ。
椅子足ソックスって、作品としては地味だな、もうちょっと他に編むものあるでしょ、と思っていたけれど、お気に入りの椅子に自然と馴染むソックスを見ると、満足感が得られる。
しかも毎日何回も使う椅子だ、毎日「ふふふっ」とささやかな満足感に包まれるのだ。
私以外の誰も気づいてくれないけれど、我ながらいいチョイスだったと思う。
今では、娘の小物や服をちょこちょこと隙間時間に作る日々。
あったかい紅茶を飲みながら、無心で編む時間は、私の新しい至福の時である。