インドで暮らしてみて、私が手に入れたもの3つ

インド在住2年目のあじさいです。
突然ですが、今までのインド生活を通して自分が得たものについて書いてみました。

1.時間

意外なことに、日本にいた時と比べ、自分の時間が増えました。

日本だと毎朝早朝に起きて電車で通勤し、残業もそれなりにこなしていました。定時で帰れる日には、同僚や後輩と飲みに行くことが多かったです。

一方、インドでは運転手付きの社用車もしくはUberアプリで通勤しています。電車とは違って、車の中だとゆっくり自分の時間を確保できるので、私は毎日車の中から外の景色をボーッと見ることにしています。

また、基本的にインド人は残業をしません。私もほぼ毎日定時で帰りますが、同僚のインド人は皆早く帰宅して家族と一緒に過ごしたいと考えているので、仕事帰りに飲みに行くことはほぼありません。時々日本人の友人と食事に行くことはありますが、それも月に数回程度です。だいたい夜は自宅でのんびり過ごすことができます。

休日に関しては、概してインドは娯楽が少ないので、日本のように一日中あちこちで遊び回ることはありません。実際、インド駐在員の楽しみと言えば、ゴルフくらいです。

私はショッピングモールで少し贅沢なランチをしたり、カフェでゆっくり過ごすことが多いですが、人によってはサークル活動やヨガ、語学などの習い事を楽しむ方もいます。選択肢が少ない分、各々が自分の趣味に時間を割くことができます。

2.アメとムチ

よく、インド人は「褒めて伸ばす」のが良い、というお話を聞きます。インド人はプライドの高い民族だから、ガミガミ怒られるとやる気を失ってしまい、逆効果なのだそうです。

彼らをうまくコントロールするには、エサをうまくチラつかせることが大事です。「結果を残せたらあなたの評価ポイントになるよ」といったポジティブなことを言ってやる気を出させてあげます。特にインド人は肩書きに対してかなりこだわりが強いので、昇級のためなら意外とけっこう頑張ってくれます。

頑張って結果を残してくれた時は、精一杯褒め称え、一緒にお祝いします。

でもポジティブなことばかり言っていると、今度はだらけてしまうので、時々引き締めないといけません。

プライドは高いけどマイペースな性格なので、時々怒るふりをするくらいがちょうど良いのだそうです。

私もインドに来て最初の頃は彼らをうまく動かせなかったのですが、少しずつ、何がこの人の「アメ」になるか、この人にはいつの時点でお尻を叩けばいいか、わかってきました。

3.ダメもと精神

インド人は、とにかくダメもとで何でも自分の要求を伝えます。たとえそれがどんなに無茶苦茶な要求だったとしても、とりあえず言ってみるのです。日常生活はもちろんビジネスの場でも、けっこう「言ったもん勝ち」な風習があります。

私がインドで来たばかりの時、ちょうどアパートを探していたのですが、インド人の同僚から、何か要求があればどんどんオーナーに言った方がいい、交渉できるから、と教えてもらいました。

実際、厚かましくも「家賃を3割安くして欲しいんだけど」とお願いしたことがあります。こんなこと、日本では絶対言えませんね。

ところが、最初は却下されたものの、最終的には折れてくれて、2割下げてくれたんです。

後で知ったのですが、インドでは契約交渉する際、お互いに最大限の希望をぶつけ合い、最終的にその中間地点に落ち着かせるスタイルが多いそうです。

おそらくオーナー側も、最初は相場より高めの家賃で売りにしてたんだと思います(結局、別の理由でその部屋には住まなかったんですけど)。

仕事をしていると、取引先から「納期を○か月早めろ」「○%割引しろ」などの要求は当たり前、中にはびっくりするくらい無茶苦茶な要求をされることもあり、逆に笑ってしまうくらいです。

でも、彼らからしてみれば、相手が受け入れられないのを承知の上で、でも「言わないと損」だからどんどん要求するんですね。

次第に私もこのダメもと精神に慣れてきて、日常生活で何か交渉する時は、とりあえず言ってみる、を実行しています。

終わりに

他にもたくさんあったのですが、今回は自身の中で最も印象に残ったものを3つ挙げてみました。

一筋縄ではいかないけど、まだまだ可能性に満ちた国インド。これからもたくさん得られるものがありそうです。




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