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第十一回 ヒマラヤなんちゃって句会     「ヒマラヤ地」発表!!


Twitter@himahira19で行っていた句会の結果発表の三日目です。

5月21日、「おうちで俳句大賞」にかこつけて、
俳句ポスト並盛連盟のメンバーとお会いしてきました!!

この日のためにエラそうな名刺を、印刷屋さんに依頼して作ってもらいました!世界一情報量の少ない名刺ですが、ボクのベスト句入り!(薄!)
裏面はお渡しした人に一句即吟してお渡しする用に無地にして、お会いした人にお渡ししました。結構貴重なので、持ってる人は大事にしてね!

ちなみに「松本楼」には呼ばれてもいなければ、招待もされておらず、
中に入っていった人を見送るチームでした・・・。
来年こそは呼ばれていますように!

・・・とかなんとか言ってここの部分は21日以前に書いてますが、その21日を心行くまで楽しむために、大分早くから感想文を書かせていただきました!当日お会いする人の句を選んだりしているので、ボクの口が滑ってしまうんじゃないかドキドキですが・・・。


何気ないドラマの始まり!「ヒマラヤ地」は心のカルピスです!!



早退の今日はつつじが白かった はんばぁぐ

                                  

みなさん、学生時代に『早退』ってしたことありませんか?
大人になって社会人になって、ではなく、学生時代限定で。
ボクは小学校高学年の頃、暖かな日にも関わらず、感じたことのなかった悪寒を感じて保健室に連行され、熱を測ったところ40℃!!保健室の先生もびっくり!家の人は在宅していないか聞かれましたがすでに一家離散しており、誰もいないので勝手に帰りました。
まさに、この句の通りの設定を経験したのです。
どこをどう通って帰ったか全く覚えておらず、ふらふらして歩いているものですから道行く人に怪しまれたものですが、お構いなしにかけられた言葉をガン無視。でも、そこらへんにあるいつもは何にも思わない「つつじ」を何故かきれいに感じながら帰宅したことだけ覚えています。
何故でしょうか「つつじ」は、そこらへんにあって何もしなくても季節が来たらこぼれるように咲き乱れる姿が、弱ったときに強く身に染みてきます。
いつもはあたりまえでも、そっと目をやるとそこにいる存在感は、まさに季語の本意かもしれない。そんなことを感じさせてくれた一句でした。
ご家族がいらっしゃる皆さん。「つつじ」のようにやさしく見守ってくれている家族を、いつまでも大事に大事になさってくださいね。



信玄の強さの秘密白つつじ 染井つぐみ

                                      

信玄とは、武田信玄の事でしょう。
たまに日本史、戦国武将に詳しい人がいますよね。ボクはちっとも詳しくはないですけど好きになる気持ちはわかります。『歴女』なんてのもいましたね。ゲームの題材にもよくなってますよね。正直ボクの「信玄」の知識は、ほぼほぼゲームのみです。甲斐ですよね。甲府!(多分)そして『信玄餅』!!蓬餅もですが、もう両方大好き!!あんこや黒蜜は少な目がベストです・・・って何の話だっけ?
ああ、武田信玄ですよね。大抵のゲームで強そうで無骨そうな武将でしたが、なんと「強さの秘密」は「白つつじ」?!!
一体どういう事があるんでしょうね?史実としてなにかあったのでしょうか?と、調べてみようかと思いましたが、やめました。調べないほうが妄想しやすいんだもん。
「信玄」が戦に出発するなら、暖かくなったこの時期のほうがいいとして出陣していたとしたら、何とも呑気ですね。
「信玄」が、庭先に咲いている「白つつじ」を摘んできて、『戦にー・・・勝てる~勝てない~・・・』などと『花占い』を、「信玄」がし始めたりしていたらと思うとなんだかニヤニヤしてきちゃいますね。
花占いで『勝ち』という結果が出た『信玄』は兵隊に号令を猛々しく上げるのです。
威勢のよさも季語「白つつじ」の凛々しさが綺麗に響くようです。
何かいわれがあるのかもしれませんが、よくぞ「信玄」と「白つつじ」を取り合わせました。


父親のおじぎ参観日の躑躅 まんぷく

                                  

不器用な父親が主人公の一句でしょうか。
季語「躑躅」の頃授業参観に出席した父が、防虫剤臭いお母さんばかりの中に、ぺこぺこ頭を下げながら教室に入っていくときの心境はいかばかりか。
最近では、父親が授業参観に来るのはさして珍しいことではありませんが、  ボクが子供の頃は、九割九分母親が参加するのが一般的でして、そんなもんいないボクには『針の筵イベント』以外の何物でもない日でした。
そういう時代でもまれに父親が来ることもあり、どこか居心地悪そうにして所在なく小さくなっていた記憶が蘇ります。
この『居心地悪いし、別に楽しくもないけど子供のために行ってやろう』というこの「父親」の心意気というか、心底の優しさ、ついでに思い切りをボクは大いに感銘を受けてしまいました。
父親の優しさ、大きさ。その奥の照れくささや居心地の悪さを想像させるに取り合わせた季語「躑躅」が、あたたかさや優しさ、さりげなさを表現しているようで、じんわりとふんわりと効いてきます。
そしてダメ押しの「おじぎ」が、『オヤジ像』を決定的にしてくれているようです。
一語一語が一本の木を表現する枝葉のように、美しく一句を成り立たせているようです。
意外性とかそういうのより、きめ細やかなドラマ性を感じさせていただきました。


白く咲き零れてはつなつのピアノ このはる紗耶

                                  

閑静な住宅街か、それとも別荘地。
大きなおうちから漏れ聞こえるピアノの音も心地よく。
あの曲はショパンだろうかなんだろうか。聞いたことがあるようなないような。「はつなつ」の気怠い長閑な午後の美しい光景です。
この句に描かれた光景もですが、「白く咲き零れて」の措辞が、一句の美しさを演出していますね。
「白く咲き零れて」がなんの花なのか書かれていません。
「はつなつのピアノ」の音が「零れて」いるのかもしれませんし、それこそ今回の季語「躑躅」のように優しさにあふれて、たくさんわっと咲くような花が、そこここにあるのかもしれません。
「はつなつ」がひらがなであることが、この句の『柔らかさ』を表しているようです。
ピアノを音をたどってゆくと、夏が苦手そうな『深窓の令嬢』的な肌の白い女性が見えてきませんか?「ピアノ」の鍵盤の白と、「咲き零れ」ている白が季語を橋渡しにして、色々なことを想起させてくれているようです。
なんと上品な俳句なのでしょうか。
一句全体に世界をしっかり演出されている句は多いのですが、ここまで淡く美しく、そしてそつなく考えられてるなと、一目で感激いたしました。
最後の最後の最後まで「ヒマラヤ天」と迷いました。
そして作者を見てビックリ!!
またしても本当に惜しいところで「ヒマラヤ天」を逃してしまいました。
本当に悩ませてくださいますね。


以上になります!
明日は「ヒマラヤ天」予想の日!
詳しくはツイッターをご覧ください!!
さぁどの句が「ヒマラヤ天」でしょうかね??ぜひ予想を!!
お楽しみに!

                                    第十一回 ヒマラヤなんちゃって句会                 

「ヒマラヤ苺」等々発表!!
「ヒマラヤ龍」発表!!   
「ヒマラヤ天」発表!!               

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選句 本文 編集 兼題画像 見出し画像/ヒマラヤで平謝り            SpecialThanks/髙田祥聖 カニくん

お試しで作ってみた項目ですので、本当にサポートしていただかなくてもいいのですが、万が一なんとなくそんな気分でしたら・・・!