自分の嫌だなあと思う部分。ちょっと離れて見てみると「のほほん」としていて、可愛らしいね。(のほほんと暮らす)
西尾勝彦著「のほほんと暮らす」を読みました。ずっと行きたかった下北沢の本屋B&Bへ初めて訪れた時、書店の奥の本棚にあった、この本が、なんだか気になって、手に取りました。
「のほほん」とした生活や考え方について、詩のような文章が綴られた本書。なんだか、とてもハッとした文章がありました。
それは、「のほほんとした人かなと思ったら」というタイトルの文章(p50-p52)。
のほほんとした人かなと思ったら
こんな人を見かけたら
よく観察してください
どこからともなく現れる人
服に猫の毛がついている人
いつも静かに笑っている人
何度会っても人見知りをする人
なんとなく生きているようにみえる人
なぜか肩にスズメが止まっている人
ひまそうに見えて本当にひまな人
なかなかまっすぐ歩けない人
あんまり無理のなさそうな人
いつのまにかいなくなる人
のほほんとした人って良いな、と思って、この本を読んでいて、ふと出会ったこの文章。
「いつも静かに笑っている」「何度会っても人見知りをする」「なんとなく生きている」という言葉に、わたしはハッとしました。どれも、自分の嫌いな側面を表している言葉だったからです。
上手くお喋りできなくて、ついつい笑ってごまかしてしまったり、大きな目標がなくて、なんとなく、生きてしまったり。
自分の嫌だなあ、と思う部分、ちょっと離れて、客観的に見てみると、それはそれで「のほほん」としていて、自分の可愛らしい側面だ、と気が付きました。
あんまり無理して、自分の嫌な部分を直そうとせず、自分の嫌な部分は自分の可愛らしい「のほほん」とした側面として大事にしようと思いました。
これまでより、「のほほん」と少し上機嫌に過ごせそうです。