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ゴールベクトルプロンプト(Goal Vector Prompt) でAIをゴールへの案内人にする🚀

割引あり


はじめに


「ゴールから逆算や! バックキャスティングしろ!😠」
――このようなセリフ、どこかで耳にしたことはありませんか?

確定的なゴールを設定し、そこから逆算するアプローチは、非常に高い確実性を持つ、いわば王道の手法。👑 計画を具体的かつ堅実に落とし込むための、強力な武器となります。
目標を明確に定義し、そこに向かって逆算することで、必要なタスクやマイルストーンを体系的に洗い出し、プロジェクト全体を着実に進めることができます。

しかし…、すべてのプロジェクトが、この「王道」だけでうまくいくとは限りませんよね?😔

たとえば、20年先のビジョンを描く場合や、未知の市場へ初めて参入するような場合…。明確なゴールを一挙に設定するのは、至難の業です。
むやみに「積み上げ式」のアプローチに頼れば、場当たり的な対応ばかりが増えて、結局、効果的な進捗が得られない…なんてことにもなりかねません。😱

こうしたケースでは、ゴールそのものを「方向性」として捉え、どの方向に進むべきかを示す ゴールのベクトル 🧭 を設定することが有効だと思うんです。

初期の段階では、どうしても想定が多くて迷いが生じるもの。
でも、うまく初期のゴールベクトルを設定することができれば、適切なフィードバックループを通じて、次第に焦点が絞られていく…。✨

AIとの共創は、このプロセスを、より効果的なものにする可能性があると、私は考えています。🗣️


もちろん、プロンプト次第、という面はあります。私たち自身に“ブレ”があると、AIは多方向に散らばる情報の中で、どれか一つに固執してしまう傾向があります。🌀

でも、複数の観点から仮のゴールベクトルを設定し、動的なフィードバックを取り入れることで、AIは状況に応じた最適な調整を行い、柔軟かつ効果的なタスク実行を支援できるのではないでしょうか。💪

具体的には、

  • 「どの方向に向かうんだ?🧐」 という問いに対して、仮のゴールベクトルを定め、複数のアプローチやシナリオを同時に想定する。

  • 設定したマイルストーンに沿って実行を進めながら、進捗やフィードバックを得て、ゴールベクトルの不確実性(エントロピー)を段階的に低減していく。📉

そんなアプローチを、AIと共に実現できたら…。

そこで、従来のバックキャスティングの堅実さを維持しつつ、柔軟な方向性を取り入れることを意識した、「Goal Vector Prompt」 というプロンプトを作ってみました。🎉

以前、[別の記事](生成AI: プロンプトを WHY から始めてみよう🎯) でも、この考え方をご紹介しましたが、

  • シュンスケさんのように)もっとプロンプトをシンプルに、かつ汎用性を高めたい。

  • もっとゴールベクトルの不確実性(エントロピー)を段階的に低減していくアプローチを意識したい。

というのが、今回のキッカケです。

Goal Vector Prompt の主な特徴は次の通りです。

  1. 確実性と柔軟性の融合 🤝:
    確定的なゴール設定によるバックキャスティングの強みを残しながら、進行中のフィードバックに基づいて、状況に応じた柔軟なタスクの調整が可能です。

  2. 動的なフィードバックループ 🔄:
    プロジェクトの進行中に得られる各種情報を活用し、ゴールへの不確実性(エントロピー)を着実に低減。タスクやアプローチを段階的に最適化する仕組みです。

  3. アジャイルと戦略的バックキャスティングの統合 ⚙️:
    ゴールからの逆算と、柔軟な方向性「ベクトル」の設定を組み合わせることで、変化に富む環境下でも効果的なプロジェクト推進を支援します。

汎用性を意識したので、多少の壁打ち力は必要かもしれませんが、課題の初期段階における曖昧な方向性を明確にする助けになると思います。😊 これが、課題解決に向けた一歩となれば幸いです。

※プロンプトは、シュンスケさんのプロンプトをもとにアレンジしたものです。(ご本人に了解をいただきました。)



1章:従来のプロジェクト推進手法だけでは不十分なのか? 🤔


「まえがき」では、確実性の高いバックキャスティングにも限界があり、新たなアプローチが必要だというお話をしました。この章では、その理由を、もう少し詳しく見ていきましょう。

1-1. バックキャスティングの光と影 🌟🌑

バックキャスティングは、目標達成のための強力な手法です。そのメリットは、

  • 確実性: 明確なゴールから逆算するため、計画が具体的で、進捗管理もしやすい。

  • 計画性: 必要なタスクやマイルストーンが明確になり、リソース配分も最適化しやすい。

  • 体系性: プロジェクト全体を俯瞰でき、各タスクの関係性も把握しやすい。

まるで、登山計画を立てるように、頂上(ゴール)から逆算して、ルートや必要な装備を決定していくイメージです。⛰️

しかし、バックキャスティングには、デメリットもあります。

  • 柔軟性の欠如: 一度計画を立てると、途中で変更するのが難しい。

  • 変化への対応の遅さ: 状況が変わっても、当初の計画に固執しがち。

  • 初期ゴールの設定の難しさ: 不確実性の高い状況では、そもそも明確なゴールを設定できない。

例えば、天候が変わりやすい山岳地帯では、当初の登山計画通りに進まないこともあります。🏔️ そんな時、柔軟にルート変更できないと、遭難してしまうかもしれません。
遭難は言い過ぎですが、計画が頓挫してしまうかもしれません。

1-2. 不確実性の高い状況での落とし穴 🕳️

特に、以下のような状況では、バックキャスティングだけでは対応が難しい場合があります。

  • 20年先のビジョンを描く: 将来の予測は困難であり、明確なゴールを設定すること自体が難しい。

  • 未知の市場へ初めて参入する: 前例がなく、何が成功の鍵となるか分からない。

  • 技術革新が急速に進む分野: 常に変化に対応していく必要がある。

このような状況では、最初から完璧な計画を立てることは不可能に近く、むしろ、変化に対応しながら柔軟に方向性を修正していくことが求められます。

1-3. 「積み上げ式」アプローチの危険性 ⚠️

バックキャスティングが難しいからといって、安易に「積み上げ式」のアプローチに頼るのも危険です。

「積み上げ式」とは、目の前のタスクを一つずつこなし、徐々にゴールに近づいていく方法です。しかし、この方法には、以下のような落とし穴があります。

  • 場当たり的な対応になりがち: 全体像が見えないまま、目の前の問題に対処するため、一貫性がなくなる。

  • 全体像が見えなくなる: 個々のタスクに集中しすぎて、プロジェクト全体の方向性を見失う。

  • リソースの無駄遣い: 必要のないタスクに時間や労力を費やしてしまう。

まるで、地図を持たずに森の中を歩き回るようなもの。🌲🌳 どこに向かっているのか分からず、迷子になってしまうかもしれません。

1-4. ゴールを「ベクトル」として捉える 🧭

では、どうすれば良いのでしょうか?

ここで重要になるのが、ゴールを「ベクトル」として捉える考え方です。

ベクトルとは、「大きさ」と「向き」 を持つ量のこと。🎯 つまり、最終的なゴールが明確でなくても、

  • 「どの方向に進むべきか?」(向き)

  • 「どの程度の成果を目指すか?」(大きさ)

という2つの要素を定めることで、プロジェクトの方向性を示すことができます。

例えば、「20年後の社会を、より持続可能で、誰もが生きやすいものにする」というビジョンを掲げたとします。

この時点では、具体的なゴール(例えば、「再生可能エネルギーの利用率を〇%にする」など)は明確ではありません。
しかし、「持続可能性」と「誰もが生きやすい」という2つの方向性は示されています。

この方向性(ベクトル)に基づいて、様々なアプローチを試しながら、徐々に具体的なゴールを絞り込んでいく。それが、不確実性の高い状況でプロジェクトを推進するための、現実的な方法ではないでしょうか。

次章では、この「ゴールをベクトルとして捉える」アプローチを、AIの力を借りて実現する、「Goal Vector Prompt」を紹介します!✨



2章:Goal Vector Navi – 確実性と柔軟性を両立させる✨


1章では、従来のプロジェクト推進手法の限界と、ゴールを「ベクトル」として捉えることの重要性について見てきました。
この章では、その考え方を具体化する、「Goal Vector Prompt」を紹介します!

2-1. Goal Vector Promptとは? – 確実性と柔軟性の融合 🤝

Goal Vector Promptは、

  • 確実性: 従来のバックキャスティングのように、目標から逆算して計画を立てる。

  • 柔軟性: ゴールを「ベクトル」として捉え、状況の変化に合わせて方向性を調整する。

この2つを両立させるプロジェクト推進手法です。🚀

Goal Vector Promptは、目的地に向かって自由に航路を変えられる船のようなもの。🚢 天候や海流の変化(状況の変化)に応じて、舵を切る(方向性を調整する)ことで、安全かつ効率的に目的地に到達することができます。

2-2. プロンプトの主な特徴 – 動的フィードバックループ、アジャイル… 🔄⚙️

Goal Vector Prompt は、以下の特徴を持っています。

  1. 背景情報の探索:
    まずは、プロジェクトの背景にある「Why(なぜ)」「Who(誰が)」「What(何を)」を徹底的に探ります。これにより、プロジェクトの目的や関係者、必要な要素を明確にします。

  2. ゴールベクトルの決定:
    背景情報に基づき、最適な目標を「仮決定」します。この段階では、目標はあくまで「ベクトル」であり、状況の変化に応じて柔軟に修正します。

  3. アプローチ(サブベクトル)の検討:
    仮決定したゴールベクトルを達成するための、複数のアプローチ(サブベクトル)を検討します。これにより、リスク分散を図り、変化への対応力を高めます。

  4. タスクの生成と実行:
    各アプローチに基づいて、具体的なタスクを生成し、実行します。

  5. 動的プロンプトの生成と必要なツールの特定:
    進捗状況や新たな情報に基づいて、プロンプトを動的に更新するとともに、タスク実行に必要なツールを特定します。

  6. エージェントへのタスク割り当てと柔軟なタスク配分:
     各タスクに最適なAIエージェントを割り当てます。状況に応じて、エージェント間のタスク配分を柔軟に変更可能です。

  7. 反復的なフィードバックループ:
    タスクの実行結果や、関係者からのフィードバックを、次のタスクに反映させることで、プロジェクトを常に最適化していきます。

  8. タスク実行の拡大と洗練:
     フィードバックループを繰り返す中で、新たなタスクが生まれたり、既存のタスクがより洗練されたものに進化したりします。

これらの特徴により、Goal Vector Promptは、変化の激しい現代社会において、プロジェクトを成功に導くための強力な武器となります。💪

次章では、Goal Vector Prompt と、使い方などを解説します!

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