象徴Project 夢パート 3x

象徴Projectのメンツは泡沫の時を過ごす……どういう訳か象徴Projectのメンツは皆寝ていた。そして彼らは同じ夢を見るのだった……


♢◆♢





空の上の世界。


そこには空の上の世界の統治者を待ち望んでいる空飛ぶ椅子があった。いわゆる玉座である。


ある時、空の上の世界に届くほどの巨人がその玉座を見つけて心底座りたいと思った。


しかしその椅子は通常サイズの人しか座れない椅子だった。巨人にとっては難儀な話である。なぜなら巨人のサイズが変わるか空の上の玉座のサイズが変わらないとそこには座れないからだ。


そこで巨人は旧友である【小屋の主】にこのことを相談する。ちなみに【小屋の主】は普通サイズの人間だ。

そして【小屋の主】と話をした。

「だったら【魔法の家】にある【体格変化薬】を飲めば良いよ」

「【魔法の家】とはどこにある?」

「それは女王が知っているはずだ。私から斡旋するように連絡しておくから……今は誰も統治していない空の上の世界を君が治めたいということは女王は許してくれるはずだ……空の上の世界を管理する存在はそろそろ必要とされている頃だからね」

「でも俺は巨人の姿を維持したい。体格変化薬なんぞ飲んだら一生こじんまりとしたままになるんじゃないか? それは嫌だ」

「大丈夫、薬の効用には期間が設定されている。空の上の世界の荒れ度に応じて薬を飲んで世界を治めていってくれれば良いよ」


こうして巨人は通常サイズの人間の姿と巨人サイズの姿を使いわけて空の上の世界を治める顔と巨人サイズで伸び伸びと活動する顔を使いわけて生活するスタイルを手に入れたのだった。


17:32

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?