ファイルの置き場所に迷わない整理術
過去の私のデスクトップはカオスすぎて、ファイルを探すのに毎回時間をとられていました。そんな中、P.A.R.A.システム*(以下、パラシステムと呼ぶ)という整理システムと出会い、このシステムを使用して数年になりますが、今はファイルの置き場所には一切迷わなくなりました。今回はそのシステムのの作り方と、実際私の場合、どのように運用しているかを紹介していきます。パラシステムについての概要説明は、前回の記事を参考にしてみてください。
※P.A.R.A.システムとは、Forte Labsの代表ティアゴ・フォルテ氏が提案する整理システムです。
パラシステムのつくりかた
まずは、現状把握。私の場合は、散らかり放題のデスクトップを眺めることからスタートしました。私のようにカオス状態のデスクトップからのスタートですと、情報量に圧倒され画面の前でフリーズしてしまう恐れがあるので、整理するファイルが多い方は、数日に分けて対応することを推奨します。
例えば、合計3日間で行う場合は、フォルダを3つ用意し、一旦すべてのファイルをこれらのフォルダーに3等分して格納していきます。そして、1日1フォルダのみ対応します。これだけでも、表示されるファイル数が減りますので、目からのストレスが減り、モチベ向上にも繋がります。仕分ける準備が出来たら、フォルダを4つ用意します。
●フォルダ名01: 01_Projects
●フォルダ名02: 02_Areas
●フォルダ名03: 03_Resources
●フォルダ名04: 04_Archives
ナンバリングと4つのカテゴリが表記されていれば、「1 プロジェクト」のように、日本語表記でも問題ありません。
仕分けのしかた
フォルダを作成したら、さっそくファイルを仕分けていくのですが、実際にありそうな以下の4つのファイルを例として説明していきます。
●ファイル01: A案件の工程表.xlsx
●ファイル02: UXリサーチリポート.pdf
●ファイル03: TYPE Cケーブルの領収書.pdf
●ファイル04: 謎のスクリーンショット.png
仕分け用のフィルターを通して、4つのフォルダーに割り振っていきます。
●フィルター01: プロジェクトに関係している書類かどうか。
●フィルター02: エリア (時間をかけてメンテナンスされる活動範囲)に関係している書類かどうか。
●フィルター03: リソース(継続的に関心のあるトピック、テーマ)に関係している書類かどうか。
「A案件の工程表.xlsx」の場合は...
プロジェクトに関連するので、プロジェクトフォルダに入れます。
「UXリサーチリポート.pdf」の場合は...
継続的に関心のあるトピックに関連するので、リソースフォルダに入れます。
「TYPE Cケーブルの領収書.pdf」の場合は...
経理に関連し、経理は時間をかけてメンテナンスする活動範囲なので、エリアフォルダに入れます。
「謎のスクリーンショット.png」の場合は...
どこにも所属せず、なんの意図があって保存したのか分からないファイルは、ゴミ箱に直行です。
このフェーズでは、アーカイブに仕分けるものはないと思います。なぜならこのシステムを回していくうちに。完了したプロジェクトや、活動が終了したエリアに関連するファイルやフォルダーが出てきます。それらが増えたきた時点でアーカイブへと移動していきます。このように構築したシステムを回していくうちにアーカイブ内が増えていくイメージです。
統一されたフォルダ名
プロジェクトを遂行するのに、様々なソフトウェアを駆使していると思います。私の場合、以下の6つのサービスを常時使用しながらプロジェクトを進めます。
●ファイル保管・・・Dropbox
●タスク管理・・・Todoist
●プロジェクト管理+リサーチ管理(01)・・・Notion
●リサーチ管理(02)・・・milanote
●リサーチ管理(03)・・・eagle
●リサーチ管理(04)・・・Pinterest
ここで重要なのは、使用しているソフトウェアの数ではなく、統一されたフォルダーシステムです。パラシステムのメリットを最大限に活用するためには、どこでもフォルダ名を一緒にすることが大事になります。これは、ソフトウェア毎に微妙にフォルダー名が違うと、数秒ですが認識に時間がかかります。この小さな摩擦がチリツモとなり、脳のパフォーマンスを低下させます。しかし、フォルダ名を統一すれば、摩擦レスとなりスムーズなフォルダー間移動を実行できます。
プロジェクトフォルダの中身
私の場合、プロジェクトフォルダの中身は、プライベートのものはなく、ほとんど仕事関連のフォルダで構成されています。フォルダの中身はそれぞれ自分で整理しやすいようにするのを推奨しますが、参考までに私の構成を共有します。第1階層は、プロジェクト(カテゴリトップ)、第2階層は、クライアント別でフォルダーを分け、第3階層は、プロジェクト別、第4階層は、目的別で整理しています。
●第1階層: プロジェクト(カテゴリトップ)
●第2階層: クライアント別
●第3階層: プロジェクト別
●第4階層: 目的別
情報整理が目的ではなく、情報を有効活用することが目的
以上が大まかな仕分け方なのですが、仕分けの目的を見失わないように気をつけてください。仕分けることが目的になり、無駄に不必要なファイルまで仕分けるのは本末転倒です。
仕分けは、あくまで手段です。このシステムの目的は、必要な情報にすぐにアクセスできて、その情報を有効活用出来るようにすることが目的です。
パラシステムは奥が深く、これ以外でもメンテナンスの期間を設ける必要があります。4つのフォルダ内を見渡し、いままでエリア内に格納されていたものが、プロジェクトにする必要が出て、エリアからプロジェクトに移動させることがあるなど、格納したら終わりではなく、定期的に情報を循環させて、より情報を有効活用しやすくします。これについては、また別の機会にまとめてみたいと思います。
最近では、このシステムをNotionに組み込み運用し始めています。実験段階なので、システムがまとまってきたらこちらの紹介もしていきたいと思います。
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デスクトップ画参考画像:
https://www.youtube.com/watch?v=dw9ha04_NJA