ペットと健やかに暮らすこと:ごはんに関して
愛犬が死にかけて、色々学んで、見直したことがあります。
ご機嫌に生きる、とか、そういったこと以前に生活環境の見直しが必要だと感じました。
3月に私の卒業したホメオパシー学校で獣医さんのセミナーがあり、レメディの選び方を教えてもらえるのかと思いきや、それ以前の生活環境の見直しのお話でほぼ終わってしまいました。
獣医さんがレメディ選びの話をする以前に、このような話を知って欲しいと思う程、人間の「便利な生活」の中でコンパニオンアニマルの健康が害されているということなんだと思います。
私が見直したことが、全て正解だとは考えていません。
違う視点から見れば、その判断はダメだという意見もあると思います。
けれど、共に健やかに生きるには「その便利、本当に必要?」っていうことを見直してみる機会が必要なのではないかと思いましたので、書いてみることにします。
まずは、ご飯ですね。
「病院なんかで死なせるわけにはいかない!」と、とにかく愛犬を家に連れ帰って、看病をスタートさせますが、病院では缶詰めフードに薬を混ぜて食べさせられていたようで、全然食べませんし、茹でささみも1度薬を巻いて食べさせたら、もう2度と口にしませんでした。
急激に痩せこけて、がりがりになって、眼も瞬膜が出てきてました。
貧血も出ていて、口に麻痺が出ていて、噛むのも、舌を使って水を飲むこともできない。
歩くこともままならない。
実際、ウチの子は自分で食べたり飲んだりしたいので、シリンジで強制的に口に入れられるのを嫌がりました。
ある程度水分をシリンジで取った後は、ふらつきながらも自分で水を飲みに行って(実際は舌を上手く使えないので、前方の壁に水をかけてるだけですが)、上手く飲めなくても何度もチャレンジします。
病院では、「点滴で水分も栄養も入れてるから死にはしない」という考えなんだろうけれど、本来は人間含め動物は栄養と水分を口から入れることで生きるエネルギーとしてますよね。
こういう行動は本能的なものなのか、愛犬の生きる意志を感じる姿でもありました。
噛まなくても、飲み込める食べ物が良いけど、缶詰は一切受け入れない。
うちの犬が小さい頃に、冷凍で来た鹿の骨についた肉をこそいでたら、どうしても食べたかったようで、目を離した隙にガブリついたことがあったのを家族が思い出して、冷凍の鹿肉を取り寄せて、小さく削って解凍して与えたところ、パクパク食べてくれました。
「やっと食べてくれた!」という喜びと安堵感は今でも忘れません。
茹でたものでは喉を通りにくいし、麻痺があり嚥下する力も落ちていたと思うので、やはり生肉ならではのことだったと思うんです。
あと、貧血も酷かったので、栄養満点の赤肉はぴったりだったのかもしれないと思います。
通院していた病院で、大反対された生食で生き延びました。
そこから、まずは、手作りご飯をちゃんと勉強する必要があるので、基本を学ぼうということで、講師の方と講座を探して勉強し、そして実践していきました。
実践していく中で、愛犬の様子を見ながら変更を加えていく。
オシッコや便の状態を毎日チェックして、ご飯も調整する。
今現在は、そんな日々を送っています。
どうして勉強するのかというと、筋肉だけ食べさせていると必要な栄養素を必要な状態で得ることができないからです。
超高温加工されたカリカリと生食では、そのものの状態が違うので、同等に考えることはできないこと、必要な栄養バランスとは?など、分かった上で作る必要があって、そうすることで偏食による不健康を防ぐことができます。
この、「作る、学ぶ」ことに手間がかかるのが、手作り食のデメリットなのかなと思っています。
災害などの緊急時・非常時などは、常温で長期間利用できるカリカリフードはメリットがあります。けれど、超高温加工され酸化しまくっているカリカリを食べ続けることのデメリットを知る必要があります。
カリカリフードの歴史も、調べれば色んなことが出てくると思います。
あと、添加物やフードレンダリングの問題なんかもあります。
レンダリング問題は検索すると、かなりエグイ記事が出てくることもあります。
この問題は以前から知っていたので、ヒューマングレードのカリカリをあげたり、かなり厳しい基準で有名な個配の会社で販売されているドックフードを食べさせたりしてました。
そしたら、1日3回も大きなウンチをするんです。
これは「ちゃんと栄養が吸収されてないから起こること」なんだということを、手作り食を学んで知りました。
どんなに良い素材で出来ていても、どのように作られ出来上がったものなのかで、動物の反応は変わってしまいます。
値段の張るフードでも、栄養を吸収できず、大きなウンチで出てきて、消化器に負担をかけることになる。
「そんなん、最悪やんかー!」と思ってしまいました。
できるだけバランスを取ること、素材もなるだけ安心できるもので、毎日継続できて、そして、喜んでくれること。
私自身は、そこを主眼に置いているので、我が家の犬ご飯は全然映えません。できるだけ、野生に近いようなワイルドな、だけど老犬でも食べやすい形でご飯作りしたいという、飼い主としての選択です。
うちの子は、すぐに完全生食に変えても何の問題もなく済みましたが、急に変えると下痢をしてしまう子もいます。
腸内環境の違いで起こるようです。
今まで食べていない形態のものが、突然入ってくるのでびっくりするのと、消化の悪いカリカリを食べ続けて、消化が弱っていることがあるかもしれません。
切り替えは、習った先のご飯の講師の方に相談しながらやってください。
その方が安心だし、無理なく切り替えられると思います。
人間でも、腸内環境が健康に関して大きな影響を及ぼしていると言われますし、その通りだと思います。
近年は、動物でも腸内環境の改善をすることで、アトピーなどの皮膚症状の改善が言われています。
人間と共に暮らすことで、人間に起こる不健康な状態が、犬猫を始めとするコンパニオンアニマルにも、同様の不健康状態を起こしてしまっているのが現状です。
ペットは勝手に買い食いしたりしないので、飼い主の選択が、その子の状態を大きく左右するんじゃないかな、と思っています。
病院に通って、時間を取られて、医療保険・治療費・通院費を払うことと、日々の生活を健康的にすることにお金や時間を費やすこと。
1つ1つが選択とその積み重ねだと思います。
人間にも言えることだと思っています。
人生において1番重要な「健康やQOLを低下させる」という、大きなコストを払わないといけなくなる。
私は、そんなのは嫌だと思うわけです。
「元気があれば、何でもできる」ってアントニオ猪木さんも言ってます。
ハーネマンの書いた、ホメオパシーの指南書であるオルガノンの第9章には「この生きている健康的な道具(健康な身体)を、私たちの人生における、より高邁な目的のために役立てることができる」って書いています。
高邁な目的か。。。
私の高邁な目的は何やろう?
皆さんはどうですか?
私は、人と動物が共に健やかに生きていけることを望んでるし、
そしたら、植物や地球も健やかでいてくれないと困る。
そのために、自分ができること、やりたいことはなんやろう?
「ホメオパシーというビックリするぐらい調和のとれた癒しを、
必要とされるところで実践すること」
「より洗練られた実践をするために、学び続けること」
サイヤ人並みのエネルギーは持ち合わせていないけれど(欲しいなーと思うこともあるけど)、それぞれが健やかで、高邁な目的に向かって行くことができるようになったら、かなり素敵な世界になるのではないかと思うのです。
だから、ハーネマンはあんなにがんばることができたのかなぁ。