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ザキラの話


ザキラの話です。
本当に主観なのと、ただの感想なのと、ド新規ファンなので、これまでとの結び付きつきがあるのかもしれませんがザキラ単体だけの話であることと、本当にただの感想なのですが、自分のために書き記してみることにしました。
歌詞部分は翻訳通してのほぼ直訳なので(あとビハインド映像の翻訳と)、本当はこういう意味が〜とかがあるかもしれません。
ただ一個人がザキラを浴びた感想、と思って見ていただけたら幸いです。

というかザキラって、正直『飼い慣らして』からの顎クイはもう"終わり"じゃないですか。
〜完〜って感じなのにそこからスタートなのがまずもうわたしの理解の範疇を超えている(初見ひっくり返って泡吹いてしんだ)ので、ここから全部『こう思いました・感じました』という感想で、本当に"考察"とかでは全然ないです。
なるべく末尾を思いました、感じました、にはしているのですが、全ての文章をそう〆ることはできなかったので、そう書いてなくともわたしが思ってること、感じたこととしてご覧いただけると幸いです。
そもそもわたしは自ら考察をすることが全くすきではないので....。
ただもうわたしのイルコンは終わってザキラを浴びることもないんだと思ったら、ひとつ思っていることを形して残してみようかなと思った次第です。
便宜上、ヨンジュンとスビンくんと名前をそのまま記していますが、本人そのものとして捉えているわけではないです。彼らに役名がないのと、わかりやすくするために彼らの名前をそのまま書かせてもらってます。

わたしはザキラを本当にめちゃくちゃ平たく言うと『両片想いの歌』だと思ってます。
そしてパフォーマンスの在り方的に、めちゃくちゃ簡潔に言ってしまうと『両片想いから、気持ちを確かめ合って、成就するまで』という印象を持っています。
わたしがとてもハピエン厨だからというのもあると思いますが、そもそもヒョンラはどう転んでも純真なので、あれだけのコンセプトをやってのけてもドロドロし出さないのがまずもってすごいと思います。
本来両片想いといったら「俺のことすき?」「俺もすきかも....」で、じゃあ付き合おっか♡になるところを、そう簡単にいかないのが、お互い相手にめちゃくちゃに重い愛情を抱いており、それは相手にも同じ分だけ愛されないと本当の成就とは言えない、という感情を抱いているからだと思っています。
2人が相手に抱いている愛情は、君のためなら何でもしてあげたいという献身の気持ちはあっても、『君が幸せならそれでいい、遠くから見守るだけでも』というような無条件の慈愛ではないと感じるからです。
それは、ザキラのワードでもある『飼い慣らして』という言葉からも感じます。
一見下手に出ているようにも感じますが、人間の主人と、(動物の)ペットとの関係性って、ご主人様の方が数倍ペットのお世話するのが大変なように、主従でいうと主の方が絶対大変だと思うからです。
『ただそばにいて』なんて甘い言葉はザキラにはなく、『飼い慣らして』『僕を支配して』『僕を殺して』という、相手に求める気持ちが非常に大きいと感じます。
しかしそれを彼らは理解しているからこそ、丁寧にお互いの気持ちを確かめ合う必要があり、だからザキラは顎クイで終わらないのだと思いました。
スビンくんに『飼い慣らして』と顎クイされたあと、ヨンジュンはどうしてただ『YES』と答えられないのか。スビンくんはそこまでしてどうしてヨンジュンから指先を離してしまうのか、とつい考えてしまいます。
そもそも飼い慣らしてと言いつつ主従で言ったら完全の主の方である顎クイとかいう熱烈アプローチで始まるのヤバすぎますけどね。
跪くなり手を差し伸べるならまだしも、顎をあげさせ、そして背けさせるなんて…..。圧が強すぎる。この真っ直ぐ突き進む強さがめちゃくちゃスビンくんみを感じて最高の開幕です。

そうして熱い幕開けで曲がスタートするも、2人はすぐに散り散りに離れてしまいますが、その後ザキラに演劇でいう"独白"のようなパートがあるのが本当にめちゃくちゃ大すきです。
わたしはハムレットの独白パートも本当に大すきだったのでとても刺さりました。
そして曲頭で首を縦に振らず、ただされるがままだったヨンジュンの独白が始まったと思ったら、そこでの歌詞は
『ますます渇望している』
『君をひどく望んでいることを君は知っている』
『慈悲を示して』
なの、重っっっ!!!!!!って感じで最高です。
『慈悲を示して』のパートで片足を上げ、腰を回すような振付が入るのも、すきと言われてただすきと返せるような甘い気持ちではなく、(この後魂を捧げる的なワードが沢山出てきますが)心も体も全て貰ってくれないと困るんだという激重ムーブを感じます。
飼い慣らしてと顎クイされて、こっちはひっくり返って泡吹いて墓に入ってますが、それくらいは彼の中の『慈悲を示す』には入らないことに本当に驚かされます。慈悲示したくない!?さっき!!ってわたしはなりました。それ以上のことを望んでいるんだ….と思い知らされるわけですね。
でもここで『(君を望んでいることを)君は知っている』と言うように、その後に
『偶然、運命が強く絡まり』
『ふたつの目に互いを見つけたその瞬間』
という歌詞が続き、これは完全な独白ではないんだと感じました。
振付も、『ふたつの目に互いを見つけたその瞬間』のところでスビンくんが踊り出し、お互いを銃で撃ち合うようなパートが入りシンクロします。
離れて歌うパート自体は独白ではありますが、その気持ちをお互いなんとなくわかりあってるんだと感じました。
偶然に出会い、出会った瞬間運命のように惹かれ合い、彼に焦がれてることも知られている。激重両片想いだと思います。

そしてパートはスビンくんの独白へと移り
『今すぐ飼い慣らしてほしい』
『笑顔で僕をヤキモキさせても、でも君にはそれだけの価値がある、何言ってるんだと笑う君….』
と続きます。
ここで感じるのは、スビンくんの方がやっぱりストレートに感情を示しているということ。
僕の気持ち気づいてるよね?慈悲を示してよ….と懇願するヨンジュンに対して、冒頭に続き『飼い慣らしてほしい』とストレートに口するスビンくん。ブレなくてとてもすきです。
更にここでわかるのは、ヨンジュンは笑ってスビンくんをヤキモキさせていて(直訳だと笑っていじめて、になります)スビンくんが何を言っても笑顔でかわすような素振りを見せているということです。
独白で、どんどん焦がれてる、それを知ってるでしょ?慈悲を頂戴と歌ってた人がです。
ツンデレというより、葛藤を感じます。
心の中では懇願しつつも、そんなに簡単にこの気持ちを曝け出すことはできない、そんなヨンジュンをスビンくんのパート越しに感じるのがオツ過ぎます。
この辺に両片想いレベルMAXみを感じます。

スビンくんのパートは
『ただ君に従うよ、僕は君に仕える』
と続きます。
ここは本当にスビンくんらしいパートですきです。
笑ってつれない態度を取られても、ヨンジュンの心の葛藤を理解していて、ただ君に属するよと寄り添うやさしさ。でも飼い慣らしてとしっかり愛情を求める芯の太さ。
そしてこのスビンくんの最後のくだりで、2人はただ歩み寄るのではなく、惹かれ合うようなステップで距離を縮めて、互いに己を引っ張り上げて(絶叫腹チラシーンですね)、『僕を殺して』に着地します。
独白から始まったパートですが、最後の『僕を殺して』と歌うときには、ヨンジュンは応えるようにスビンくんの胸を撫でます。
独白パートから繋がったまま相手との動きがシンクロすることで、自分の心の中で歌っていたことではあるけれど、互いの心情はわかりあっているということを示しているように見えて、すごく洒落ててすきだな〜!って思いました。(本当にそう思った!って話ですが)
そして、対面でがっつり顎クイしたスビンくんと裏腹に、後ろからそっと胸を撫でるのがヨンジュンからスビンくんへの初めての接触です。
スビンくんの気持ちに応える形ではありますが、振り向かせようとはしてないですよね。(スビンくんの見せ場!というのもあるとは思いますが)
でもザキラの1番は、意図的に向かい合わないようなコレオになってると思います。
惹かれ合うようにシンクロするダンスはあっても、まだ心の距離がある。
それが少し縮まったのが、スビンくんの気持ちに応えるヨンジュンからの接触。
そんな風に少しずつ少しずつ、気持ちを確かめあって、距離が近づいていくのがザキラだと思ってます。
わたしが『両片想いから成就するまで』だと思ってるのはだからです。ただそんな生優しい言葉で表現できないザキラだからこそ、大すきなんですけどね….。

ようやくサビ前ですが、ここから2人は対になって同じコレオを踊ります。
『心臓、魂まで全て君のもの
君は僕を病ませる熱
最後に僕を消すことを願う』
ここの歌詞とリンクしたコレオめちゃくちゃにすきです。
歌っているのはヨンジュンですが、同じダンスを踊ることによって2人の気持ちは同じという印象を受けます。
心臓を捧げるのは命を捧げることと同義でしょうし、魂を捧げるのは自我を捧げることと同義だと思っています。
そういう気持ちを抱えて、君の魅力によって病むほどであると。
ここまでの巨大感情を抱えていたら、とても苦しいのではと思います。しかもそんな大それた気持ちを誰にも知られず墓場まで持って行きます、という歌ではありません。彼らはその感情を相手にも理解してほしいと願っています。理解されないと、飼い慣らしてはもらえないからです。
でも自分の気持ちを相手に受け入れてもらったり、理解してもらうのって本当に難しいですよね。しかもただ1人心から愛する人にです。
それってやっぱりめっちゃしんどいよね….と思います。
君のものになって、君とひとつになって、自分はもう消えてなくなりたいとまで願っています。切ないです。
ヒョンラの歌い方も悩ましいですよね。

でも次の、スビンくんのパートはこうです。
『まるでシャンパンのように
甘すぎる君の支配に僕は狂って
君に降伏するよ』
消し去ってほしいと思うほど苦しい感情を抱えてはいるものの、その向こうに蕩けるような甘美な世界が待っていることを彼らは知っています。
その先が地獄でも、もっとつらい世界が待っているとしても厭わない、とは思っていないのです。
側から見たら健全な関係ではないかもしれませんが、とにかく、彼らは自分の(飼い慣らされたいという)願望を叶えて、ついては幸せになりたい!と願っているのです。(この後のサビでも幸せになることを歌っていますが)
その辺りがザキラの本当にすきなところで、これだけ重い愛の歌をセクシャルなダンスで披露しているのに、ドロドロもザラザラもしていないし、仄暗い印象もありません(わたしには)
それがすごくトゥバの楽曲やパフォーマンスらしくて大すきです。

続く歌詞も、愛を歌っています。
『ありきたりな言葉 愛してる/君がほしい
代わりに僕は君のもの』
ここでte quieroというスペイン語が出てきますが、Te amoの方が慈愛的な意味を持っているのに、I want you的意味合いの強い愛の言葉te quieroを持ってくるのが洒落てると思いました。
わたしは微かに、しかもコロンビアやメキシコ経由でしかスペイン語と接してないので、また違った解釈があるのかもしれませんが….。
とはいえ、『僕は君のものだ』という言葉が『愛してる』の代わりで、上位互換として伝えてることがわかります。彼らにとってそれが望みでもありますが、究極の愛情表現でもあるのだろうと感じました。
ここで考えてしまうのは、捧げ物としての価値です。
先ほどからずっと命も魂も全部君に捧げる、僕は君のものである、と歌っていますが、それって"自分"に価値がないと成立しないよねとわたしは思ってしまいます。
これはわたしがとても自己肯定感の低い人間なので、そういった印象を受けるのだとも思います。
当たり前に自分の価値を信じていないと、そもそも飼い慣らして、なんてワードは出てこないと感じます。
自虐心として下位承認欲求というのがありますが、それは『人よりダメな自分を肯定され、受け入れられることで、安心感を持つ』というものなのですが、飼い慣らしてとは言いつつも、そういった印象を彼らには全く受けません。
自分がダメな奴だから、せめて素敵な君のものになりたい、というような"君頼み"な表現は全く出てこないからです。
しかし自分には素晴らしい価値があるなどと声高らかに歌うようなこともしていません。
自分の価値もわかっていながら、ただそっと君に属したいと願っていると感じます。
そこが本当にヒョンラらしくて大すきなところです。
自分に自信が持てるまで様々な努力をして、自分の価値を信じてはいますが、過度なプライドを持ち合わせていないし、それを周りに吹聴することもなく、むしろ控えめなくらい、ただしたたかであろうとするところ。
そんなヒョンラらしさを感じて、ザキラは本当に絶妙なバランスで作られているなと思いました。

そしてここからやっっっとサビです。
『飼い慣らして、君で僕をいっぱいにして
僕は溶けて全てなくなる
君の一部になって広がっていく』
めっちゃロマンチックで大すきなサビです。
昇華させるように手のひらをひらひらとなびかせるコレオも大すきです。
『飼い慣らされて、
君のものになってより幸せに
これは僕だけの愛の言葉
僕は君のもの』
ここで明確に歌われますが、結局彼らは2人で一緒に幸せになりたいんです。
溶け合ってひとつになって、大すきな人の一部になって…..それって本当に重い愛情ですが、幸せなことだと感じます。
そしてここでの『僕は君のもの』では、ヨンジュンだけが手のひらを差し出す振付になっています。
直前までのコレオはシンメになっていて、指先に口付けるまで一緒だったのにです。
しかもその時スビンくんは後ろに下がってしまい、ヨンジュンはすれ違うようなタイミングで虚空に愛を囁くんです。めっちゃ切ないです。
ここでの『僕は君のもの』という愛の言葉は、まだスビンくんに向けて歌えてはいなくって、ヨンジュンの心の中の想い、みたいに感じます。

しかしサビでスビンくんは君と溶け合いたい、と歌っていたように、その後のスビンくんのパートもひとつになりたい、今は欠けている状態であると歌っています。
『君だけが僕の濃い欠乏の全て
僕を支配し、君の権能の下に収まるんだ』
どうしても日本語に訳することで本来持つ意味合いと異なるのかもしれませんが、わざわざ"欠乏"という言葉をチョイスしていることと、直訳だと君の権能の下に収まる、という言い回し、そしてサビからの流れで、わたしはプラトンの愛の起源を思い起こしました。
わたしがこの説を大すきなのでつい結びつけてしまうきらいもありますが….。
プラトンの愛の起源をすごく簡単に言うと『人間は元々2人で1個体だったのが、神の怒りで真っ二つに引き裂かれ、今の人間の姿になってしまった。人生とは、そのもう1人の自分を探す愛の旅であり、運命の半身に出会えたならば、その時初めて本当の完全体になることができ、心からの安息を得る』というものです。
欠けた自分を埋めてくれる存在が君であり、僕を支配する権利は君だけにあると歌うのはやっぱりロマンチックだと感じます。
しかしここでのコレオは、やさしく互いを銃で撃ち合うというものです。
とても静かなパートであるのに、僕の全てを絶対に逃さない、という強い意志を感じます。
こういうところに、冒頭で語った"これは慈愛ではない"という印象を受けます。
でもそれもわかるなと思うのが、欠けた自分を埋めてくれるのは君しかいなくて、君とひとつになって幸せになりたいと願うのは、"君のものになれない人生なんて意味がない"くらいに言い換えても差し支えないと思うのですが、彼らはそんなつまらない人生を歩みたくはないんですよね。
"君のものになれなければ僕に価値はない"とは言っていないのもポイントだと思います。
そういったマイナス感情ではなく、彼らは幸せになるためこの求愛に人生をかけていて、本当に必死なんだと感じます。

そうしてコレオでは互いを銃で撃ち合い、仕留め合って、ゆっくりと近づいていき、捧げるように自分の体を撫で下ろします。
余談ですがここでヨンジュンだけターンするのが本当にすきです。
ザキラにおいて、どっしりストレートなのがスビンくん。自分の気持ちに翻弄されながらも、受け入れるのがヨンジュンという印象を持っているのですが、こういう細かい振付から(勝手に)そういう印象を受けているのだと思います。
サビの骨盤回しのパートも、スビンくんは足も膝もどっしり開いて力強く踊るのに対して、ヨンジュンは左足の踵をわずかに浮かして、より綺麗に、スマートに骨盤を回しています。
もちろんダンスなのでスキルや見せ方等もあると思いますが、美しくあろうとしているような印象も受けるんです。
苦しむ姿を人には見せられない、本当は誰より支配を望み葛藤しているけれど、がむしゃらにはなれない心中が反映している気がして、切なくなります。
しかも骨盤回しのパートのとき、スビンくんは鋭い目線でこちらを見ることもありますが、ヨンジュンは首元まで曝け出すようにして、絶対目線をこちらには向けません。
眉をひそめ瞼を閉じているときもあって、"お願い、僕を手に入れて"と渇望し、懇願しているようで本当に切なくなるんです....。

そしてスビンくんの静かなパートから打って変わって、ヨンジュンの高音パートがきます。
ダンスもパーカッションの音に合わせて、みんな大すき「ダンッ!!」と勢いよく地面を指刺すパートです。
今この瞬間、ここが世界の全て、って感じで大すきです。
『僕が欲しいのは君だけなんだ
この瞬間君の手のひらに握られた
僕の魂は永遠に君のもの』
ここで更に深いボディウェーブとともに体を撫で付け、魂を永遠に捧げることを誓います。
本当にここの振付大すきです。肉眼で見てもヨンジュンのボディウェーブ深すぎて筋肉が波打ってました。
そしてこれまで激重感情を一応オブラートに比喩で包んで歌っていましたが、ここで初めてヨンジュンがストレートに『僕が欲しいのは君だけなんだ』とスビンくんの前で歌います。しかも強めの高音パートです。
でも『僕の魂は永遠に君のもの』と歌うときにはしっとりとしたテンションに戻っています。
この感情表現の緩急がすごくすきです。グッと胸熱くなることもあれば、しんみり噛み締めるときもあって、恋してるねって感じです。

そしてヨンジュンの気持ちに応えるように、ここからスビンくんも感情が高まるような高音パートが続き、コレオもどんどん激しさを増していきます。
『you,you,you….』
このyou….からのコレオが本当に大すきです。
わたしはザキラのダンスパートでこのくだりが1ッッッ番すきです。
そしてスビンくんがヨンジュンを指差す振付、初めて見たとき本当に衝撃を受けました。
ド新規ファンのわたしでも、トゥバはこれまで物語を紡いできていて、ストーリー上ではありますが、歌詞に出てくる『僕』といったらトゥバを指していて、何時如何なる時も『君』はMOAを指していると思っていたからです。
なのでザキラが公開されたときも、ここでの君はMOAであり、ユニットではありますが、ヒョンラが代わる代わるMOAに向けて想いを歌っていると思っていました。
しかしここで明確に2人は向き合って、you,you,youと『君』として、スビンくんは観客ではなくヨンジュンを指差します。
ここで、『君』は観客ではなく、この曲の登場人物はヒョンラが演じる2人であり、観客の皆様は2人の愛の物語をたのしんでくださいね、というパフォーマンスなんだと思いました。
わたしのザキラの感想がずっと2人のことを書き連ねているのもその為です。
そして強く、体をすっぽり包み込むように3度もヨンジュンを指差すスビンくん。それを同じように激しくステップを踏みながら、真正面から受け止めるヨンジュン。
これ京セラアリーナ横から見たら本当にスビンくんの体にヨンジュンがすっぽり収まって見えて泣きました….最高でした。

『罪悪感なんて必要ない
すべての償いは僕の役目だから
君はただ僕を手に入れて….』
このパート本当にスビンくんらしくて大すきなんです….。
自分を責めないでいい、つらいことは全部僕が担うから、そうやさしく説きつつも、ただ僕を受け入れたらいいんだ、とちゃっかり説き伏せてくるのがスビンくんらしいです。
そしてこの、スビンくんのパート越しに、ヨンジュンの葛藤が見えるのがマジですきです。
他者から見たら健全とは言えないかもしれない、君に支配されて幸せになりたいという欲求。それを曝け出すことはせず、スビンくんを笑っていなしていたヨンジュン。
そんなヨンジュンに、君だけが欲しいと歌われて、もう罪悪感なんて感じなくていい、全ての罪は僕が背負うから!僕を手に入れて!って返すのすごく健気でかわいいです。
そして、『僕を手に入れて』のところで、彼の提案を受け入れるように、そうして彼のものになった自分を愛しそうに抱きしめるコレオが大すきです。
過剰な接触はないのに、こんなにロマンチックに魅せれるの大天才すぎます。

『愛しい人、今(Baby now,now,now….)
YES,僕は君のもの』
ここで2人はさあ行こうと言うように、互いに腕を広げ、互いを受け入れ、スビンくんはヨンジュンの肩に手を置き、一緒に連れ立ってダンスを踊ります。
そしてここでようやくヨンジュンは、『YES,僕は君のもの』と受け入れたことをスビンくんの前で歌います。
曲頭の飼い慣らして、のアプローチにYESと言えなかったヨンジュンが(言ってしまえばここで曲が終わってしまいますが、とはいえそういう流れ、仕組みになってることが最高で)、虚空に愛を囁いていたヨンジュンが、独白から、気持ちを確かめ合い、スビンくんに受け入れるからと絆され、ここでようやくスビンくんにYESと言うことができるの、やった〜〜!!!成就!!!ハッピーー!!!って感じです。(ハピエン厨)
お芝居でも俳優がその役を演じるのに役とのシンパシーがあるように、ザキラもヒョンラであってヒョンラでない"彼ら"ですが、こんなに複雑なストーリーラインなのに、その中でただただヨンジュンらしさとスビンくんらしさを魅せてくれてありがとうの気持ちしかないです….。本当にひとつの芝居、ひとつのドラマを見ているようですごいです。
まだ2サビ目もきてないのに〆みたいな感じになってしまいましたが、それくらいこのパートは本当にテンションあがってしまいます。

そして2人で1つになった彼らは、その喜び中これまでの人生は終わり、新たな人生の幕が開けたことを祝います。
『喜びの中の死、そして生まれ変わった
永遠に君に捧げる、僕を提供するよ』
『僕を殺して』
ここでのコレオも2人のアプローチの違いが出てますが、スビンくんは自分の手首を自ら握り締め、両腕をあげます。
対してヨンジュンは、手首をクロスさせ、両腕をあげるんです。
スビンくんは自らの腕を掴んであげることで、自分を明け渡すようなアプローチです。
ヨンジュンは手首をクロスさせることで、服従の意図を感じます。
スビンくんの最大限の愛情表現は自分をそのまま差し出すこと。これはこれでキラキラしてて眩しいです。
ヨンジュンの最大限の愛情表現は、屈服なんですよね….。これもこれでとてもしんどいです。
互いに支配されたいと歌ってはいるのですが、やっぱりヨンジュンの方が、より懐柔されたい気持ちの表れのようなものを随所に感じます。
それは2人の衣装の違いからも察することができると思いました。
スビンくんは拘束具であるベルトの数も少なく、お腹が見えてしまう丈でガードも緩め。
対してヨンジュンはガード固めでベルトも太く大きく数も多いですが、スビンくんの衣装は侵入は容易でも何にも染まらない黒で、ヨンジュンは解き解くまで、あるいは曝け出すまで時間や順序はかかるけれど、一度受け入れたら相手に染まる白であるというこの対比が、それこそザキラでの彼らを表していて本当に天才だと思います。

ここからサビ前、そしてサビの歌詞は繰り返しになりますが、1番と全て逆のパートをお互いに歌います。
ここからは改めてお互いの気持ちを確かめ合うターンのように感じています。
1番と逆のパートをそれぞれ歌い合うことで、僕たち同じ気持ちだったね、両想いだねやったね、って感じです。
そして特筆したいのは、最後の歌詞である『僕は君のもの』の部分です。
1サビではスビンくんは後ろに下がり、ヨンジュン1人だけが手のひらを差し出していたコレオでしたが、2番サビでは2人で並んで、2人一緒に手のひらを差し出すんです。
完全に両想い・成就、って感じです。スタオベです。
そして、新たな人生を噛み締めるようゆっくりと歩き出し、彼らは向かい合って、同じ角度、同じ向きへと腰を揺らして、ひとつになったことを表現します。そして自分の首を絞め、自分を消し去って(君とひとつになって)、暗転し、ザキラは終わりを迎えます。
1人で生きてきたこれまでの僕は死に(比喩)、君とひとつになった新しい人生がはじまるね、というハッピーエンドだとわたしは思っています(ハピエン厨)

ザキラ、初披露ではヨンジュンの顎先に触れるスビンくんの指先が震えていたり、初めは鬼気迫る印象を受けて、もう君のものにならねば死んでしまう、命懸けなんだってくらいの切迫感がありましたが、なんだか今は苦しみながらも両片想い時期のその時だけの情熱をたのしんでいる2人もいる気がして、だいぶハッピー寄りの感想になった気はします。
(絶対カヨデの現場披露ザキラのせいです)
それとやっぱり、京セラの大音量で浴びたザキラが本当にアフロビートしてて、パーカッションが地鳴りのように響いていて、それを色濃く感じたからというのもあると思います。
わたしにとってアフロビートは音楽ジャンルというより祝いの宴や祈りの儀式のイメージがとても強いので、これがタンゴとかならどこか物悲しさを感じたかもしれませんが、独特のパーカッションと色っぽいギターのリフレインを浴びてたらやっぱり宴!って感じがしました。
Twitterでも書きましたが、やはりザキラは飼い慣らされるまでの儀式かつ、飼い慣らされることへの祝いの宴なのだとわたしは感じました。

そんなこんなで感想終わりです。
わたしもまさか3分もない曲の感想を1万字以上も書くことになるとは思わなかったです….。
それでも怖いのが、実はこれでも掻い摘んでいて、まだ全然語れるってことです…..。
歌もコレオも、2人の魅力が詰まりすぎててどこまでも細かく見れちゃいます。
そしてまんまと『この歌詞をヨンジュンが歌うのヤバい』『ここスビンくんパートなの刺さり過ぎる』となってるのでカンテヒョン大先生さすがすぎます....。

本当に色んな解釈ができる楽曲、パフォーマンスであることと、わたしは本当に新規ファンなので、割と浅めの、表面上だけで捉えてしまっているところも沢山あると思います。
逆に言えば新規ファンでもあれこれ感じれるくらい素敵なパフォーマンスで、やっぱりトゥバ最高〜〜!!と思いました。
当初誰かに読んでもらうために書いてなかったのと(もちろん配慮はしたんですが)、書き起こすので手一杯で、読みやすいように〜ってところまで手が回らず、読みづらいところやわかりにくいところもあったと思いますが、ここまで読んでくださった方がいるならば、ありがとうございました!




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