【散文】ノンポリ

飲んでる時にポリティカルな話をするのはナンセンスだね。
 政治なんて病熱にうなされるのは、素面の時だけで良いのさ。
 酔ってる時くらい浮世離れした話をしようぜ。美しい詩や素敵な音楽。意味深長な純文学だって良い。そんなのを褒め称える酒焼けしてヤニに塗れた賛美歌を歌おうぜ。あすこに居座ってる尖った三日月の最先端で、星と手を取って千鳥足のダンスを踊ろうぜ。
 酔ってんのかって?無論だよ。俺を誰だと思ってやがる。
 そんで何?お前にも好きな女が出来たって?そいつぁめでたい。お前さんが惚れるって事は、その娘はそんなに良い女なのかい?
 聞かせておくれよ、その話。
 今日は俺の奢りだ、その娘とお月様に乾杯!!
 

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