懐かしい人に会えた。
昨日は1カ月半に1回の外来日。
本来は1ヶ月に一度受ける
再発防止のための点滴
(=タイサブリ)だけど
あまり頻繁に通院するのも
大変……という理由で
主治医と相談の上で決めた間隔。
それを受けに行って窓口に声をかけ
いつものように血圧と検温。
その後 点滴を受けるために
処置室の前で待っていたら
看護師さんに名前を呼ばれた。
『緋嵐さーん』
『はーい!』
(いい大人なのに呼ばれると
かなり元気よく答えてしまう)
こちらを見る看護師さん。
『……あぁっ!緋嵐さん!!』
『あ、お久しぶりです』
タイサブリを開始してから
しばらくお世話になった
看護師さんだった。
部署移動でERに移動したはずの彼女が何故ここに?
『緋嵐さん、なんか痩せたー!
どうしたんですかー?』
『……いやちょっと待って。
久しぶりに会えたと思ったら
いきなり喜ばせてどうするんですか?
なんか新手の詐欺ですか』
『いや、ホントですよー』
『え?詐欺が?』
『違いますー』
『あ、本音が出た。
やはりお世辞かー』
『そこは本当ですよー!!』
言い合いながら
けらけら笑って中に入った。
その後の待合室の雰囲気を
想像するとまた少し笑えた。
何時ものように案内されて
座って点滴を受けるか
ベッドに横になるかを聞かれた。
『ごめんなさい。
今日は少し眠いので
ベッド借りてもいいですか?』
『どうぞどうぞ。
では準備しますねー』
いつも失敗されまくる針入れも
少しの痛みだけで
1回で成功させてくれた。
『凄いですね』
『え?どうしてですか?』
『いや、いつも刺し直しで
5回6回は看護師さんに
お手間かけてしまうから。
さすがですねー』
『でしょー。
デキル私を褒めて褒めてー!』
『あ、調子に乗った』
『ああー!
すみませんすみません!!』
そこでまたケタケタ笑う。
『いやでも本当に今日は一度で
きめてくれて有難うございます。
毎回看護師さんに
ご迷惑おかけしてしまうのが
なんとも心苦しかったから』
『そこは気にしないでください。
大丈夫ですから』
点滴を1時間にセットして
カーテンを引いてくれる。
『では おやすみなさい』
『はい。
寝言言ったらごめんなさい』
『それは良いんですよー。
でも緋嵐さん
何気に外の話聞いてるからなー』
『……看護師さんの内輪話も
なかなか楽しいですからね。
楽しみ』
『またまたー!!』
完全にカーテンを閉めてもらって
いざ寝ようとしたら天井の蛍光灯が
もの凄く眩しくて眠気が飛んだ。
新年を機に取り替えたんだろうな……とぼんやりしていたら
いつの間にか眠っていた。
気付くと下げられている
パックの中の点滴が
ずいぶん減っていた。
この看護師さんは
水を入れるタイプだったか
注射器を使うタイプだったか……
(高い液なので
薬液を完全に最後まで注入してくれる)
思い出していると
パックの中が完全に空になり
それに応じてアラームが鳴る。
ピロリピロリ
ピロリピロリ
かなり響く音。
寝てしまっていると
もの凄く驚いて起きる時もある。
『はーい、緋嵐さん
おつかれさまでしたー!
あ、お昼済ませてましたっけ?』
『今日は点滴が終わってからで
良いかなと』
『なるほどー。
うどん屋さんとか、ありますしね』
『そういえば今日見たら
チェーン店のうどん屋さんが
御飯物メインに変わってましたよ』
『隣に豚丼屋さんありますよね。
それがウケたのかな』
そこに男性の看護師さん参入。
話をしていた看護師さんに
何気にチョコレート要求して
笑ってた人だ(やっぱり話聞いてる)
『あの辺はよく変わりますよね!
豚丼屋になる前も
何かの店が一瞬出来たけど
すぐなくなったし』
『もしかしたら
場所が悪いのかもしれませんね。
ためしに主人に見て貰おうかな』
『え?ご主人に??』
『ああ、お坊さんの免許を持った
塗装業なので』
『不思議過ぎるー!』
最後まで笑って
今回の点滴は終了しました。
次は3月。
少しは暖かくなっているといいなあ。
MRIも入ってるコトだし。
(機械の中は意外と寒い)
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