PaperspaceにおけるSD.NEXT(SD1.5:original)の導入
概要
SD.Next(またはSD.Next Web UI)は、Stable Diffusionというテキストから画像を生成する深層学習モデルのための高度なWebユーザーインターフェースです。元のAUTOMATIC1111のWeb UIを基に、追加の機能や改良を加えたフォーク版です。
つまり、A1111と同様の機能を提供しながら、多くの拡張機能が組み込まれています。今回は、A1111を使用経験者向けに、SD1.5の「original」の導入を説明しますが、「diffusers」で起動することも容易で、そちらは、高機能で、作成速度も速いうえに、話題の「FLAX」をはじめ、「SDXL」等のモデルを使用することも可能です。
Stable Diffusionの持つ画像生成能力を最大限に引き出すための強力なツールで、ユーザーは直感的な操作で高品質な画像を生成でき、拡張性の高いプラットフォームとして多くのクリエイターや研究者に利用されています。
また、Paperspace(ペーパースペース)は、クラウド上で高性能なコンピューティング環境を提供するサービスです。簡単に言えば、インターネット経由で強力なパソコンをレンタルできるようなもので、ローカル環境のように自由に画像出力が可能です。
この2つの機能を活かすために、今回は、Paperspace上にSD.Nextを構築していきます。
また、構築するのは、安定している初心者向きのStable Diffusion1.5(SD1.5)になります。
※いきなり凄い画像を作りたい方はFLAXのページをどうぞ
※2024/10/14現在コントロールネットが使用できない状況です。
主な特徴:
拡張機能の豊富さ: SD.Nextは、多数のプラグインや拡張機能をサポートしており、ユーザーは自分のニーズに合わせて機能を追加できます。
ユーザーインターフェースの改善: 操作性とデザインが向上しており、初心者から上級者まで使いやすいインターフェースを提供します。
パフォーマンスの最適化: 処理速度やメモリ使用量が最適化されており、大規模なモデルでもスムーズに動作します。
コミュニティのサポート: 活発な開発者コミュニティが存在し、定期的なアップデートや新機能の追加が行われています。
具体的な利用例:
アート制作: テキストプロンプトを入力することで、独自のイラストやアート作品を生成できます。
デザインのプロトタイピング: コンセプトデザインやアイデアのビジュアル化を迅速に行えます。
教育・研究: 深層学習や生成モデルの学習ツールとして利用できます。
Paperspaceのサブスクリプション契約
まずは利用にあたって、サービスへの加入が必要です。
支払いはカードになりますが、やる気のある方はGROWTHが性能の高いGPUを借りられるのでお勧めです。初めての方はまずはPROから始めてはどうでしょうか。
※いつか詳しく契約についてもお伝えさせていただきます。
契約プラン
PRO-USER $8.00
GROWTH-USER $39.00
Paperspaceのコンテナ作成
<方法>
まずは、右上の
①「CREAT」を選択
②次に「Start from Scratch」を選択
SD.NEXTのインストール
①次に下記ファイルをダウンロードしてください。
#SD.Nextのインストール
%cd /notebooks
!python3.11 -m pip install pickleshare
!git clone https://github.com/vladmandic/automatic
%cd /notebooks/automatic
②次にダウンロードしたファイルを開き、左上のRUNを押してください。
SD.NEXTがインストールされます。
SD.NEXTの起動
①次に起動用のファイルをダウンロードしてください。
# 通常のSD1.5 python3.10.13
!apt update
!apt -y install python
!apt -y install libpython3.10-dev
!apt -y install build-essential
!curl -sS https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py | python3.10.13
!python3.10 -m pip install torch==2.0.0+cu118 torchvision==0.15.1+cu118 torchaudio==2.0.1+cu118 torchtext==0.15.1 torchdata==0.6.0 --extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu118 -U
from IPython import get_ipython
get_ipython().run_line_magic('matplotlib', 'inline')
%cd /notebooks/automatic
!python3.10 launch.py --share --backend original --debug
②ダウンロードしたファイルを開いたら、下の方に「Share URL」が出てくると思いますので、クリックしてSD.NEXTを立ち上げましょう。
③モデルを選択する画面が出てくるので、好きなのを選びましょう
④上の黒枠に出したい画像のプロンプトを英語で入力して、下の黒枠には出したくないものを入力して、Generateボタンを押しましょう。
⑤おめでとうございます。きっと画像が出てくるので完了です。
基本的には、AUTOMATIC1111と似たような作りなので、参考にしながら画像生成して遊んでみてください。
今後
SD.NEXTでおすすめの設定など、掲載していきたいと考えてます。