[163]ビンコウHDから見える沖縄政財界工作 その9(日中協会)
先回(記事[162])の続きです。
時事ネタ
続きに行く前に、三木慎一郎さんのツイートで気になる物を見つけたので紹介します。
ここに出てくるYAKはこちらの記事[133]にて触れている企業です。
YAKの社長の洪韋は日本華僑不動産協会の理事をしているのですが、その日本華僑不動産協会の監事をしている豊原明(帰化人)の名校教育が、中国秘密警察が設置されていた日本福州十邑社団聯合総会の賛助企業になっています。同様に賛助企業になっているのが、今回のタイトルにも出てくるビンコウHDなのです。
日本華僑不動産協会については記事[137]になります。日本華僑不動産協会は衆議院会館・参議院会館の直ぐ近くにあり、政治家に対する工作をしやすい立地になっています。
つまり、日本福州十邑社団聯合総会の関係者と同様に日本華僑不動産協会の関係者を使っての政治家への工作も行われていると考えられるわけです。この背後で指示しているのは、統一戦線工作部もしくは中国国家安全部(今年の年初にこれらの情報機関は中国共産党直下で統合されるという話がありました)でしょう。
また、ツイートに出てくる在日華人圏はこちらです。
在日華人圏のトップにある”外国人”とは中国人のことで、その会員規模は24万人とどんでも無い規模になります。因みに自衛隊の現員は23万人なのです。中国国防動員法を考えると恐ろしいとしか言いようがありません。
同団体は2013年に設立しており、帰化人を含んだ中国人コミュニティーの強化を行っていることが分かります。”地方創生”という名の下に地方から武器を使わない侵略をする計画のようです。設立の2013年の1~2年前と言えば、習近平の時代になってGDPで日本を抜いた頃です。尖閣で強気に出始めたり、中国国内で日本に対する暴動(官製デモ)が発生したのもこの頃でした。
この設立時期だけでも本気で日本を取りに来ていると考えられます。当然ながら、中国共産党の指揮下にあるわけです。長期的にゆっくり侵略しているのです。
三木さんが指摘している東国幹衆議院議員は自民党の茂木派(田中派の流れ)ですが、今回のシリーズの相関図を整理していると中国が中心的に工作を仕掛けているのは茂木派や麻生派であり、やっぱりという思いです。
因みに小渕優子も茂木派です。
さて、今回は自民党の小渕優子衆議院議員が所属する日中協会と日中友好文化交流促進協会の内、日中協会について調べていきます。
日中協会
どの様な活動をしているのか見てみます。HPより目的、事業、交流先を抜粋します。
交流相手は民間では無く国家、もう少し正確に言えば中国では国家の上に位置する共産党や中国の公的機関と交流しているということになります。
HPからは留学生事業に力を入れているように感じます。関連団体として中国留学生友の会があり、日中協会のHPにも掲載されています。
昔に制定された留学生に対する異常な助成金や中国人留学生のアルバイト代に対する免税措置などは、この団体からも政治家に対して飴と鞭での圧力があったのだろうと想像できます。
中国人留学生に関するアルバイトの免税については、小野田紀美参議院議員が国会で質問し、廃止の流れを作ってくれました。
中国側は日本に留学生を受け入れやすい環境を作り、留学生という名の工作員を大量に送り込んでいるわけです。何度も掲載していますが、再掲載します。
https://www.moj.go.jp/content/001373771.pdf
ジェームスタウン財団によれば、日本国際貿易促進協会とともに名指しで統一戦線工作部の管理下或いは関係があると指摘されている日中友好7団体の一つが日中協会です。小渕優子はその日中友好7団体の内、少なくとも日中友好議員連盟と日中協会の2つに所属しているわけです。
それでは日中協会の役員を見てみましょう。
小渕優子以外の政治家の役員を中心に見てみます。
野田毅(会長)
会長の野田毅は自民党の前衆議院議員(石原派)です。大蔵省出身で大臣や長官経験が複数あり税制調査会の最高顧問をしているなど、大物の政治家と言えるでしょう。
阿南惟茂(特別顧問)
外務省チャイナスクール出身の典型的な媚中外務官僚です。駐中国大使(2001年 - 2006年)をしています。
大使時代には、北朝鮮からの亡命者が駆け込んだ際に追い返した事件や上海総領事館員自殺事件が発生しています。これらはニュースなどで記憶にある方も多いのでは無いでしょうか。
父親の阿南惟幾大将・陸軍大臣は、終戦の8/15に割腹自殺をされているのに、息子は何をしているのか。阿南大将は草葉の陰で泣いておられるでしょう。
赤羽一嘉(理事)
理事の赤羽一嘉は公明党の衆議院議員です。こちらも大臣を複数経験しています。公明党の固定ポストである国交大臣は2度経験しています。経歴的に大物と言えるでしょう。
海江田万里(理事)
同じく理事である海江田万里は立憲民主党の衆議院議員です。こちらも悪夢と言われる民主党政権時代に幾つかの大臣を経験しています。
名前の由来が万里の長城から来ている時点で、取り込まれる運命だったのかもしれません。
菊田真紀子(理事)
同じく理事である菊田真紀子は海江田と同じ立憲民主党の衆議院議員です。こちらは民主党政権時代に外務大臣政務官を務めているので、閣僚経験者ということになります。元々は自民党に居ましたが、小沢一郎にくっついて離党しているようです。済みません。自由党でした。民主党に自由党が吸収されて、自由党→民主党→立憲民主の流れです。自由党党首の小沢についていく形で、民主党では小沢グループに属しています。
小沢一郎は田中角栄の子分で田中派でした。日中国交正常化で田中派に対する工作が進んだと思われ、その田中角栄の地元の新潟で育ち、名前は田中角栄の娘の田中真紀子から来ているので、小沢一郎と行動を共にしたのはこういう背景もあるのかもしれません。
中国の黒竜江大学に留学経験があり中国語会話教室を経営していた経歴があるなど、取り込まれるべくして取り込まれた人間ということです。
橋本岳
同じく理事である橋本岳は自民党茂木派の衆議院議員です。厚労族のようで、厚労副大臣・厚労大臣政務官という閣僚経験者です。
小渕優子と同じ茂木派で、茂木派は旧・田中派になります。つまりこちらも田中角栄の系譜ということになるのです。父親である故・橋本龍太郎も田中派(後に派閥のトップになり橋本派)ですので、当然なのかもしれません。
橋本龍太郎元首相も中国人女性のハニトラによる機密漏洩疑惑で問題となっています。
当然ながら、小渕優子と同様に首相経験者の二世議員であれば工作対象であることは間違いありません。
上に書いたように、自民党で言えば、茂木派や麻生派を中心に工作を仕掛けているのが良く分かると言えます。その工作の大きな転換点となったのが日中国交正常化で、その主役の一人が田中角栄だということです。
大平知範(理事)
故・大平正芳元首相の孫です。この人物もかなりの媚中のようです。大平正芳は香川県の出身ですので、大平正芳記念財団の理事長をしている大平知範も香川県と関わりがあるということです。(財団の住所は東京ですが、大平正芳記念館は香川県の観音寺市にあります。)
大平正芳は田中角栄内閣で外相を務めていた人物。首相になった池田勇人の秘書を務めていたこともあり、自民党の派閥である宏池会(池田が作った派閥)の人間です。宏池会の会長にもなりました。宏池会は現在の岸田派ですが、麻生派も宏池会の分派となります。
田中角栄ー大平正芳ラインで日中国交正常化が行われたので、その系譜である麻生派(宏池会の分派)、岸田派(宏池会)、茂木派(田中派の流れ)が媚中派になるのは必然なのかもしれません。
香川には四国華僑華人連合会がありますので、そこからの工作があったのでしょう。このような物を見つけました。
田中角栄の息子の田中京(日本温州同郷会の顧問)が中国に取り込まれているのと同様に、大平正芳の孫である大平知範も取り込まれているわけですね。家族・親族ごとキャプチャーしている実態が分かります。
そして、これらの中国人の華僑総会や同郷会の組織に秘密警察が設置されていることで、単なる”日中友好”では無いということが分かるのです。
大平正芳の地盤を引き継いでいて大平正芳記念財団とも関係が深い国民民主党の党首である玉木雄一郎衆議院議員は、大丈夫なんでしょうかね。保守的な発言で評価できるところが多いだけに心配です。
その他の役員
その他の役員の顔ぶれ見て気になったのが2点あります。
教育機関の関係者が複数居ること。これらは国防7校と提携させることで軍事転用可能な技術を流出させたり、孔子学院などの様な千人計画を実行するためや親中派を育てるための工作に関係していると考えられます。
桜美林大学と言えば孔子学院が設置されています。これについては、記事[128]にて触れています。
創志学園は岡山にありますが、岡山と言えばベネッセの創業者ですね。
創志学園高校は、ベネッセコーポレーションの系列のベル学園高校の校籍を受け継いでいるので無関係ではありません。ただし、どれだけ影響力があるかは不明です。
そしてもう一点は、フジタの代表取締役が理事にいること。民主党政権の時に尖閣諸島で漁船を装った民兵が海上保安庁の巡視艇に体当たりをして拘束された事件があったのをご存じの方も多いと思います。
民主党政権が隠ぺいしようとしていましたが、義憤にかられた海上保安庁の保安官が内部リークした動画で事実が明らかにされました。その保安官が一色正春さんですね。
拘束された船長に対するカウンターとして、中国は中国からの依頼で土木調査をしていたフジタの社員を4人拘束し、船長を釈放する交換材料として使われています。
その件で懲りたわけでは無かったということになります。社員が不当拘束されても媚中を貫くのは伊藤忠商事と一緒です。「今だけ金だけ自分だけ」の経営者だらけになってしまったということなのでしょう。社員の安全よりも金が大事なんですね。
今回も長くなってしまったので、続きは次回にします。
番外編(おすすめ)
今回の記事を書いている最中に、ジャーナリストの山口敬之さんのメールマガジンで関連する内容を発信されていました。
【時事メルマガ(79)】 「安倍晋三という政治家が目指した外交」 「拉致問題を愚劣な首相が扱う最悪のシナリオ(1)」
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これを読むことでより多層的に理解することができると思います。私もいつも勉強になっていてお勧めです。
(つづく)
↓関連記事のまとめです。
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