中国共産党江蘇州委員会の「中国人民政治協商会議江蘇省委員会」というHPでの文章を紹介します。敵ながら良く纏まっている内容です。これを見れば一帯一路と中国秘密警察の関係が見えてきます。江蘇省だけのことでは無く、少なくとも海外警察を展開している福建省・浙江省では類似の考えを持っていると思われます。
要約
・海外華僑は一帯一路を推進するための重要なプレイヤーだと認識している
・一帯一路のために、閣僚、知事、市長、大使、評議員、弁護士、技術者、医師、会計士、大学教師、科学者、起業家、芸術家、作家、思想家などあらゆるレベルで活躍する華僑ネットワークを活用する
・コンサルタント、アドバイスと友情を同列に考えて、手段としている
・「海外治安プロジェクト」として警察と華僑を連携させる
・文化交流などを通して特に日本や韓国との協力関係を強化する
論文の機械語訳を記事の末尾に載せていますので御覧ください。
補足
華僑ネットワークで一帯一路を推進しようという戦略です。先日の記事[95]でも紹介した通り、一帯一路の目的はその国・地域の中国との同化です。
この華僑ネットワークというプラットフォームに一帯一路の治安プロジェクトとして、警察機構を機能させるわけです。これが中国秘密警察です。
そして、プラットフォームに載せるのは警察の業務だけではありません。
警察+司法の連携という形で華僑ネットワークに載せています。
リンク先は削除されてしまいましたが、機械語訳の一部を残していましたので、記載します。
"http://jsnews.jschina.com.cn/jsyw/202205/t20220515_2999535.shtml"
江蘇省ではありませんが、福建省では警察+郵便を華僑ネットワークに載せています。更にこれに司法を追加しています。
更に、同じ江蘇省の靖江市馬州では、留学生見守り隊という”サービス”(と言う名の監視)を警察+統一戦線工作部が行っています。
つまり、華僑ネットワークというプラットフォーム上に警察・司法を含む様々な行政機構を組み込んでいて、統一戦線工作部も(恐らく国安も)その中に含まれるのです。
言わば、海外に勝手に自治組織を作るというその国の主権を無視した侵略行為を行っているのです。そのネットワークのポイントが華僑総会であり同郷会なのです。(省や市レベルでは同郷会がその役割になると考えられる)
着々と侵略を進めているわけですね。行きつく先は、一帯一路と称したその国・地域の中国同化です。
これは大変深刻な問題で、何としても阻止しなければなりません。
論文の機械語訳
2019年の論文
「一帯一路」交差点の建設に華僑の長所を活かす提案
(了)
↓関連記事のまとめです。
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