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[9]ベネッセ創業者一族(その5) ~オープン・ソースから考える中国のサイレント・インベージョン

先回からの続きです。
先回はこちらの記事[8]になります。

最初からはこちらの記事[5]をどうぞ。

福武財団(つづき)

彼らの狙い

人物から胡錦濤風味の中国味であることは分かりましたが、事業を見てもこれと言って怪しいところは無さそうです。センサーが壊れてしまったのでしょうか。人、金、場所と考えていきます。お金の動きも正直良く分かりませんでした。分かったのは、莫大な資産があること。ベネッセで儲かったと言えばそれまでです。
場所に注目してみました。福武財団は、地中美術館なる物を安藤忠雄氏の設計で建設し、開館しています。ここが引っ掛かったんです。何で直島なの?という点です。それらしい綺麗な謳い文句を言っていますが、心に全く響かない、腹落ちしない。言葉が浮ついています。
良く考えてみてください。地元の方には失礼ですが、不便なところに美術館を建てて、収益が見込めますか?フェリーで行かないとダメなんです。何かのついでに立ち寄ることはできません。沢山儲ける必要は無いものの、赤字を垂れ流すような事業では、閉館しなければなりません。幾ら資産が有ったとしても、長期に続けるには収支の観点は必要です。ビジネスマンであった福武氏がそこを考えないはずがありません。
更にもう一点、不思議な事があります。直島は瀬戸内海にある島の為、当然ながら潮風に悩まされることになります。折角の美術品が傷みやすくなります。屋外に展示する美術品も有りますので、尚更そのことを意識する必要があります。湿度の問題もあります。美術館は湿度管理を厳密にしていますが、初めから不利な条件の場所でやる物なのでしょうか?美術品が好きな人であれば、その様な常識的なことを考慮しないはずはありません。
そして、そこまで直島が好きなはずなのに何でニュージーランドに住んでるの?と声を大にして言いたい。つまり、合理的に考えると別の理由で直島に拠点を置きたかったということになります。

重要土地利用規制法

少し話が逸れます。元北海道議会議員の小野寺まさる氏は、中国の土地買収の問題について沢山の発信をされています。地元が北海道ですので、主に北海道での内容になります。

そして、この動画に一緒に映っているのが、前衆議院議員の長尾敬氏です。
永田町中国代理人」という本で、重要土地利用規制法が如何に骨抜きになって出来てしまったかを書かれています。

永田町中国代理人

買わなくても良いので、図書館にある場合は借りて読んでみてください。図書館に無い場合は、是非購入要望してください。ご本人もご自身の動画の中でそのようにおっしゃっています。広く国民に知って欲しいというお考えです。

重要土地利用規制法の内容については、日経の記事を読まれるのが良いかもしれません。簡単に説明すると外国からの諜報活動を意識したもので、自衛隊施設や離島などの周囲は安全保障上の理由で利用を規制する法律です。本来は土地取得を規制しようとしていましたが、骨抜きになって土地利用になり、距離規制も1kmまで縮まり、あまり意味の無いものになってしまいました。

直島

話を直島に戻して、直島に何か欲しい物があるんじゃないだろうか?と思い調べてみました。

直島と周辺

グーグルマップで周辺を見てみます。岡山市と高松市に挟まれた格好で、牛の形をした小豆島の西に位置します。薄い赤線で囲まれたところです。ベネッセハウスミュージアムの文字が見えます。

直島北側

直島の北側に三菱マテリアルの関連施設が並びます。確かに三菱マテリアルは自衛隊に納品していますが、この場所は金属精錬工場。中国製造2025から考えるとメインのターゲットにはなり難いんです。三菱マテリアルを狙うなら、技術センターのような場所がターゲットになります。勿論、精錬技術も価値はありますから、プラスアルファとして諜報活動をすると思います。ですが、それだけではリスクや投資がリターンに見合いません。もっと自衛隊に直接関係していたり、中国製造2025で挙げられる技術であったり、軍事転用できる技術がメインであるはずなんです。周囲に海上自衛隊や航空自衛隊の施設はありません。陸上自衛隊の駐屯地は岡山市の北側なので、ここに置く意味はありません。ここで行き詰ります。

三井造船玉野事業所

一時保留にして、他の福武ファミリーや別の人物について調べていました。転機が訪れるのは、別の人物を調査した情報の整理をしていた時でした。スパイの拠点と思われる施設の周辺にドックが有ることを思い出しました。もしかすると?と思い調べると、玉野に三井造船が有り、護衛艦の修理や建造を行っていることが分かります。

岡山県平和委員会HPより(護衛艦造船風景)

グーグルマップで見てみましょう。

三井造船玉野事業所周辺

赤く囲ったところは護衛艦が映っています。拡大してみましょう。

建造中(改修中?)の護衛艦

船首側に砲塔らしき物が見えます。後部甲板はヘリポートらしいスペースがあります。
とは言え、果たして直島から見えるの?という疑問もあります。検証していきましょう。直接現地に行くのは大変なのでストリートビューを活用します。

福武財団のビルと三井造船玉野事業所

赤い線が福武財団ビルから三井造船事業所に結んだ線になります。ちょうど航路のストリートビューが存在しました。福武財団から造船所は約3.7kmです。

三井造船方面(貨物船が映っているのが確認できる)
福武財団方面(白い福武財団の建物が廻りに飛びぬけて建っている)
福武財団

三井造船所方向を見ると、はっきりドックが映っているのが分かります。
また、福武財団方向を見ると横(右側)に映っているフェリーよりも高い位置に福武財団のビルがあることが分かります。つまり、福武財団の5階(最上階)からはストリートビューよりも荒神島が低い位置にあり、見晴らしが良いことになります。
上のストリートビュー撮影時には護衛艦は寄港していなかったのでしょう。

ストリートビューの貨物船の位置

クレーンや港湾の形状から、ストリートビューの貨物船は赤枠部分に停泊していることが分かります。スコープを使えば、ばっちり護衛艦の建設・改修風景が観察できますね。財団職員の中にC国の人が居たら要注意です。弱みを握られた日本人かもしれません。
常に観察する必要もありませんから、恐らく日に2~3回程度の頻度でしょう。

さて、如何だったでしょうか。私はもう慣れてきましたが、最初にこんな事を知ると驚愕するのでは無いでしょうか。そして、「いやいやそんな筈は無い」と現実を否定するかもしれません。別にそれでも構わないんですが、それで事態が良くなる訳ではありません。
スパイ防止法の必要性を真剣に考えますよね。今は、スパイは野放しなんです。検挙するための根拠となる法律が無い。外患誘致罪関連は刑が重すぎて(死刑や無期懲役)使えないし、「軍事上の不利益」に対してという建付けになっています。自衛隊は軍かどうかすら意見が分かれているので使えなさそうです。民間スパイならなおさら。
皆さんはどう考えますか?
次回は、少し情報を整理してみます。まだまだ、まだまだ続くんです。
(続く)
つづきの記事はこちら↓

シリーズとしての纏めはこちら↓



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髙山彦行
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