[54]上海電力がもたらす悪夢(その3:プロスペクト乗っ取り)
いよいよ、過去にネットでも話に上がっていない内容に入っていきます。といっても基本は公開情報だけですので、公開情報をどう組み合わせるかという話です。これは、断片的情報から仮説を立てて検証するという、エンジニア時代の不具合対策の経験が役に立ったのかもしれません。
プロスペクト(現:ミライノベート)乗っ取りについて詳しく見ていきます。これはその後の話にも非常に関係するためです。
プロスペクトは、伸和工業と太陽光事業で合同会社を作っているほど近い会社でした。それを何故か乗っ取るのです。
ミライノベート役員(旧プロスペクト)
現在の役員は以下の通りです。
泉信彦(CEO)
藤澤信義(会長)
菊池正光(社外取締役)
黒鳥浩(社外取締役)
名取俊也(社外取締役)
泉はJトラストのグループ企業関係の出身で藤澤の部下ですから、Jトラストの社長の藤澤の実質的ワンマン企業ということになります。
取締役だった西村浩が10/17付けで取締役を退任しています。理由は分かりません。Jトラストにミライノベートが合併されることに関係するかもしれませんし、やばくなって来たから逃げた(或いは切られた)のかも知れません。以前の役員紹介を貼っておきます。
ちなみに社外取締役の名取の経歴は完全に煙幕です。このことは後に理解できると思います。経歴を覚えておいてください。
防諜組織である公安調査庁も法務省管轄。刑事局とは別組織ですが、公安調査庁の役職も法務省のキャリアがスライドで来る場合が多いようです。やばいですね。
ミライノベート(旧プロスペクト)株主の推移
Jトラストと合併してしまうと色々な記録が消えてしまうと思うので、今のうちに画像を残しておきます。
乗っ取りを仕掛けて成功するまでの赤枠で囲った期間に注目ください。
西村浩(伸和工業)が2019年の株主総会に向けて乗っ取りのための株式取得を19年3月に開始します。伸和工業に対し、2016年に4億に増資した資本金を2018年に9800万まで減資することで、手元に3億の資金を調達していました。この資金+どこからか調達してきた資金を使って、自分の会社である伸和工業と併せて10%越えのプロスペクト株を保有します。この時点で株を持っているのは、個人株主を除くと楽天証券とSBI証券になります。この2社のことも覚えておいてください。
中嶋伸介、堤政夫、内山 賢一については、詳細は不明ですが乗っ取りに力を貸した個人投資家の可能性は高そうです。
2019年6月の株主総会に向けて敵対的買収を察知した当時の経営陣が防衛策を打ちます。これによりこの年の株主総会は乗っ取られずに済みました。ですが、何故か西村は諦めません。
2020年6月の株主総会に向けて、藤澤らが応援に入ります。この時加勢しているのは、NLHD、ジャパンポケット、SMBC日興証券、KeyHolderになります。NLHDは藤澤の会社で、恐らくペーパーカンパニーです。KeyHolderも藤澤のJトラストの子会社です。ジャパンポケットは藤澤の親族企業です。ジャパンポケット、NLHDについては次回説明します。
SMBC日興証券は2022/10/07に行政処分を受けるほど危ない会社です。実は会社を辞めた時に持ち株会の関係でSMBC日興証券の口座を作る必要があったのですが、詐欺みたいな形で積み立てNISAの口座を作らされました。FXもスプレッド(手数料みたいなもの)がやたら広い上に固定のはずが変動しまくり(つまり手数料が他社と比較してかなり高い)と財務状況が悪いだけにサービスが酷い状態になっていることが分かります。良からぬことを企む勢力のつけ入る隙は十分にある会社です。上が腐ったから苦しくなったのか、貧すれば鈍するなのか。
話を戻して、2020年6月に株主総会で乗っ取りが成功します。6月30日には藤澤が会長に就任しています。また、
①現在も会長であること
②西村が取締役を辞任していること
から、乗っ取りの主犯は藤澤だったということになるわけです。西村と藤澤の接点は何だったのでしょう?西村は上海電力と関係があるものの藤澤とは今までビジネスで一緒にやった形跡はありません。会社の規模からすれば雲泥の差です。
藤澤はシンガポールとはビジネス上多くの接点が存在します。シンガポールといえば華僑。建国の父は華僑である李光耀(リー・クアンユー)。そうです、中国というキーワードで西村と藤澤の共通項を理解できるのです。
(つづく)