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ドイツ・フランクフルト空港撮影情報


基礎情報 / Basic info

 ドイツ・フランクフルト国際空港はフランクフルト・アム・マインの西にある空港で、ヨーロッパトップクラスの規模を誇っています。ルフトハンザのお膝元であり、近隣諸国や北米・アジアの航空会社が多数乗り入れているため、日本では見られない航空会社をたくさん見ることができます。撮影環境も良好で公式撮影スポットが存在するほか、街の中心部からもあまり遠くなくてアクセスが良いのでヨーロッパ初心者にもおすすめできる空港です。
 2024年1月現在、空港南側で第3ターミナルの工事が進められています。空港南側にターミナルができるとのことで、順光側から撮影できるスポットが増えるのではと期待しています。今のところ、T3建設による撮影への支障はほぼありません。


滑走路運用


FRAには滑走路が4本あり、そのうちの1本が離陸専用、1本が着陸専用です。東西に延びる平行滑走路3本と、南北に延びる滑走路が1本の構成です。

  • 07L/25R: 平行滑走路(北)、着陸専用。ただしB747とA380は使用しません。

  • 07C/25C: 平行滑走路(中央)、離着陸どちらも使用。B747とA380も使用。

  • 07R/25L: 平行滑走路(南)、離着陸どちらも使用。B747とA380も使用。

  • 18: 空港西側を南北に走る滑走路。南向きの離陸のみで、北に向かっての離着陸は行いません。そのため、接地帯が描かれておらず、滑走路南端には滑走路番号すら書かれていません。


撮影環境 / Environment

  • 撮影リスク / Risk:低

  • 撮影環境 / Enviroment:良好

  • トラフィック / Traffic:良好

 ドイツの民間空港なので、不法侵入しない限り撮影リスクはもちろんゼロです。撮影環境も良好ですが、唯一注意すべき点は北側滑走路にはB747とA380が絶対に来ない点や、T1に展望デッキがない点、T2展望デッキは冬季期間中は閉鎖されているといった点です。また、T1とT2はいずれも空港北側にあるため、ターミナルから撮るとどうしても逆光気味になることが多いです。トラフィックは良好ですが、ルフトハンザのA380は(執筆時点では)フランクフルトではなくミュンヘンからしか飛んでいないので注意してください。


撮影スポット / Spotting locations

1.第2ターミナル展望デッキ

 FRA唯一の展望デッキです。T1にデッキはありません。T1からは連絡通路や連絡シャトルで簡単に来ることができ、入場料は無料です。入口で簡単な保安検査があります。なお、10月末から3月末までの冬季(サマータイムが適用されていない期間)は閉鎖されているので、ご注意ください。
 T2のスポットが目の前に見えるので、エミレーツやクウェート航空、アイスランド航空、トルクメニスタン航空などが目の前に来ます。スカイチームやワンワールドが主に使用するターミナルなので、ルフトハンザを含むスターアライアンスやエティハド航空、イラン航空などは目の前には来ません。07C/25C, 07R/25Lの離発着機を正面に見ることができますが、終日逆光気味です。夏の日が長い時期になると早朝や夕方に順光になる時間が少しあるかと思います。



2.Zeppelinheim - 空港東側着陸機スポット

 FRA定番の撮影地の一つで、ベンチや双眼鏡などが整備された撮影スポットです。飛行機が空港東側から着陸していく様子をきれいに撮ることができるスポットです。ただ、この運用をするときは北側滑走路、中央滑走路、南側滑走路の3本のうち2本が着陸に使われるので、タイミングによってはネタ機が北側滑走路に下りてしまうこともあります。これは出発地に関係なく運次第なのでどうにもなりませんが、北側に行ってしまった場合はAPS-C +400mmレンズでもなかなか厳しいものがあります。それでも、夏以外は終日順光に撮れる定番のスポットなので、いつも沢山の人で賑わっています。夏は早朝と夕方に少し逆光になります。

 最寄りの鉄道駅はS-BahnのZeppelinheimで、撮影スポットからは徒歩10分ほど離れています。フランクフルト中心部から数駅ですが、空港とは直通していないので、空港と行き来する場合はFrankfurt am Main Stadionで別のS-Bahnに乗り換える必要があります。この撮影スポットのすぐ南に Intercity Hotel Frankfurt Airportがありますが、ここからなら徒歩ですぐ向かうことができます。値段も1泊1万円を切るぐらいなのでおすすめです。
 撮影スポット周辺にトイレや売店などは2021年秋の時点ではなかったので、適当なサンドイッチやBrezelでも買って行くとよいでしょう。


3.Spotterplatz West-/Centerbahn - 空港西側離陸機スポット (RWY18北端)

 こちらは空港西側で離陸機を狙えるスポットです。RWY18のラインアップが撮影できるほか、冬季は目の前のデアイシングパッドで防除氷液を散布する様子をみることができます。西日が差し始める午後におススメのスポットで、特に夏場の夕方になるとエンジンや操縦室の中まで日光が入るのできれいに撮れます。すぐ北の土手に北側滑走路につながる誘導路(橋)がありますが、ここを使うのは貨物機がメインです。このスポットの目の前にある駐機場は貨物機や次の出発まで時間のあるルフトハンザ機が使用することが多いです。

 空港からはT1でバス67またはX15番に乗り、Frankfurt Flughafen Tor26で下車、そこから徒歩約1.2kmで到着できます。後述の撮影スポット4、5とも徒歩で行き来できます。

ここからRWY07Cや07R着陸機も見えますが、逆光になります。この場合は下で紹介する撮影スポット4に行くと順光で撮れます。



4.Viewpoint West Runway - 空港西側離着陸機スポット

 ここは、スポット3番で紹介した場所の南にあります。ここからは目の前を左右に横切るRWY18の離陸機に加えて、RWY07Cと07Rに着陸する(空港東側から着陸する)機体を順光で狙えます。この運用の場合、北側滑走路に着陸する飛行機は完全に見えなくなります。ここは駐車場や雛壇が整備されており、天気の良い週末は沢山の人が集まるのでなかなかいい立ち位置を狙えなくなるほどです。周辺にトイレや売店はないので、サンドイッチか何かを持っていくとよいでしょう。

 空港からはT1でバス67またはX15番に乗り、Frankfurt Flughafen Tor26で下車、そこから徒歩約2.8kmで到着できます。前述の撮影スポット3と後述の撮影スポット5とも徒歩で行き来できます。


5.Nordbahn - 北側滑走路(着陸専用)

 こちらは着陸専用の滑走路です。フェンスがクリアできるように公式の櫓が立てられていますが、雷が近付いているときは絶対に使わないようにしましょう。B747とA380はこの滑走路を使用しません。A340-600は使用します。着陸後、手前の誘導路を通るときはB777-200ERの場合スマホの標準レンズでちょうどいいぐらいの大きさになるので、広角レンズが必須です。滑走路上の機体の場合は70mm以上のレンズで対応できるでしょう。

 空港からは、T1で路線バス67番かX15番に乗ってFrankfurt Flughafen Tor 26で下車、950mほど歩いて到着できます。前述の撮影スポット4,5とは徒歩で行き来できます。

APS-C +70mm
フェンス越しに撮るとこんな感じです。



6.第1ターミナル制限エリア内

 FRAのT2制限エリアには行ったことがありませんが、T1制限エリア内からはよく飛行機の写真を撮ることができます。そのため、乗り換え時間を長めにとって撮影するのも作戦かと思います。すべてガラス越しでの撮影で、場所にとっては若干緑がかった着色が見られますが、編集ですぐに直せるレベルだと思います。また、シェンゲン域内便(パスポート審査が必要ない一部の欧州域内便)・シェンゲン域外便(パスポート審査が必要な欧州域内便やその他すべての路線)の両エリアにおいてA340やB747を含む大型機の撮影が可能です。なお、シェンゲン内エリアにあるルフトハンザのラウンジからは飛行機は見えません。

シェンゲン内エリアから撮影
シェンゲン外エリアのルフトハンザラウンジから撮影
シェンゲン外エリア
シェンゲン内エリアから撮影。一部スポットは機首が死角になるところがあります。
T1制限エリア外から撮影。ごく一部ですが、飛行機が見える場所があります。たしかWorldShopの近くだったと思います。
シェンゲン域内便だとバス搭乗やバス降機も多いですが、B747のすぐ横を通ることもたくさんあるのでシャッターチャンスは多いです。このときはFanhansa塗装の真横を通りました。

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