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タイ人の息子 生活指導の行方

連合いの息子が暮らしていたタイ北部の寒村ワンチンへ彼を迎えに行く際、私は彼と約束を取り交わした。
「今までのワンチンでの生活を180度変化させる。」
「学校が休みの期間は一日6時間、学期が始まったら一日3時間の勉強をする。」
「ゲームは一日1時間。」
「もう嫌だ、勉強したくないと思ったらいつでもワンチンに帰ってよし。」
このような約束を交わした上で彼はバンコクにやってきて、三人での生活が始まった。

勿論、いきなり多くのことは要求していない。
最初に示したのは毎日の起床時間と大まかな予定のみ。
1. 起床は6時。就寝は何時でも構わないが、起床6時は厳守。
2. 起床後、軽い運動。
3. 午前、午後、夜間それぞれ2時間づつの勉強。
4. 息子の部屋のドアは24時間常に開けておく。
5. 週3回の筋トレ、2回の水泳、1回のプール(ビリヤード)。それぞれ約80分。
6. おはよう、おやすみ、行ってきます、ただいまを必ず言う。(タイ人には言う習慣がない。)

食事関連の作法は、いきなり多くの事を教えても頭が混乱するので3週間の間、少しずつ補正している。
1. 夕食(だいたい6〜7時頃)以降は食物を口にしない。お茶、牛乳、水等を飲むのは勿論可。
2. 前かがみに食べる犬食いをしていたのでこれを止めさせ、椅子の背もたれに身体を預けず背筋を伸ばす。
3. 食後の自分の取皿に残飯を散乱させることなく一箇所に寄せて綺麗に保つ。
4. 食後は箸、またはスプーンとフォークを揃える。
5. おやつは机で食べない。リビングデスクで食べる。おやつは昼食と夕食の合間のみ。
6. 手を合わせて、いただきます、ごちそうさまを言う。

2週目に入る頃、一日の時間割と将来の目標を手書きさせて、それを机の前の壁に貼らせる。彼が書いた目標は『大学に入学する』
3週目にはトイレ掃除の仕方を教える。
柄付きブラシは使わず、腕の力をしっかりと使ってブラシで便器を磨き上げる。
今後、我々の寝室の浴室は私が掃除、専ら息子が使用するトイレは彼の担当とする。

全般的には、何か指導するにしても連続して細々口出しをすることはせず、間を開けるように心がけている。
友人に心配されてしまう程の過酷な要求をしているつもりはなかったが、人によっては過酷に感じるのだろうか。
息子にこのような要求をする以上、私自身が自らを律し、範を示すのは当然のこと。昼夜を分かたず私の机がある寝室は開け放し、日々、私が24時間を如何に過ごしているかを息子が自分の目で見て、そこから何か学ぶものがあれば良いと思っている。


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