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新宿から札幌まで自転車旅行
2022年4月中旬から5月にかけて、ロードバイクで旅した。
(本当は日本一周するだったけど、病院の予約があったので帰った)
ADDressっていう全国の空き家とかシェアハウスにサブスク泊まり放題のサービスを使いつつ、安めのビジネスホテルとかに泊まり、ちょくちょく仕事しながら走りました。
ルートは大体こんな感じ。
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宿泊したのは、新宿・取手・大洗・いわき・相馬・石巻・気仙沼・釜石・ 宮古・久慈・札幌。
雑に振り返ります。
新宿~大洗
初日の出発時間は6時間くらい遅れた。途中、スカイツリーが目の前に大きく現れるところがあり、旅のはなむけのような気がした。その後すぐ雨がふってきた。出発遅れたせいで日が落ちて怖い。いきなり不安。
取手ではシェアハウスに泊まったが、宿泊者の人たち2人とと寝る前に少しだけ話した。どこか不思議な時間だった。2人とも前述のADDressのサービス利用者だったので共通の話題があって助かった。
二日目は、大洗へ。6号線をひた走る。途中、生肉の自動販売機があった。世界は広い。
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都会だったのが少しずつ建物が減っていき、地平線が開けてきた。海も見える。大洗は街中ガールズアンドパンツァーだらけだった。顔出し看板に顔を入れる勇気はなかった。
昼頃には宿のシェアハウスにつき、街を散策した。芋けんぴソフトという、ソフトクリームに芋けんぴをそのまま突っ込んだファンキーな食べ物があった。めっちゃうまい。
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大洗の夜、宿の共有スペースにあったギターを弾かせてもらった。楽しかった。
大洗~いわき
自転車でこけた。油断した。傷はそれほどだったので大丈夫だった。しかし、しばらく漕いでいると自転車に異変。ギアが最重になって、動かなくなった。めっちゃ漕ぐのが重くなった。それで坂道登らなくてはならなかった。めっちゃきつかった。
ここまでくると、街と森の比率で、森が勝ちつつあるくらいにはなってくる。坂道も増える。
なんとかいわきにつき、自転車を自転車屋さんに預け、駅前のシェアハウス。いわきはいい街だった。駅前の地下にあるカレー屋さんがうまい。シェアハウスの一階部分はカフェになっていて、そこで食べたソフトクリームもうまかった。
いわき~相馬
福島原発周辺の道路は、原発事故の影響で、歩行者・軽車両は入れなかった。自転車を輪行袋に詰め込み、電車に乗る。
知らない土地の平日の昼間の電車内。好きな空気だった。電車内から家々が見えた。
降りて、相馬まで漕いだ。もうここまでくると、道路沿いに住宅とかは少なかった。田んぼが広がっていた。気持ちよかった。
相馬で、安めのビジネスホテルに泊まった。夜、近場のラーメンを食べようと思って、少し歩いたら、辺りの暗さに驚いた。歩道橋から遠くをみると、遠くに光が見つけられなかった。ラーメンは混んでてやめた。近くにあった松屋に行って、特に意味もなくGEOによった。日常を求めていたのかもしれない。
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相馬~石巻
一番順調だった日かもしれない。仙台は海沿いを通過するだけだったが、仙台周辺はやはり車通りも多かった。大きな河が何本かあって、やはり人は河に集まるのか…と思った。
塩竈で牛タンとカキの定食という良いとこどりを食べた。この辺りでGWに入ったからか、家族連れが楽しそうに話していた。
松島もめっちゃ混んでた。一瞥して通過した。
石巻で宿に到着。廊下一面に地域のイベントのポスターが張られていて、鏡もあり異世界感がすごかった。しばらく雨が続いたので、この宿にいた。
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石巻~釜石
石巻をでて、北上川沿いの道路を登る。た、楽しすぎる…。基本坂道だったが、川の方の見晴らしがすごく良くて、車通りがほぼなく、途中で巨大な石切り場が出てきたり、集落がでてきたり。Adventure.
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この辺りから道路から海が見えることが増えた。いちいち立ち止まりたくなる。そして、トンネルが増える。
トンネルは怖い。超怖い。先が見えない。足元も見えない。車の音がめっちゃ響いてビビる。こけたら死ぬ気がする。毎回毎回入念に準備してから入った。前日にどこのトンネルを通るかも把握した。意外と車通りが少なくて助かった。
しかし途中でバックライトが壊れた。生命線なのに。気仙沼についてから、近くの自転車屋に行ったが、ロードバイクにつけられるものはないという。絶望。ダメで元々で近くのイオンモールに行った。ある。ていうかスポーツサイクルのコーナーが大きめにある。イオンは神。そりゃみんな集まる。この度で一番変わったのがイオンへの好感度かもしれない。ストップ高。
気仙沼のビジホで一泊。釜石へ。正直あんまり覚えていないが、この度で初めて同方向に進むロードバイクと出会う。出会うといっても近くを走ってるだけで話したりはしてないけど。コンビニ休憩で距離ができて離れた。
釜石についたが、シェアハウスにトラブルがあって入れなかった。近くにあった日帰り入浴ができるホテルに風呂に入りに行く。コーヒー牛乳の自販機があると買ってしまう。小学校の林間学校でのんだ味が忘れられないのだ。
それでもまだ時間があったので、港に自転車を走らせ、コンビニで買ったワッフルと缶コーヒーを手に夕日に照らされる波をみた。少し肌寒くて、静かだった。
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シェアハウスに戻ると、お詫びにプリンをくれた。うまかった。甘いもの食べてばっかりだな。
釜石で、たまたま時期が合ったので、SL銀河に乗った。この度唯一のまともな観光。汽笛の音がいい。
ボックス席に一人だったが、となりに親子が座っていて、子供はすこし退屈そうだった。
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その後、シェアハウスの人におすすめされたお店でランチしようと、3店くらい回ったが、どこも入れなかった。しょうがないので釜石駅にあるイタリアンのお店に行った。めっちゃくちゃうまかった。お代わりしようか悩んだ。すればよかった。
そのあと駅前の屋台でジェラートを食べた。
釜石~久慈
岩手県を走る。岩手が岩手と呼ばれてきた理由がなんとなくわかる。山が多い。海沿いを走っているのに。山を越えて、谷があってそこに街があり、また山を越えて、谷があって街があって…という感じ。
そしてこの辺りは大き目の街が少なく、またトンネル・坂が多くて比較的危険なので長距離を走りたくもないため、宿に苦労した。
宮古でカプセルホテルに泊まり(このホテルでマッサージチェアが気持ちのいいものであるということを知った)、久慈市より少し南にあるホテルに泊まった。
このホテル、よかった。えぼし壮。大浴場があって、露天風呂がついている。脱衣所で地元のおじいさんたちが強い訛りで新型コロナウイルスについて話していて、隔世の感。
レストランがあって、夕食はそこで食べようと思った。カレーのページがあった。野菜カレー、カツカレー、シーフードカレー。ここまではわかる。全部乗せカレーがあった。すごい。ええ!?と言ってしまった気がする。うまかった。
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あと、途中で通った田野畑村が素晴らしかった。山と山の間に架けられた橋があって、その谷がどこまでも広がっているのが見える。そこを走った時、この旅で一番の解放感を感じた。
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道の駅も大き目で新しく、そこでソフトクリームを食った。坂道のあとなのも相まって、とてもおいしかった。
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そしてここでずっと走ってきた国道45号線の最高地点に到達した。もっとロードバイクを漕いでいる人なら大したことない高さだろうけども、結構な達成感があった。
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久慈~八戸フェリー
ホテルを出発して、八戸に向かう。
文字通り山場を越えたので気持ちも楽にすいすいと漕ぐことができた。
そして、岩手を超え、八戸に着く。すごい。なんかもう、都会。まず遠くをみたら山がない、建物が見える。すごい。車がめっちゃいて4車線くらいある。すごい。そして、くそでかい快活クラブがある。すごい。
その快活クラブでフェリーの時間まで休んだ。シャワー浴びて火ノ丸相撲よんだ。
そして夜の20時くらいにフェリーへ。
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この時、現金がほぼなくなって、ターミナルで夕食を食べたら120円になった。10円玉が7枚と50円玉が1枚。フェリーの中の100円ロッカーが使えずに困った。船内のレセプションみたいなところで両替してもらった。
フェリー内に公衆浴場があって驚いた。船の揺れを感じながら入浴した。日記を書こうと思ったけど、酔いそうだったので止めて、消灯前に顔に上着をかけて寝た。
翌日、早朝。フェリーから出る。出るときは手続きとかなくて、ただ出る。
ついに北海道に上陸した。
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そして、違う。北海道は。何かが違う。景色なのか、気温なのか湿度なのかわからないけど、何かが違う。あの、ポケモン金銀でカントー地方に踏み出したときの主人公もこんな感じだったのかもしれない。いや、そうにちがいない。
フェリー~札幌
北海道は道が平らすぎる。あと、広い。大きな山も近くにないから、遠くを見たときに何にもなくて広さを感じる。
道が平らすぎるのは問題で、前日まで岩手の坂道をギッコンバッタン進んできたものだから、緩急が少なくてつまらなくすら感じた。ゴールが近いことの油断だったかもしれない。
そして、ついに。
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札幌駅にたどり着いた。
このまままっすぐ帰る!!わけではなくて、札幌に住む友人にあったり、札幌のシェアハウスでだらだらしたりして、2日間くらい札幌にいた。
本当はこのまま日本一周!!のつもりだったが、病院の予約があって帰った。さらに本当は札幌にとんぼ返りして、日本一周続行!のつもりでもあったが、想像以上に旅費がかかってしまいセーブがかかった。
そんなわけで、千歳空港から東京に帰った。ちなみに千歳空港でソフトクリーム二つ食べた。
全体の振り返り
もう半年以上も前なのか。正直楽しすぎて、今年の後半は燃え尽き症候群だった気がする。夢のようだった。
自転車旅は疲れるし、車とかと比べると遅いけど、やっぱり好きだ。
病院の定期健診もそろそろ無くしてもよさそうなのでもしかしたら日本一周リベンジをするかもしれない。そしてもしかしたら、何かの記録にのこすかもしれない。その時はまた読んでください。一応今回Goproで動画撮ったけど帰ってきてから一度も開いてないし、記録というのがあんまり得意じゃないのかも。
それでも今回書いてみたのは#ADDresslife2022というコンテストがあったから。映える写真はあんまりないけど、振り返りにはいい機会だった。
しかしソフトクリームばっか食ってんな。