名曲「Honesty」でドラムを叩くLiberty Devitto氏を知っているだろうか?
こんばんは。ドラマーのひこです。
ビリージョエルの名曲、Honestyってご存知でしょうか?
多分、ほとんど人が“なんか聞いたことはある。”っていう曲ではないでしょうか。
ビリージョエルは、ピアノマンも有名ですね。
ピアノを弾きながら歌う、素敵なオジサマってかんじ。
ビリージョエルはずっと、名前くらいは知っているけど・・・ぐらいの認識でした。
「ピアノ弾き語りのオシャレなオジサマでしょ?自分から進んで聴きたい音楽じゃないかな・・。」って思いこんじゃってたのです。
ただ最近になって、Honestyのドラムを採譜する機会があり、あらためてよく聴いてみてたところ。
・・・ん?どうもドラムのようすがおかしいぞ・・・?
となりました^^;
古い録音だから、音自体は細いけど、なんかやたらシバいている感じがする。。
そして、バックビートに合わせて永遠に連打されるクラッシュシンバル。。
ちなみにHonestyは、誰が聴いてもしっとりしたバラードだと思います。
そこに、似付かわしくない・・・でも変にハマっているやたらと激しいドラム。
聴けば聴くほど、脳みそが、・・・?????ってなって、ビリージョエルのドラマーって誰なんだ・・・?って調べて結果、色々わかりました。
Honestyでドラムを叩いているのはこの方。Liberty Devitto氏。
YouTubeで調べたら、色々動画が出てきました。現在なんと70代ですが、わりと最近もライブしたりしているようです。
ビリージョエル自体がソロアーティスト名義なので、ドラマーも当然色々な方が叩いていると思い込んでいたら・・
どうやら、ある時期まではほぼ全て、Liberty氏がプレイしているようですね。
ビリージョエルのバックバンドが、The Lords of 52nd Streetという名義で、基本は固定メンバーだったようです。
(愛内里菜を支える、垣内倶楽部みたいな感じでしょうか。)
Liberty氏、バックバンドらしからぬ、かなり攻めたプレイを全曲でしております。
というのも、Liberty氏含め、The Lords of 52nd Streetバンドのメンバー達は、サポートではなく、いちバンドメンバーの気概を持って演奏してたみたいですね。
プレイからは、その意気込みがガンガン伝わってきます。
ただ、世の中的には、Honestyはビリージョエルの楽曲であって、52丁目バンドの曲ではない。。
Liberty氏はそれが不服だったらしく、後々トラブルにも発展したみたいです。
プレイを聴けば、その言い分は妥当だと納得します。このドラムは、Liberty氏にしか叩けないでしょ・・。
吸い込まれるように決まるバックビート。
息をするように気持ちいいハイハットワーク。
絶妙なタイム感。
何もかも、ぜんぜんまったく普通じゃないのに、完ぺきです。
色々探していて、このライブ映像も良かった。
ドラムから始まるので、Liberty節とでもいえばいいのか・・ドラムの気持ちよさを堪能できます。
っていうか、一つ気づきました。
ビリージョエル、めっちゃロックやん!笑
ただのオサレなオジサマだと思い込んでました・・。思い込みってダメだね。
ピアノロックをサポートする際に、「ビリージョエルを聞くといいと思うよ。」って昔アドバイスをもらったことがあったんです。その時は、ふーん。。くらいで全然響いてなかったのですが、その時の自分を叱りたいです笑
ただロックなだけではなく、音楽的な懐の深さももうすっごくて、、、
基本ロックですっごいエネルギッシュなのに、サラッと、超難しいジャズのフレーズとか入ってたりします。
そして、それらを成立させているのは、Liberty氏の、振り切りながらも高度なことも出来るドラミングの影響が結構大きいと思うんですよね。
ここ最近で一番ハッとした経験だったので、ブログに残しました。
Honestyのドラムが、めちゃくちゃ激しくプレイされているなんて、あまり意識されていないのではないでしょうか。
めちゃ激しくエネルギッシュだけど、別にうるさくはない。
それは、音楽性の深さが為せる業なのかなと。
この歳になってもこういう発見ができるとは・・、
音楽ってやつは楽しいですね💡それではまた。