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古今東西の占術を集約した「易の五術」
日本最古の大学「足利学校」(占い大学)
ときの権力者や貴族だけに独占されていた占いが、庶民に普及したのは明治以降ですが、唯一の例外が「足利学校」です。栃木県足利市に設けられた学校施設で、創設は平安初期、室町、鎌倉初期と定かではありません。
宣教師フランシスコザビエルが、「日本にはヨーロッパにも勝る大学があるではないか」、と絶賛したと伝えられています。周易を中心に兵法を教えていたことから、「占い大学」とも呼ばれていたようです。教科書として用いらていた書籍は、「足利文庫」として国の重要文化財になっています。
数10年前まで占い師は「易者」または「八卦見」と呼ばれていましたが、東洋占術は易経をルーツにして枝分かれしていきました。3000年もの歳月を費やして培われた東洋思想の易経ですが、占いのスキルは5つに分類されています。
1.天から授けられた運命「命」(めい)
先天的宿命・運命(先祖、両親、生年月日)を表します。四柱推命の四柱、九星気学の傾斜鑑法など。人がもって生まれた宿命を占う術で、推命と呼ばれます。「紫薇斗数推命・四柱推命・六壬推命・遁甲推命・河洛推命」などがあります。
2.卜(ぼく)・亀卜(きぼく)。兆し。
古代日本では鹿の骨で占う、太占(ふとまに)が主な占術でしたが、奈良時代に中国から伝わった「亀卜」が主流になりました。焼け火箸を薄くスライスした亀の甲に突き立て、甲羅に生じた亀裂で吉凶を占いました。ボクッと音がしたことから「卜」と命名されました。
予兆、前兆、凶兆、兆候などの兆し(オーメン)の文字は、占って亀の甲羅に亀裂が入った象形文字から転化したものです。「虫の知らせ」と同じようなものです。「潜象は現象に先駆す」という言葉もあります。
現在使われている占の字は、卜の下に口がついていますが、これは占う前に天に祝詞をあげ、それを収納する箱を表しています。
3.相(そう) 観相学とも言う。
手相・人相・骨相・印相・家相・地相・墓相など、運気の吉凶を目に見える対象で判断する占術です。
手相は今も人気がありますが、源氏物語(桐壺の章)で、稀代のプレイボーイ光源氏が、朝鮮半島から渡来した観相家を訪ねるくだりがあります。平安時代の貴族社会でも大流行したようです。
4.医(い)医薬 中医 鍼灸 漢方薬など。
医は医学や医者を表しますが、元の字には酒壺に薬草を入れて、薬酒を醸す意味があります。古代では医者は巫女の仕事でした。
5.山(ざん)健康管理を行う術で仙道ともいいます。
現在では整体、ヨーガ、呼吸法、薬膳などが相当します。
医学と薬学は近代科学として,最先端の技術や理論で発展し続けていますが、実験や論証のプロセス(エビデンス)を持たない占術は、非科学的な迷信やジンクスとして軽視されてきました。
物理療法や対症療法を主体にした、現代医学や薬学は、人の平均寿命を延ばすのに効果をもたらしましたが、その反面、薬物公害(副作用)や医療ミスが後を絶ちません。人の身体や臓器をパーツに分断して、専門分野に特化した結果、全体の気の流れを見る基本を見失ってしまったのです。
木を見て、森を見ない現代医学は、「がん細胞はやっつけたが、患者は死んだ」という不条理を生んでいます。欧米では自然治癒力や心のメカニズム、霊性(スピリチュアル)を重視した、代替医療に変化しつつあります。
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