夢の「六・八・九」トリオの回想
昨日8月12日は、日航ジャンボ機が群馬県御巣鷹山の尾根に墜落、520人の犠牲者を出した大事故から38年目のときでした。
追悼慰霊式のニュースを見ながら、私は毎年、この事故で犠牲になった歌手・坂本九さんの思い出に耽ります。
私は一時期、ブラジルで唯一のラジオ局に在籍し、日本人歌手のサンパウロ 公演の企画に携わっていました。リオの国際音楽祭に出演する九ちゃんを、ワンステージだけサンパウロ で公演していただく交渉が実りました。
音楽祭に同行していた、作曲家でジャズピアニストの、中村八大さん、放送作家の永六輔さんも、友情出演していただく「六・八・九」トリオの、夢のステージが実現したのです。
お二人は周知のように、1961年に大ヒットした、「上を向いて歩こう」の作詞と、作曲のヒットメーカーです。
ピアノ演奏は八大さん、MCを兼ねた六輔さんの漫談まで加わり、ゴージャスな舞台になりました。
会場の松竹映画の専属館は、立ち見が出る盛況でした。八大さんは、1992年に、六輔さんは2016年に旅立たれ、「六・八・九」トリオの再演は、永遠に断たれてしまいました。
サンパウロ の日系人たちに、一夜の夢を贈っていただいた3人の、ご冥福をお祈りします。