目からウロコの「十二支講座」④
2022 年の十二支
寅(いん) 十二支獣では虎
トラの字源の寅には、動くの意味があります。
敬い、慎むさまを示すことば。
草木が地中でジッと芽吹きの時機を待っている。
トラは大空の星という伝説
トラは昔から神秘的な聖獣と考えられ、畏ろしいものとして敬わてきました。「枢星散じて寅になる」と言って、トラの前身は大空の星だったという伝説が残されています。
京都の鞍馬寺、奈良の信貴山では寅の日の毘沙門天の縁日に、縁起物の張り子のトラを売っていますし、大阪道修町の少名彦神社(すくなひこ)では、12月の神農さんの祭りに、疫病除けの張り子のトラを授けています。
日本の昔話に「古屋の漏り」というのがあって、トラやオオカミが登場します。人々が古い家の雨漏りが一番恐ろしいと聞いたトラやオオカミが、自分たちより恐れられているものがいると信じ込みます。
ある日、牛馬を盗みに入った盗人が、ウシやウマと間違ってトラにまたがったので、これこそ「古屋の漏り」だと勘違いして震えあがり、盗人をふるい落としたといお話です。
日本人の男の名前には、加藤清正の幼名「虎之介」のように、虎を用いたものが少なくありませんが、曽我十郎の愛人は、寅年、寅日、寅の刻に生まれたので「三寅御前」と呼ばれていました。
十二支に寅をもつ人の性格
寅は笑ってかかわらぬ
寅は十干では甲(きのえ)、初春の木で寒暖燥湿と、季節に密接に関係する真直性があります。内包している蔵干は、いずれも土気(戊)、火気(丙)、木気(甲)の陽の気で、オールマイティな積極性に溢れ、他人の干渉に影響されません。
長所 積極性 仁義に厚い 大胆 陽気 決断力に優れている(真珠湾奇襲 攻撃の暗号は「トラ・トラ・トラ」でしたね。
短所 強引 短気 頑固 反抗心旺盛
寅の守り本尊は虚空蔵菩薩です。