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「自分は運が悪いなあ」と嘆くのは簡単。しかし不運(良い結果が出ない)には必ず、それなりの理由がある。そして幸運にも、それ相当の過程がある


       野村克也

 野村克也氏(1935年 - 2020年)は、日本のプロ野球選手であり、後に監督としても名を馳せました。

 彼は選手としての現役時代、捕手として活躍し、通算657本塁打という記録を持っています。また、監督としても数々のチームを率い、特にヤクルトスワローズでは日本一に導くなど、成功を収めました。

 彼は、いわゆる「ID野球」というデータ分析に基づく戦略を導入したことで知られています。これは、相手のデータを詳細に分析し、それに基づいて戦術を練るというアプローチです。

 このような方法は、それまでの日本野球にはあまり見られなかったもので、彼の監督術の大きな特徴となりました。

 『自分は運が悪いなあ』と嘆くのは簡単」
という言葉には、人々が失敗や不幸を運のせいにする傾向を指摘しています。

 運が悪いと感じることは誰にでもありますが、それを嘆くだけでは何の解決にもなりません。これは、現状に対する自己憐憫や責任回避の態度を批判しています。

 「しかし不運(良い結果が出ない)には必ず、それなりの理由がある」と続けています。結果が出ない原因を運に帰するのではなく、具体的な原因を探るべきだと主張しています。

 例えば、準備不足、戦略のミス、努力の欠如などが考えられます。彼の経験から、どんな結果にも原因があると考え、それを見つけ出し改善することが重要だとしています。

 「そして幸運にも、それ相当の過程がある」

 良い結果が出るとき、それは偶然ではなく、そこに至るまでの努力や計画があったからだという考えです。

 野村氏自身、データ分析や練習、戦術の練り直しなど、綿密な準備を重ねてきました。彼の成功は、こうした過程の賜物であり、それを運だけで片付けることはないとしています。

 野村監督は、選手一人ひとりのデータを詳細に分析し、その結果を基に戦術を立てました。例えば、相手投手の癖や傾向を細かく研究し、打者に適切な指示を出すことで試合を有利に進めました。

 また、若手選手の才能を見抜き、適切な指導を行うことで、多くの選手を一流に育て上げました。例えば、ヤクルト時代には古田敦也選手を育成し、彼を日本を代表する捕手に成長させました。


 監督として、チームの問題点を徹底的に分析し、必要な改革を断行しました。例えば、阪神タイガース時代には、長年低迷していたチームを立て直し、徐々に強いチームに作り上げていきました。

 野村監督の言葉は、単なる精神論にとどまらず、具体的な行動と結果の因果関係を強調するものです。




 成功や失敗は偶然ではなく、必ずその背後に原因があり、その原因を見つけて改善することが重要です。

 また、成功は努力と計画の結果であり、その過程を大切にすることが求められます。この考え方は、野球だけでなく、あらゆる分野で応用可能な普遍的な教訓と言えるでしょう。

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#責任回避 #準備不足 #戦略ミス

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