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上理(おさ)まりて、下乱るる者はあらず


昨日の参議院の国会中継を見ながら浮かんだ箴言です。唐の第二代皇帝、太宗・李世民の言行録で、マキャベリの「君主論」と並んで、今に読み継がれている、世界最高のリーダー論、「貞観政要」(じょうかんせいよう)に記されている言葉です。


「上理まりて、下乱るる者はあらず」というのは、奈良時代の日本における政治・社会の規範としても重んじられていました。その内容は以下のように解釈されます。

1. 上理まりて
これは、上位の統治者や支配者が正しい道理に基づいて政治を行うことを指します。具体的には、統治者が賢明であり、公正な判断を下し、法と秩序を厳守することが求められます。

これによって、社会全体が安定し、混乱や不正が少なくなると考えられていました。

2. 下乱るる者はあらず
これは、下位の民衆や臣民が乱れたり反乱を起こしたりすることがないようにすることが重要だという意味です。

統治者や支配層が上位の理念を遵守し、適切に統治することで、下位の人々も安定した状態を保つことができるとされています。

この言葉は、当時の日本社会における統治の在り方や社会秩序の維持についての理念を示しています。


上位と下位の関係が調和し、統治者と被統治者がそれぞれの役割を果たすことで、社会全体が円滑に機能し、繁栄するという考え方が反映されています。

このように、「上理まりて、下乱るる者はあらず」は、古代日本の政治・社会思想の中で重要な原則として位置づけられていました。

それに比べて現在の政界と社会を俯瞰すると、心が寒くなるばかりです。

まさに、
「流水の清濁は、その源に在り」です。

#貞観政要 #君主論 #リーダー論
#古代日本の政治理念   #統治者

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