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目からウロコの「十二支講座」②

子(ね)の字源は、孳(じ)

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十二支の筆頭に出てくる子の字源は孳と同系で、子どもを生み繁殖する意味があります。新しい生命が種子の内部から芽生え始める状態で、陽の気が    動き出します。

ネズミの指が前足4本、後ろ足が5本であることから、「4陰5陽の動物」と呼ばれています。陰陽が相分かれるのが二十節気の冬至点で、夜中の12時を中心とするのが子の刻であることから、陰陽と新旧の分岐点になっています。
ひとつがいのネズミは、1年の終わりには「2の100乗」に増える(ネズミ算式)ことから、子孫繁栄の意味があります。皇室の女性の名前には、必ず「子」がついているのは万世一系の血を絶やさないためだと言われています。


深刻さを増す少子化の原因は、キラキラネームに原因があるのかもしれませんね。ネズミはリス、モグラなどの小型哺乳類に属し、1800種を数え種の数としては哺乳類の約3分の1を占めています。

古典に登場するネズミ

古事記には「そもそもネズミは、人の害をなすものの、家の中にあるものを吉とし、無きを凶とする」。日本書紀には「都が移るに先立って、ネズミが出ていった」、源平盛衰記には「清盛の馬の尾に、ネズミが巣をつくったことが平家の滅びる兆し」の著述が見られます。

かつてはネズミの挙動を通じて、尊い神の意志を伺おうとしたことが、数々の古典の中からも窺い知ることができます。正月の間はネズミという忌み言葉を嫌って、ヨメゴ、ヨメサンと呼ぶ習わしの地方もあって、俳句の季語にも「嫁が君」となっています。

白ネズミは福の神

ネズミは福の神の使いとみられていますが、とりわけ白ネズミは福の神そのものと認められています。


ネズミを従えた福の神の「大黒天」は、甲子の日に祀られていますが、日本では大国主命(おおくにぬしのみこと)と結びつけられ、恵比寿とならぶ福の神として大切にされています。

古事記の上巻では、素戔嗚尊(すさのおのみこと)を訪ねた大国主命が、周囲に火を放たれ絶体絶命のピンチに陥ったときに、ネズミに導かれて穴の中に逃げ込んで助かったという話がありますね。

また「ネズミ浄土」という昔話では、ある善良なお爺さんが、穴の中に落ちた握り飯を追いかけて、地の底のネズミの国まで行きついて、どっさりお土産をもらって帰りました。

それを見た強欲な隣の爺さんが、善良な爺さんを真似たところ、ひどい目にあわされるという、勧善懲悪のオチがついています。ネズミとは「ねにすむもの」で、人の世とは異なる「根の国」(はるかなる霊界)に住むものとされています。

十干は「気」、十二支は「質」を表す

十干は目で見ることができない「気」を表し、その人に漂っているまたは、醸し出している気配(ムード)です。十二支は十干の気を容れる器で、肉体の行動形態や特性で、目視可能です。


十二支の肉体を動かすのが潜在意識(守護霊・気)で、外に現れる現象や特性を指します。十二支が内蔵している蔵干は、十二支のもつ潜在意識ですが、天界僧正は「十二支は肉体の欲の法則だ」と、喝破しています。

子の十二支をもつ人の特性

子は秘し隠す

子は極北の暗く寒い場所にあります。子の刻は午後11時から午前1時の真夜中です。一人でいれば思索にふけり熟考する時間です。子の蔵干は水(壬)であり、密かに染み入るように人の心に入ってきます。

長所 楽天的 外見は温和だが勇気がある 怜悧 神経が細やか

短所 暗い ダサい 飽きっぽい 迷いやすい 色情に溺れる

子の守り本尊は、千手観音菩薩です。









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