ハイテク社会に定着した占い
占いは知的エンターティメント
人類が誕生して以来、連綿と生き続けている職業のひとつに、占い(呪術)が挙げられます。「自分はどこから来て、どこへ行くのか」。自分探しの旅は永遠のテーマですが、日常生活の中でも選択と決断を迫られる状況が無限にあります。
占いは判断に迷ったときにジャッジする「生活の知恵・スキル」ですが、ブームの火付け役は自己実現意欲と、自己完結型の女性の台頭や、ネット社会とも連動した、「知的エンターティメント」ととして活況を呈しています。
占い師は英訳するとFortunteller(未来予測者)になりますが、実際の占い相談も、事業の盛衰、自分や家族の健康、財運の有無など、きわめて世俗的で打算的な内容が大半を占めています。
パンデミックのさなかでもあり、占いに「生きるよすが」を求める人たちも少なくありません。
人は誕生したその日によって、自分では変えることのできない「宿命」を背負っていますが、後から巡ってくる運気によって、定められた宿命を変えることが可能になります。
自分の意志と力で自在に運気を操ることを、私は「運命」と呼んでいます。
私たちの身体は「気」を容れる器ですが、気は宇宙の循環と連動しています。宇宙の宇は空間、宙は時間を表しています。時間を変えることはできませんが、空間(環境)を変えることはできます。
つぎつぎと不幸や災難に襲われたときには、自らの環境を変えることで、好転させることができるのです。
山あり谷ありの人生で、挫折やとん挫するのは当たり前のことです。占いとは転んだときに、どうして起き上がるかの知恵でもあるのです。
占い師は国家公務員だった
運勢学は運をつかみ、よりよい人生を送るための自然科学ですが、紀元前7世紀(バビロニア)に生まれた西洋占星術は、古代ギリシアや、古代ローマの政治哲学でもありました。ちなみにカレンダーは、古代ギリシア語の「新月」(カレンダリオ)を語源にしています。
空海が留学先の中国から持ち帰った、東洋占星術(宿曜経)は紀元前1世紀に生まれましたが、余りにも的中率の高い占術に恐れをなした足利幕府は、宿曜経を封印してしまいました。
未来を予測する占いのハウツー本、「遁甲方術」(奇門遁甲)が中国から伝わったのは西暦602年(推古10)。干支歴や天文、地理、漢字も同じ年に伝わりましたが、猫や羊が渡来したのも同じころです。日本に暦法(干支歴・太陰太陽暦)が採用されたのも同じ年でした。
占いが「陰陽道」として、律令制度のなかで法制化されたのは、それから100年後ですが、天皇直属の機関として「陰陽寮」が設けられました。寮とは現在の省、庁にあたりますが、宮内庁の中に国土地理院や気象庁が併設されたようなものです。陰陽師と呼ばれた占い師は、れっきとした国家公務員だったのです。陰陽寮は明治新政府に廃止されるまで続きました。
貴族や特権階級だけに独占されていた占いが、庶民に普及したのは明治以降です。ヨーロッパでもキリスト教が勢力を広げるにしたがって、運命学や占いが邪教として排斥されましたが、1300年代のルネサンス(文芸復興)で占いが解放され、一般庶民の間に広がりました。
代替医療にも波及しているスピリチュアリティ
20数年前にアメリカから流入したスピリチュアル(霊性)ブームは、医学界でも自然治癒力や心のメカニズムに焦点を合わせた、代替医療に波及しつつあります。
「霊」という字は、古語では「ひ」「ち」と読みます。「人」は霊が止まっているという意味になります。「ち」はいのち、血液につながり、人間の本性というイメージにもつながります。
儒教では死は、肉体と魂が分離することです。魂(霊)と魄(肉体)が分離したのが死んだ状態ですが、スピリチュアリティ(霊性)とは、死んでも残る自分であり、死後の魂、人間の本性を表しているのです。
霊魂不滅や輪廻転生を信じていなくても、仏壇には位牌があります。肉体は死ねば無くなりますが、魂が現世に帰ってきたときに宿るところがなくては困るので、「魂の依り代」として位牌がつくられたのです。位牌は仏教ではなく、儒教から生まれたのです。
生きている人間を動かしている原動力「気」
「気」を広辞苑んでひもとくと、「天地間を満たし、宇宙を構成する基本と考えられるもの。また、その動き。生命の原動力となる勢い、活力の源」と記されていますが、中国医学では「肉体に宿り、また、肉体を離れて存在すると考えられる精神的実体。目に見えない不思議な力」と定義されています。
気は命、あるいはエネルギーの源であり、ひとの身体は「気を容れる器」なのです。人のからだを容れるのが家ですが、家相と方位は後天的な運勢学で、開運学ともいわれるゆえんです。
道教のカリスマ・老子は、「人のからだは小さな宇宙」(ミクロコスモス)「宇宙は大きな人体」(マクロコスモス)と、天地人合一の思想を端的に表しています。
天地人のエネルギーを一つにすることで、宇宙の循環サイクル(四季・朝昼夜・明暗・寒暖など)と、人の生体バイオリズムが同調しているのです。宇宙の循環の法則にしたがって生きるのが、最良の処世術なのです。
東洋運勢学の代表的な占術、九星気学や四柱推命も、宇宙的規模の壮大かつ精密な循環の法則をベースにしています。
自然や環境のリズムに、自分のリズム(運気の流れ)をシンクロさせれば、ものごとは首尾よく進むのです。
私は占い師のほかに、会社の歴史(社史)や経営者の自伝を出版してきましたが、何度も死線をくぐってきた企業や経営者ほど、いぶし銀の輝きを放っています。陰陽が錯綜した、密度の濃い人格、社風が醸成されるのです。
コロナ禍で仕事を失くした人や、転業を余儀なくされている自営業者を多く見られる昨今ですが、ピンチはチャンスに通じています。
人の肉体の耐用年数は125年、脳は300年もあるのです。人の脳細胞は140億個から150億個の神経細胞をもっていて、その回路(シノップス)の組み合わせは、150億の25乗という天文学的数字で、無限の感応性を秘めているのです。
占いのお試し期間を設けました
占いのご要望については、「お仕事のご依頼」ページで詳細をお伝えしています。
令和3年5月1日から6月30日までの期間に限って、note読者へ特別鑑定料金を設けさせていただきました。
1件3500円でお受けします。(文書鑑定に限ります)ご希望の方は下記のアドレスへメールをお願いします。折り返し、鑑定料金の振込口座をお知らせします。
入金確認後にお名前と生年月日(誕生時間も)と、ご相談の内容をお知らせください。
原則として7日以内に鑑定報告書(占った結果を2000字ほどに文書にしたもの)をお届けします。
https://hikoden.biz お問合せコーナー
hiko-den74@ezeweb.ne.jp
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?