背中を押されたイチローの「未完成の美学」
マリナーズのイチロー選手が、ついにアメリカ野球殿堂入りを果たしました。
この偉業は、彼が長年培ってきた才能と努力の賜物であり、日本人選手として初めての快挙です。
しかし、394人の記者による投票で、満票まであと1票届かなかったという事実にも驚かされました。
その結果を受けたイチローの言葉に、私は深く胸を打たれました。
「1票足りないのはすごくよかった。自分なりに完璧を追い求めて進んでいくのが人生。不完全であるのはいいなって。生きていくうえで、不完全だから進もうとできるわけです」
この言葉が、彼のストイックな生き方やひたむきな姿勢を象徴していると感じました。
そして同時に、「未完成だからこそ進み続ける」という考え方は、私自身の生き方を見つめ直すきっかけとなりました。
イチローの人生を東洋運勢学の視点から探ってみると、その偉業を支えた宿命が浮かび上がります。
まず四柱推命で彼を見てみると、日干に「辛」という干があります。「辛」は宝石や鋭い刃物を象徴し、磨かれることで初めてその輝きを放つ存在です。
イチロー選手が「磨き続ける」ことを人生のテーマとして歩んできた姿は、この「辛」の特徴そのものだといえるでしょう。
また、辛は繊細で完璧を追い求める性質を持ち、それが彼のプレースタイルや日々の努力に反映されています。
さらに、彼の命式には、「食神制殺の命」が見られます。これは優れた才能を発揮し、困難を克服しながら成長していく運勢を表しています。
この命が、イチロー選手の不屈の精神や創造力を支えてきたのです。
また、彼の宿曜は「亢宿(こうしゅく)」です。亢宿は「真のプロフェッショナル」を象徴し、職人気質や完璧主義の性質を持っています。
この宿の持つ「目標を達成するまで諦めない強い意志」が、メジャーリーグでの成功や、殿堂入りという歴史的快挙を成し遂げる原動力となったに違いありません。
未熟だからこそ進み続ける
イチロー選手の「1票足りないのはよかった」という言葉は、彼がどこまでも自らを磨き続ける存在であることを物語っています。
その姿勢に触れたとき、私自身も「未熟であることの価値」を再認識しました。
運勢学を学び始めて30年以上が経ちますが、いまだに自分の未熟さを痛感する日々です。
しかし、イチローの言葉を受けて、未熟さを嘆くのではなく、「伸び代がある証」として捉え直すことができました。
不完全だからこそ進める。未完成であるからこそ、成長し続けられる、そう思えば、この道を歩むことがますます楽しみになりました。
イチロー選手が人生をかけて体現してきた「未完成の美学」。それは、私たち一人ひとりが持つ可能性を照らし出す光でもあるのです。
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