【ポケカ】 シティリーグ初参加で3位になった神殿キュレムパルキアの話
はじめに
おはりか!
バーチャルメイドデュエリストの曳山まつりかです。
普段ボクのことをよく知っている方は突然ポケカの記事で驚いた方もいらっしゃるかも知れません。
実は今年に入ってからポケカを始めました。
最初はシールドで遊ぶ程度だったのですが、兄がたまたま5月のCL横浜に当選したことをきっかけにポケカの競技シーンにも興味を持ち始めました。
この記事は2022年12月25日にカードボックスメディアポリス日吉本町店にて行われたシティリーグ2023 シーズン2に兄が持ち込んだ神殿キュレムパルキアについての備忘録です。
ボク自身が参加したわけではなく調整したものを兄に託した格好とはなりますが、シティリーグ初参加で惜しくも3位という好成績を残すことが出来ました。
勝ち切れたわけではありませんが、せっかくの機会ですので興味があればお付き合い頂けると嬉しいです。
…とこんな感じに本題に入ろうと思うのですがその前に、
「初めてのシティリーグで〜」と語弊を招くような書き方をしてしまい申し訳ありません。
兄にとって初めてのシティリーグであるのは事実ですし、ジムバトルに出始めたのは5月からでポケカはまだまだ初心者ではあります。
ただ5月のCL横浜には参加していますし、他のTCGで競技的に取り組んだ経験があります。
本当に真っさらなスタートからのモデルケースにはならないと思いますのでご理解いただければと思います。
大会結果
【大会結果】シティリーグ2023 シーズン2 CARDBOXメディアポリス横浜日吉本町店
対戦履歴
参加者48人
BO1 スイス5回戦+決勝トーナメント3回戦
・スイスラウンド
1:ルギア 後×
2:ドガスダイナ 後○
3:ドガスバット 後○
4:ダイナパッチラゴン 先○
5:アルジュラ 後○
4-1 8位通過
・決勝トーナメント
準々決勝 ドガスダイナ 後○
準決勝 ルギア 後×
(3位決定戦) ダイナジュラ 先○
※お店の方針で行われたもので公式戦ではありません
最終成績3位
CSP50点獲得
勝因と敗因
兄の話と結果を合わせて考えてみたところ、
兄の勝因:運が良かった
兄の敗因:じゃんけんが弱かった
……と書くと流石に怒られそうなので補足します。
概ね不確定要素の多い対戦型ゲームでの勝ち負けは「運が良かった」とまと
めることができると思います。今回運が良かった部分を列挙しています。
調整をし続けた唯一のデッキがキュレムパルキアだった
メタゲームがキュレムパルキアに良いフィールドになっていた→ルギアメタが進み、ルギアが減りルギアメタのデッキが増えていた
ルギアメタのVMAX中心のデッキに当たった(ドガスダイナ・ジュラルドン系など)
直前まで《かがやくムゲンダイナ》から《ジュラルドンVMAX》を展開するいわゆるダイナジュラと悩んでいました。
しかしボク自身が《ジュラルドンVMAX》の立ち位置が良いと考えていることやCL京都で活躍したドガスダイナなどの存在を鑑みたところ、仮想敵であるルギアは減少傾向であり、ルギアメタの勢力が伸長する可能性がありました。
それらに有利に戦えるキュレムパルキアはこれまでの経験値も活かせることからちょうど良い選択肢として残ったのです。
結果、予想以上に相性の良いVMAX中心のデッキを踏み続けるという幸運が舞い込んできました。
その分、肝心要の対ルギア戦で後手番引いてしまい落とすことになるのですが元々先手のルギアに対してはかなり割り切った構成にしているので仕方がないなという気持ちです。
対ルギアへの経験値が足りず、ミスも多かったの運のせいばかりにはできませんが、それ以上に先手後手の依存度の高いマッチアップだと考えています。
兄の下手なプレイでもじゃんけんで勝っていれば勝っていた可能性が高いと思います。
(余談ですが優勝の方は2シーズン連続でシティ優勝だそうです。すごいですね。じゃんけんで勝っても勝てないかもしれません。ただの負け惜しみです。)
デッキ
勝因と敗因がメタゲームとじゃんけんに依存しているのでデッキ選択に比べてデッキ構築自体は大きな比重はありません。
しかし、やや特徴的なリストになっているので簡単に紹介します。
最近はキュレムパルキアの数が減っているので対面したことのない方に向けてざっくり動きを解説します。
《キュレムVMAX》の特性「はくぎんせかい」と《ヤレユータン》の特性「さるぢえ」を利用してエネ加速をして《キュレムVMAX》のわざ「ダイフロスト」で青天井ダメージを出すデッキです。
先2には220点出るのでVポケモンは大体落とせますし、中盤以降は《パルキアVstar》の特性「スターポータル」や《メロン》なども併用しながらVMAXも一撃で落とし続けていきます。
反面、特性頼りで《頂の雪道》が剥がせないと機能不全に陥ります。
またVMAXを一撃で倒せるものの、自身もVMAXなので《イベルタル》のわざ「アメイジングデス」や《ギラティナVstar》のVstarパワー「ロストレクイエム」などで一撃で倒されるとサイドレースで追い込まれます。
青天井の爽快感もあり、水デッキの恩恵でもある《カイ》によって初速と安定感、器用さも持ち合わせたとても使っていて楽しいデッキです。
今回使用したリストにものすごく珍しいカードなどは入ってません。
特徴的なのは《ウォッシュ水エネルギー》の不採用と《シンオウ神殿》の4枚採用です。
・《ウォッシュ水エネルギー》は本当に必要なのか?
《ウォッシュ水エネルギー》の是非の前にキュレムパルキアにおける《基本水エネルギー》の重要性について整理したいと思います。
キュレムパルキアは回すと良くわかるのですが無限に《基本水エネルギー》が欲しいデッキです。
「ダイフロスト」での打点上げが主役ですが、そのためには「はくぎんせかい」《メロン》「スターポータル」でのエネ加速が必須です。
もちろん《かがやくゲッコウガ》の特性「かくしふだ」でドローにも変えることができます。
最初は《基本水エネルギー》9-10枚と《ウォッシュ水エネルギー》2枚、《たっぷりバケツ》3枚、《カイ》3枚という一般的な構成からスタートしたのですが使えば使うほどエネの重要性が浮き彫りとなりました。
結果、《基本水エネルギー》12枚と《たっぷりバケツ》4枚という構成ややエネ過多の構成に。
しかし、このデッキの《基本水エネルギー》は手札に何枚あっても困りません。
逆にエネが足りないと苦労する場面が非常に多いです。《ゲッコウガ》がいるのに「かくしふだ」で捨てるエネがない、なんてことはよくありますし、そのせいで中盤以降にエネが足りず打点が伸びないこともしばしば。
先2/後1の《カイ》で一番持ってきたいグッズは《たっぷりバケツ》です。《カイ》で《バケツ》を持ってくるのが理想的な動きならその確率を可能な限り上げることがデッキの安定性に寄与すると考えます。
すでに《バケツ》がある手札なら《カイ》で他のグッズを持ってくる選択肢も取りやすくなるので序盤のサポート権のバリューも向上します。
では《ウォッシュ水エネルギー》はどうでしょうか。
「わざの効果を受けない」というのは非常に強力です。先述したように「アメイジングデス」や「ロストレクイエム」のようなダメージ無視のきぜつわざを受けなくなるというのは大変大きなメリットです。
《ジュラルドンVMAX》系のデッキがポケモンのどうぐとして《ビッグパラソル》を採用していることからもそれは明白です。
ただキュレムパルキアにおいてポケモンのどうぐ枠としては《こだわりベルト》が青天井の高火力で押し続けるという戦略に合致していてスペースを明け渡すほどではありませんでした。
※こちらはS1シーズンでキュレムパルキアを使ってシティ優勝を果たしたトリーヴァさんの意見を参考にしました。
そのためキュレムパルキアにとって《ウォッシュ水エネルギー》は重要な役割を担っているのです。
しかし抜きました。
先に述べたようにこのデッキでは《基本水エネルギー》の価値があまりにも高いこと、そして《ウォッシュ水エネルギー》ではその代わりは務まらないことが理由です。
《基本水エネルギー》と同じように運用できるのは「かくしふだ」と《シンオウ神殿》が貼られていない状態での「ダイフロスト」だけです。
これが《ウォッシュ》ではなくただの水エネであれば…と思ったことは数知れず。
逆に《ウォッシュ》が欲しいタイミングは基本的にはきぜつわざの時だけです(他にも有効に働く場面はありますが必須ではないです)。
結果論ではありますが、シティで戦った8ラウンドの中で《ウォッシュ》が必要だったゲームは準決勝の対ルギア戦で2回「アメイジングデス」を受けたときだけです。
重要なゲームで欲しいカードとして強く印象付けられましたが、それでも改めて《ウォッシュ》が必要だとは現状考えられません。
また個人的には、貼り先や貼るタイミング、トラッシュの取捨選択も難しく、引き分けが両負けとなるシティにおいて必要以上に思考にリソースを割くカードだと考えています。
これは最悪の場合、相手にも迷惑をかけてしまいます。
(幸い延長に入りかけたゲームは決勝トーナメント最後の非公式戦である3位決定戦だけで済みました)
しっかり練習時間をとって、ルーチンワークとしてデッキを回せるぐらいに習熟していれば再度検討出来るかなと思っています。
・《シンオウ神殿》4枚の理由
《ウォッシュ水エネルギー》が不採用となったことで環境にマッチしたスタジアムである《シンオウ神殿》の投入にデメリットがなくなりました。
そもそもキュレムパルキアにおいてスタジアムカードは然程大きな価値はありません。
《崩れたスタジアム》や《トレーニングコート》なども便利ですが同時にデメリットもあるため重要なカードとは言えません。
スタジアムの基本的な役目はデッキを機能不全にする《頂の雪道》を割ることです(致命的すぎるので《ロストスイーパー》ではなくサーチしやすい《バケッチャ》を採用しています)。
雪道入りミュウVMAXや雪道4投レジギガスなど環境の中で《雪道》の存在感は増しており、無視することは到底できませんでした。
ある程度スタジアムに枠を取る必要がある中で、最も勝利に貢献する可能性が高いカードは何かと考えたところ《シンオウ神殿》に白羽の矢が立ったというわけです。
もちろん全く効かない相手も多く存在しますが、致命的な相手も多いです。
《雪道》を割るおまけとしては十分な役割でしょう。
《雪道》を使わない、かつ基本エネだけで構成されているという条件で環境のメジャーデッキを見渡すと、キュレムが不利そうな相手はロストギラティナぐらいだと感じました。
スイスラウンドから決勝トーナメントまで勝ち切るには連勝が必要で、ある程度「上ブレ」を狙う必要があると考えています。
デッキそのものの構造でのブレ(不安定さ)を狙うのは自発的なマリガンの存在しないポケカでは許容するのが難しいですが、マッチングによるブレはメタゲームの予想と合わせればうまく落とし込める可能性が高いと思っています。
……と、こういった理由から《シンオウ神殿》を4枚採用してみました。
結果からすると、4回戦目のダイナパッチラゴンに劇的に効いた以外は然程活躍しませんでした。
ルギア相手には当然ではありますが《雪道》張り替えや《バケッチャ》などで対応されるので中々1ターンも稼げません。稼げれば大きいので本当に上振れ狙いですね。
当然ながらガラルマタドガス系やジュラルドン系にもほとんど意味がありませんでした。ただどちらもVMAX主体で構成されていることもあって、キュレムにとっては大きな問題ではなく織り込み済みの内容です。
何が正解だったかは今でもわからないですが、トーナメント全体を通してみれば1ラウンド取ることに貢献したということで、悪くない選択だったとは思います。
ただサーチ手段がないとはいえ、4枚も必要なのかと言われればその通りで《メロン》を引き込みたいタイミングが結構あったので今後はその部分を入れ替えても良いかもしれません。
こうやって文章に書き起こして整理していくと、デッキの改善案が思い浮かぶのはカードゲームの楽しいところですね。
終わりに
さて、2枚のカードについて書くだけで大分文字数を使ってしまいました。
他にもカード1枚1枚について説明していくことはできるのですが長くなりますし、予想できる範囲のことでしかないので割愛します。
もし気になる方はコメントやTwitterなどでご質問して頂ければお答えさせて頂きます。
冒頭で触れたようにボクはまだまだポケカ初心者です。
プレイする頻度も週に1〜2回ほど近隣のお店のジムバトルに参加したりする程度で(いつも兄がお世話になっております)、あとは友人から頂いたアドバイスぐらいです。
これだけ滔々と述べたにもかかわらず大いに間違っている可能性もあります。
明日にはまったく逆のことを言っているかもしれません。
ですので、むしろどんどん突っ込んでいただいて議論ができたら嬉しいです。
次のシティリーグやCL、そしていつかはWCSにも参加できればと思っているので兄妹共々仲良くして頂ければと思います。
最後に少しだけ自己紹介を兼ねた宣伝をさせてください。
ボクは普段はマジック:ザ・ギャザリング(MTG)というカードゲームを中心にプレイしています。ポケカは初めてだけども競技的なカードゲームの経験があるというのはこのことです。
今はMTG中心ですがこれからは少しずつポケカのことも扱っていこうと思っていますのでぜひフォローしてくれると嬉しいです。
・Twitter
また、オリジナルグッズや同人誌なども制作しています。
もうすぐ開催される第101回コミックマーケットでは、MTGプレイヤーの雑記集を頒布する予定です。
MTGプレイヤーですが、ボクはポケカについての雑記を書きました。
5月のCL横浜のことについてです。
もしよかったら現地やBoothの通販などでお手に取ってもらえると嬉しいです。(注文締切は12/28までです!)
同人誌以外にも色んなサプライがありますのでぜひそちらもご覧ください。
最後までお読みくださり本当にありがとうございました。
新しいカードゲームに飛び込み、さらに記事まで書くのは不安も大きかったのですが、何かの役に立ったり、楽しんでもらえたらと思っています。
もし気が向いたらnoteのサポートなどもしてもらえるととても嬉しいです。
また次の記事を書く原動力になります。
それでは、またお会いいたしましょう。
おつりか!!