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銀箔ブックケース入り全面箔4冊組!装丁オタクたちのギラギラ同人誌制作日記(後編)

天城さんとの豪華特殊装丁合同誌!
ようやく本文が出来上がり、いよいよデザイン・入稿編です!

どうにかこうにか本文が仕上がりまして、あと残るは入稿目標日までに各本の表紙(必須)そしてブックケース(必須)のデザイン!!
ついでに扉と奥付も、どこまでできるかチキンレース開始ッ……!?!?

前編はこちら▼

天城さんSideの記事はこちら▼


デザイン制作開始

画像データを作って作って作りまくる

まずは各自で表紙のデザインを仕上げつつ、箔の色をあれこれ悩みながらも並行して共通のデザインの打ち合わせ
いや小説合同誌なのに各自でデザインやってるとかちょっと意味わかんないんですけどwww4冊組だからwww

お互い家から外からポンポンポンポンひたすらチャットでラリーを繰り返し、

「枠あると締まっていいですね、共通にします?」
「えっとこういうイメージで……」
「んっと、こんなんですかね」
「あっこれいいですね。データ下さい」
「あっじゃあサイズだけ揃えて自由配置にしましょう」

「箱なんですけど、とりあえず(素材集の)何番と何番組み合わせて雑に置いてみたんですが」
「そのデータ送ってもらえますか」
「アッハイ」
「こんな感じでどうでしょう!」
「えっこれで完成では!?!?(あの雑データを!?)」

なんて調子ですごい速さであれこれと決まっていきまして。天城さんの言葉を借りれば「餅つき」!!確かに!
これよく通話なしで意思疎通うまくいったなって今更ながら……たぶんなんかいろいろドバドバ出てたと思う。

それで、あっこれ扉と奥付も作れるな!!作りますね!!ってポチポチポチポチやりつつお互いデータを行ったり来たりしてたんですが、これがまたややこしくて
・全面箔表紙:単色データ× 計4種
・箱:フルカラー(そう実はフルカラー)からの白黒反転+白版データ
・扉、奥付:単色データ × 計4種
という各種データが必要で(※単色用とフルカラー用で解像度が違う)
入稿は私側での担当だったのですが、もう本当に頭おかしくなるかと思ったwww

なおうっかり前日も前日に結果発表されたライブチケットの直前販売に当選してしまい嬉しい悲鳴をあげていたのは入稿前日の話なのですが、
その日は全休取って朝から作業して、グッズ列に並びながら遠隔で奥付を量産してました。本当にすみませんでした!
(宇多■ヒカルを生で観られる機会なんてこの先一生あるかどうかもわからないので許して)(グッズ列はなんとエアコンの効いた室内で快適した。さすが!)

余談ですが(ペイントソフトの話)

私は画像データを扱うとき、大体9割ぐらいの作業でスマホ版のアイビスペイントを使ってます。
(残りの1割は必要に応じてPC版のメディバンペイント。こちらも無料で使えて便利!)

で、このアイビスペイント、とっても使いやすくて便利なんですが、無料なだけあってまあ広告が出るわ出るわ
主にデータを閉じたり開いたりするタイミングで出てくるので、今回みたいに複数の画像データをいったりきたりするたび虚無の広告タイムを挟むのが耐えられず、思い切ってプレミアム会員として月額課金をしたらものすごく快適でした。
むしろこれで月額300円でいいんですか!?!?ってぐらい最高で、外出先でのデータ作成含めてとってもお世話になりました!!

イベント終わったのに解約しそびれたのはここだけの話ではありますが、もうお布施でいいです……ほんとに……

ということで、閑話休題。

いざ入稿

天城さんの記事にも書かれていましたが、背幅別テンプレ違い事件などもありつつどうにかデータが揃って入稿目標日に滑り込み!!

で、冊子4種と箱の入稿をするわけなんですが、
自分のデータだけならいいけど人様からお預かりした原稿で、その表紙用紙と箔の色と中身のデータの組み合わせ!?!?
ぜっったいに間違えるわけにはいかないとメモにも書いて、データ格納フォルダ名もそれにして。

とにかく事故らないように慎重に

「背表紙に箔がかかるデザインですがそのまま印刷して下さい」
「こうこうこういうイメージで白版ありの黒色印刷です」(反転印刷の箱)
という不備連絡に繋がりかねない備考用のコピペ文も用意して。

で、私が入稿担当と言いつつも、なんだかんだ天城さんにもリアルタイムで見守りいただいて、めちゃくちゃ手汗かきながらどうにかそれぞれメニューを選んでデータ入稿!!

はーーーーーおつかれさまでした!!

さーて個人誌作業やるぞやるぞ……!!

そうそう、今回箱はゆとりをもって背幅取ってるので、届いたら様子見てポスカでも作りましょうか!!
仕様書?いいですね!!
じゃあとりあえずポスカ用の仮データ作っときますねーー!!あっ枠データありがとうございます!早めに届くといいですねえ……!!

…………

こうして我々はフラグを立てまくりながら、到着を心待ちにしておりました。

〜〜約10日後〜〜

到着

本がきたぞーーーー!!!

予定より数日早い発送通知にそわそわしながら、発送先である天城さん宅に現物が届いて送られてきた写真がこちら!!(再放送)

やーーーー何回見てもニコニコしちゃう!!かわいい!!

おかげさまで早く届いてくれたので、ポスカ入稿も一番早い締め切りでいけそうですね!!箱の隙間どんな感じです?

天城さん「」

??

天城さん「クラフト紙のポスカが8枚はいります」

…………なんて??

と、いうことで(万が一小冊子間に合わなかったら最悪だしなにも決まってないし)そんなことは一切知らぬ顔をして、
興奮冷めやらぬまま完成したギラギラセットを見せびらかしつつ日程的な兼ね合いもありお取り置きと通販受付開始!
最悪バカデカペーパー折って詰めましょうかとか言いながら、水面下にて急遽小冊子制作チキンレースの開幕と相成りました。

いや、正直なところ、ページ数の再調整やテンプレ事件とかもあって、箱の背幅に若干の余裕が出ること自体は薄々わかってはいたんです。
ただ、お互いブックケース(※銀箔ホロ白版あり)を入稿するのなんて初めてで、
ほぼほぼ出来上がったこの箱用データ、今からテンプレ載せ替えるほうがぜったい事故る!!こわい!!背幅足りないよりはマシ!!!とお互い同意のもと結論付けて、そのまま入稿した自覚はほんの少しありました。
やっぱそっかーーーー!!!www(※笑いごとではない)

チキンレース開幕

結論から言うと、ここから約2日。
冊子の仕様ページ構成、仕様書以外なにも考えていなかった冊子の中身決めwww
まって、何ミリ要ります??えっ2ミリ??
正直20ページぐらい欲しいですけどさすがに!?wwwあっ遊び紙入れましょwww
アッこれ箱のデザイン使い回せると思ったのにこっちは単色データ!?!?ヒェッ……www
えっこれご予算おいくら?角丸??ああもうここまできたら全部やってまえ……!!

とかなんとか言いながら、予定していた休みはとっくに使い果たしていたド平日。
そわそわとスマホを気にしつつ、ものすごい勢いでデータが上がっていきましたw

そしてここで前編のフラグもしっかり回収。

「デザイン、本文、編集、入稿:おれたち」になると話が違ってくるわけで。
だっておれたち、最終入稿締め切りを知っているんですよ!?そりゃあ……そんなの……ぎりぎりまでがんばっちゃうに決まってるやん……??(※フラグ)

ブックケース入り全面箔4冊組!装丁オタクたちのギラギラ同人誌制作日記(前編)

とりあえずあらすじ!!200文字ぐらい!?
えっあとがき何文字入りますか!?!?ってもうめちゃくちゃwww
最終的にスパダリ天城さんがいい感じにあらすじを仕上げて下さって、ちょっとこっぱずかしさもありつついい思い出になりました。

天城プロによるかっこいいあらすじ…!!(告知用画像)

で、最終的に表紙込み18pというなかなかに豪華な小冊子が完成!!
本当に大変だったんですけど、これがまた届いてみれば最初から予定していたかのような完璧な一体感!!
背幅もぴったりで、なによりほんとうに……かわいい!!
気持ちとしても、個人的にあとがき大好きなので小冊子作れたのは本当によかったし嬉しかった!!

届いたよ!って天城さんから送っていただいた写真。
想像以上に良すぎて「エッ」って声が出た。
いい感じ!!

そこから改めて怒涛の告知の末に、おかげさまで大変ご好評をいただき本当に本当にほっとしています。
だって豪華装丁でかなりのお得仕様な自信はあるとはいえ、個人の本で1組2500円ってポンと出せる金額でもないですしありがたい限りです。

あとは諸々搬入搬出に必要なものを確認して、箱折りを含めて天城さんの方で手配をいただき無事イベント当日に本とご対面。
アアァかわいい……!!

所感と雑談

合同誌だからこそ

それぞれの用紙に全面箔印刷をするにあたり、ぎりぎりまでそれぞれの箔の色を悩んでいたわけなんですが、
今回、4冊組合同誌かつ箱入りであるという決定事項により、個人で1冊出すには大胆すぎる組み合わせを思い切って選ぶことができました。

私が選んだのは、まずはこちら

イルミカード橙+箔色レッド

こちらはモチーフして【天竺牡丹】ことダリアのお花を選んでいたんですが、そもそも用紙がオレンジ色で。
じゃあ箔は何色?と散々印刷見本を見比べ悩んだ結果、あれ、この赤、完全に同系色だけど一周回ってかわいいのでは!?と思い切ってみたら大勝利!!
正直(ぼんやりしませんように…)とかなりビビってはいたのですが、角度によってははっきりくっきり。
イベント会場でも、この赤に見えない赤に目を留めて下さった方がいらっしゃるとお聞きしてニコニコしてました。

もうひとつはこちら

イルミカード黄+箔シルバー

黄色に合いそうな箔色、いろいろ思い浮かぶんですが、せっかくなので【水仙】の別名「雪中花」のイメージが諦めきれなくて。
シルバー系の箔にもホログラムが入ったものやレインボー調なもの、いくつかあるのですが、印刷見本見てたら、なんか落ち着いた感じで、以外と濃い色に見えたのでこれはもしかして映えるかも……?と思い切って選んだのは敢えての(普通の)シルバー!いや、あの……ええやん!!かわいい!!(語彙力)

と、いうことで、本当にとっても大満足の仕上がりでした。
もちろん天城さんのピンク(箔パープル)とグリーン(箔マゼンタサンド)の本もめちゃかわ!!
本当に数日経った今でも日課のように眺めては幸せな気持ちになれる、最高の本ができました。

あっ、余談ですけど、こちらのカラー表紙画像。

画像はイメージ()のやつ

これは告知用のイメージとして「このぐらい発色してくれたら嬉しいな…」と願いを込めて着色したんですけど、本当にこんな感じになってくれてめちゃくちゃほっとしてました♡

おまけ ワクワク箱折り体験

今回、諸々調整の結果、天城さんに箱折り作業をやっていただいたのですが、
こんな機会もそうそうないよね!?ってことで私もワクワク箱折り体験用として1枚残していただきお持ち帰り。

折られる前の箱
折りかけでも可愛くて眺めちゃう。
ちょっと強めに折り目を付けるぐらいがちょうどよさそう。

もうこれ折られてないのに既にキラキラ可愛いんですが、ひと折りするたびうっとり眺めて全然進まなくて(楽しかった!)貴重な経験になりました。

完成!!かわいい!!

最後に

私、小冊子の編集後記にて「ああでもないこうでもないとデザインを詰めていくのは本当に楽しかったです」と書かせていただいたんですね。
でもこれ間違ってはないものの、「あれもいい、これもいい」というのがより正確だなっていう。最初から最後までよくわからない熱量で、ひたすら夢の装丁を詰め込んでいくのは本当に楽しかったです。

好きなことを好きだと言い続けていると思いがけない機会がやってくるものだなと改めて実感しつつ、とってもいい夢見れました。

それから。今更の話になりますが、絵心皆無な素人セルフ装丁でもここまで遊べるよ!!ということも伝われば嬉しいなと思います。
外注デザインの良さや憧れはもちろんありますが、軽率に本を作れる選択肢のひとつとして、ぜひ!

それでは、ご一緒させていただきました天城さん、いつも私の装丁狂いを生暖かく見守って下さるフォロワーの皆様、
そして今回合同誌にご興味持って下さった皆様、本当にありがとうございました!!

それはそれとしてイベントレポも近いうちに書きたい気持ちではありますが、まずはこちらの合同誌の思い出でした。
また今後も楽しく本をつくっていきたいと思いますので、また機会とご縁がありましたらどうぞよろしくお願いいたします!!

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