
(時事エッセイ)アキバの現状から観る日本の危機
私には『菱紋をコーポレートロゴとする東証一部上場企業』に勤める知り合いがいます。
知人は子供の頃から電子工作に興味……は有ったのですが、しかし、家庭の事情で本格的に趣味としたのは、就職して自分で生活を賄えるようになってからでした。
そんな彼から聞いた話です。
カメラを『撮影』ではなく『分解・再組立』するために買う知人は、「秋月や千石、マルツが実店舗を減らしている。大須や日本橋(大阪)も似たようなモノだ。」と嘆いていました。
ここまでで意味が分かった方は、早くこのページを閉じて、対策を講じてください!
すみませんでした。
この意味が分かる方々が、既に動いていないわけ無いですよね。
つまり、ウクライナと中東の落とし所が決まるまで、このピンチは続くということですね。
そろそろ、事情を説明したいと思います。
秋月電子、千石電商、マルツ電子は細かな電子部品を取り扱う秋葉原の老舗商店です。
ネットにも店舗を持つ商店もありますが、『服をネットで買ったらサイズが微妙に合わなかった』と同じ理由で実店舗は必要なんです。
工業系に進む方々の大半は、子供の頃から現在にかけて、電子工作を趣味にしています。
電子部品を取り扱う実店舗が減少すると、電子工作に興味を持ったところで、その趣味を満足に楽しむことができなくなります。
やがて他の趣味を見つけて、そちらに興味を持っていかれることでしょう。
子供の頃から電子工作を趣味にしていない方が、電子工業系の進路を選ぶ確率はかなり低いと思いませんか?
一人暮らしだからといって、自宅に3Dプリンターを2台も設置した知人は、『日本の電子工学のピラミッドの底辺の長さが減った』と言っていました。
このままだと、『高さも低くなる』でしょう。
比喩を使い過ぎましたね。
要は、将来、日本の電子工業系企業は国際競争力を失ってしまう可能性があると言うことです。
『てんかん』を患っていると馬鹿正直に就職面接でバラしたのに採用されて、そろそろ勤続20年になる私の自慢の知人は、「アキバや大須、日本橋の本来の役割が失われつつある」とも言っていました。
私もアキバ系のサブカルは好きですし、日本の一大産業にまで登り詰めたと思ってます。
でも、サブカル産業だけで国民が食べられるほど世界は甘くありません。
期待している会社があります。
『モーターで動く車のプラモデル』を作っている会社です。
そもそもこの会社は『電子工学セット』も販売しています。
もう一社あります。
とある老舗テレビゲーム会社です。
『あのロボットのプラモデル』を電子工学で動かせたら面白と思うのです。
もしも、関係者さんがこのエッセイをお読みでしたら、御一考お願いしたくお願いします。
―――
ちなみに、私はついつい『近藤奈々』女史の『つがざくら』を口ずさんでしまうレベルのニッチなサブカルオッサンです。
グッズは買わないので、『金にならないタイプの』という文言も付きます(笑)
秋葉原には、よく自作PCの部品を漁りに行っていました。
今は、じゃ○がらがインバウンド客向けの店になってしまったので……。
いいなと思ったら応援しよう!
