死ぬときにオタクが集めた物をどうすればいいの?
最近まだ割と若い声優さんの訃報を聞く事が良くあるような気がします。かく言う私は声優さんではないただの非正規底辺労働者ですが、もう40代ですし体調不良が続くこともあるので、そんなに長生きはできないかもなと考えることはよくあります(注:勝手に意識してるだけで別に病気ではありません)。まあ人間どうやっても死ぬときは死ぬので、あれこれ考えても仕方が無いし、考えるだけ無駄だと思うんですが、それでもオタクとして死ぬときに一体どうすればいいの考えてしまう問題があります。それはオタクの終活問題。つまり今まで集めてきた自分以外の人間にとって全く何の価値のない大量のモノを一体どう処分すれば良いのかという問題です。
これはオタクで物を集めている人なら誰しもが分かってくれる問題だと思うんですが、集めた物をいつ処分すれば良いのかと言うのは大変難しい問題ですよね。例えばもし仮に「三ヶ月後にあんた死ぬから」と医者から余命宣告をされたらこれは別に悩む必要もありません。3ヶ月後に死ぬのだから今更何を持っていたところであの世には持って行けないのだから何の意味も無いので、躊躇無く適当な方法で処分する事が出来ます。
しかし世の中そう上手くいくはずも無く、余命宣告される前に突発的に死んでしまう可能性もありますし、その逆にダラダラと長生きをしてしまう可能性もあります。
突発的に死んでしまった場合、もう自分はこの世に存在しないので、自分で集めた物を処分する事は出来ません。逆にダラダラと長生きしてしまった場合いくら歳をとってもまだ死ぬと言われたわけではないので、思い切って集めた物を処分するのも心情的に難しいような気がします。正直死んだあとに自分が生き返って処分が出来れば一番なんですが、死んだあとなんだからそんな事は当然出来るわけは無いので、結局残された遺族や関係者が処分するという事になりますよね。
しかし残された遺族が処分するにしても適正な処分の仕方が分からないという問題があります。例えば本なんかは処分の仕方によっては全くお金にならず、場合よっては二束三文にしかならないと言う事があります。本の買い取り価格なんて店によって全然違いますし、場合によってはどこの店に持って行っても何の価値も無いけど、何故かフリマアプリやオークションなんかでは高値で売れる物も存在します。
しかしそんな事は興味のある人間以外には全く分かりませんし、仮に処分の方法を書き残したところで、そんな面倒くさい事を残された人たちが果たして本当に実行するのか疑問ですよね。もし仮に自分が大量のゴミを残された側の人間だったら、とにかく処分に時間を取られるのが嫌なので、全部適当な処分業者に丸投げしちゃうかも知れませんしね。
でもまあ物の処分は如何様にも出来るので実際はそれほど気にする事は無いのかも知れません。高値で売って貰えなったり、ゴミとして捨てられてしまうのは残念ですが、それを決めるのは残された人たちなのでどうしようもありません。
そんなことより問題なのは突発的に死んでしまった場合人に見られたくないモノを一体どうすれば良いのかということです。オタクと言っても色々いるかと思いますが、アニメやゲームを趣味としたオタクの場合人に見られたくないブツを多数所有しているのが普通なんじゃ無いかと思うんですよね(そうでもないか?)。
「いや、オレはそんな物持っていない!人に見られて恥ずかしいコレクションなど一切手持ちに無い!」と言う昭和の少年マンガのような男らしい硬派なオタクの人もいるかも知れませんが、そう言う人は別に何の問題も無いので気にする必要は無いでしょう。堂々と男らしく前のめりにくたばり、残された遺族に物を適当に処分して貰えば良いだけです。
しかし決してそうじゃない、全く男らしくないオタクの方々は違います(オイ)。人に見られたくない「謎の薄い本」や人に見られたくないフィギュア、他にもこの世に存在する一般人には見せられない数多のグッズを所有している人もいるのでは無いでしょうか?私は女性ではないので女性オタクの方々の生態に関してはよく分かりませんが、例え女性といえども、おそらく人に見られたくないグッズ類を持っている人たちも存在している事でしょう。
果たしてこう言った人たちは一体どうやって他人に迷惑をかけずに死んでいけば良いのか?仮に突発的に死んでしまった場合、もしくは死なずとも自分で物を処分できない状態になってしまった場合、果たしてこれらの物をどうやって処分すれば良いのか?
正直あんまり見られたくないモノを残して自分が死んだあとの遺族の感情を想像すると震えが止まりません。死んだあとの事なんだから気にしなければ良いのかも知れませんが、生きているときに散々迷惑をかけたのだから、死ぬときまで迷惑をかけるのは出来るだけ避けたいところ。しかもこの場合後味最悪の迷惑のかけ方ですからね。
まあ解決方法としてはこれは人に見られたくない物なんて集める方が悪いのだから、今すぐ全ての恥ずかしい(と思われる)物を処分するしか方法は無いのだと思います。そんな無茶苦茶なと思われる方もいるかも知れませんが、人間いつ死ぬか分からない以上、これ以外に上手い解決方法は思いつきません。
まあ他に考えられる策としては、今まで長年培って積み上げてきたまともな社会人(?)の皮を脱ぎ捨て、自分の変態ぶりをところかまわずカミングアウトして周囲にアピールすると言うものがあります。
こうすれば周囲のあなたに対する目線は「地味で大人しくて目立たない何を考えているか分からない奴」から「とんでもないヤバイ変態野郎」に移り変わる事になります。そうすればその変態野郎が何を集めていようが誰も気にしなくなりますし、堂々と変な物を集めたまま死ぬ事が出来ますよね。
ああ、これで全ての悩みは解決しましたので一安心です。まあこれをやると死ぬ前に社会的に死ぬ事になるでしょうし、家族の方々から生きてるうちから青ざめた目線を向けられて、かえってつらい思いをすることになるかもしれませんが。
いずれにせよオタクの終活に関する悩みは尽きません。やはり一番ベストなのは余命宣告されて死ぬまでに身辺整理が出来るというパターンなんでしょうがこればかりは自分ではどうしようもありませんし考えるだけ無駄ですね。何も気にせず堂々とまわりに変態扱いされている人もいるようですけどそんな強靱なメンタルを持っている人が羨ましいです。いや、あんまり羨ましくないか。