【改良版】〜軍艦島探訪その1〜
私の父は長崎県五島列島出身の島男。
何年か前のお盆の時期、家族全員で五島列島に帰ろうということになった。しかし私はどうしても大事な仕事があり休みが取れず泣く泣く残ることに。
長崎に到着した家族から親戚の集合写真・綺麗な海の写真などがどんどん送られてくる。そして、長崎滞在3日目位に妹から『軍艦島ツアーへ参加したよ!』という連絡がきた。
まじかよ!!!!!家族5人の中で一番軍艦島への熱量が高いのは私なのに!!!!羨ましすぎるし、もう仕事なんざ休めば良かった。
父と妹が楽しそうにツアーに参加している様子の写真を見ながら軍艦島土産のゴツゴツした真っ黒な『石炭あられ』悔しい思いでぼりぼりと食べた。石炭あられは美味しかった。
それから2年後、軍艦島が世界遺産に登録される7ヶ月前 ずっと行きたくて仕方なかった軍艦島へ…。
年越しイベントに合わせて約1週間の長崎旅行。
行きたかった・見たかった建物達をこれでもかって位に巡り、待ちに待った「軍艦島ツアー」当日。
事前にネットで予約をしていたツアーの受付を済ませる。
首から下げるツアー参加者カードに嬉しくなってきた。わくわく。
出港10分前にオレンジ色の船に乗り込む。
中はパンパン。人気なんだなあ、と呑気に眺めていたら暖房の効いた1階は満席となっていた。
けれど、気分も高まり海風どんとこいモードの私は2階(屋根等は無い)でも全然平気。景色を見ながら、写真も沢山撮ろうではないか。
船はだんだんとスピードが上がってくる。
ヒュ〜〜〜〜!!
船のスピードとともに私のテンションも上がってきた。
記念写真に!と、歯を見せて笑うと一瞬で歯の表面が乾いて唇がひっ付いて口が閉じれない。まるで入れ歯外したおばあちゃんのようになるのが楽しくて何度もやってしまう。
けれどここでまさかの雨が降ってきてしまった。
小雨だとしても船のスピード・海の風で体感は小雨どころじゃない。
カッパを着ていたとしてもフードの部分は強風によって「ボンっっ!」と勢いよく戻されてしまう。
「HAHAHA!」と最初は笑っている外国人観光客の方達も5分…10分…と時間が経つにつれて下を向き、寒さと雨と強風に耐えている。
私はカッパも無ければ後悔のスタンディングスタイルだったので、ひたすら追い風方向に体を向けてツアースタッフのおじさまとお話しをしていた。
途中、伊王島にて乗船する方もいる。
数分ほどで軍艦島のひとつ手前の高島へ到着。
まずは高島にて石炭資料館で使われていた道具、島の模型などの見学タイム。
石炭資料館は昭和63年に設置され、過去の高島の写真、炭坑の機具や道具、コンニャク煉瓦、高島炭鉱模型、石炭、映像コーナー、図書資料などなど…炭坑の貴重な石炭資料を保存・展示されている。
正直時間が足りない、そう感じる位充実した展示内容。
事前にこうして実際に見て、勉強できるのが良いな。
約30分の高島見学タイムが終了し、また船へと戻る。
ああああ、憧れの軍艦島へとどんどん近づいていく。
続く
■軍艦島(端島)
■世界文化遺産
■長崎県長崎市
■長崎港からおよそ18㎞
■1810年、端島で石炭発見。
漁民が漁業のかたわら「磯堀」と称して採炭。
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■1974年、端島砿山閉山。無人島に。
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