正庁公開イベントへ〜神奈川県庁本庁舎〜中編
この日、私は焦っていた。
関内駅に到着した途端、スマホが使えなくなってしまったのだ。
「やばい、忘れてた…」
私は使用料金の支払いを(未だにコンビニ決済)完全に忘れていた。
Wi-fiねえ!用紙もねえ!ショップもねえ!
もうすぐ受付時間だというのにどうしたら良いんだ。仕事の連絡もくる…。(撮った写真を鮮度あるうちに投稿したかったのもある)
すぐにWi-fiスポットを探さなくていけない。今までの横浜デート経験を活かし、脳内で県庁付近のカフェやレストランをリストアップ。確実な場所をねらいたい。
『よし!ドトールとジョナサンだ!!』
この時15:00…。
15:50には県庁に着いていたい!!
ドトールへ行き、入口に【Wi-fi】のステッカーを発見。
今日は大好きなミラノサンドAはお預けだ。
すぐにオレンジジュースを注文し、店員さんにWi-fiについて聞く。
「こちらの用紙をご覧ください〜」
1枚の細長い紙を渡され、リュックも下ろさず席に座りすぐに設定をする。
しかしそこには⦅ココに空メール⦆の文字。
(((((((いま!その空メールを!送る!ことも!できない!!のお!!)))))))
水滴でびしゃびしゃになったオレンジジュースを片手にジョナサンへと急ぐ。
オレンジジュースは一瞬で飲み干してしまった。
幸いにもジョナサンにフリーWi-fiがありすぐさま設定する。
パッと出てきそうなスイーツを頼んで使用料金をクレジット決済し、急いでスイーツを食べる。
クイックofクイック。
無事に10分後、私のスマホは息を吹き返した。
ありがとうジョナサン、いや ジョナサマ。
***
受付時間ギリギリセーフで到着。

重厚感ある正面玄関からエントランスへ。
この時、めちゃくちゃ写真を撮りたい部分があったが時間的厳しかったので我慢することに。
そもそも写真OKかもわからない。きちんと聞かなくてはいけない。
黒いスーツを着た職員の方たちがインカムをつけてヒソヒソと話しながら立っている。
この日は休館日。
変なヤツだと思われないかな…ちゃんと予約してますよ〜〜みたいな顔をして「すみません、正庁見学の受付はどちらでしょうか?」と聞いてみたら
「あああああ!ご見学ですね!受付は3階になります!!エレベーターでお上がりください!!!」
ギャップ・元気・ウェルカムto県庁!感に安心。
ご丁寧にありがとうありがとう、すぐに3階へ上がります!
ギリギリですみません!
エントランスの階段は思いのほかこじんまりとしていて、宝相華(唐草文様の一種。唐草に、架空の5弁花の植物を組み合わせた空想的な花文。)モチーフの球体の照明に見とれてしまう。

華麗なる一族のロケ地だったらしいが、観たこと無いからわかんないなあ、と思いながら急いで受付会場3階へ向かう。
(美しい…)
受付は大会議場・第三応接室にて。
えぐいほど煌びやか。
私の受付番号は38番(今回は2部制、各限定50名)と後ろのほうだったが、席は一番前の端っこというラッキー展開。
プログラムとお水を受け取り、受付の方にカメラ撮影について確認をしたら
「どうぞ!どうぞ!どんどん撮って!受付の大会議場のシャンデリアは立派で装飾も…」
と、プチ説明をして頂いた。
ここでもまたウェルカムto県庁感があり、良い気分で今回のメインである格式高い部屋「正庁」へと移動をする。
つづく
■〒231-8588 神奈川県横浜市中区日本大通1
■小尾嘉郎神奈川県内務部、建築顧問 佐野利器
■竣工 1928年(昭和3年)10月31日
■地上5階、地下1階
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