生きるっていう自己紹介
前回の自己紹介では
産まれてから小学生に
なるまでの記憶を
書き綴りました。
今回は続き。
中学生から大人になるまでの記憶を。
題名に書いたけど
私の自己紹介は
生きているから書ける。
つまり生きること自体が自己紹介。
これまで
かなり大勢の人に対して
私の生い立ちから大人になるまでの話を
沢山沢山してきた。
話した相手は大体こう言う。
「あなた、よくここまで生きてきたね」
はい。
としか私は言わない。言えない。
自分でも思ってるんだもん。
私、よく生きてきたな、って。
小さい頃
家族以外で初めて会った大人が
借金取りだった私は
小学生時代を卒業して
なんとか中学生になった。
が、中学生になったところで
家庭生活は特に変化なし。
環境は変わらない
でも唯一変わったのは
私のメンタル
小学生の頃から
貧乏な我が家は
頻繁にライフライン
止まっていたけど
中学生になる頃には
そんな生活にも慣れていた。
電気や水道が止められていると
幼少期や小学校中学年くらいまでは
夜、灯りがともらない家の暗さが
怖くて怖くて。
布団からトイレに行くこともできず
よく我慢して、よくお漏らしをした。
蛇口をひねっても水が出ないと
水が出ない!
お風呂に入れない!
飲み物が飲めない!
と、よくプチパニックになっていた。
だけど中学生になる頃に
ライフラインが止まることなんて
どうってことはなくなった。
暗さにも慣れ
水が出なくても
大袈裟に驚くこともなくなった。
あらら。
今日からしばらく電気つかないのか。
あらら。
水、出なかった。残念。
そんな慣れ、ほんとは要らない。
でも、慣れていた。
この慣れ。
今になって恐ろしいものだと知った。
所謂、トラウマ。セルフネグレクト。
色んなものに繋がる慣れだった。
そんなものを
抱えることになった中学生の私。
当たり前に育つわけもなく。
あ、書き忘れたけど
小学生の頃
私は全く知らない人に
公園のトイレで性虐待されている。
家庭内でのトラウマだけでなく
それ以外の世界でもトラウマを抱えた
すごく面倒な人生を背負っている私。
中学2年で
先輩から心理的半強制での初体験。
そう、例えるなら
レイプまがいの初体験。
ここら辺で
もうすでに少し悟っていた。
「あぁ、私の人生って、最悪だわ。」
疲れていた。中学生で、自分の人生に。
なんなんだろう。
小さい頃から
怖い思いをいっぱいしてきて
汚いことや嫌なことにも耐えてきた
友達の家に遊びに行かせない
祖母の気持ちが中学生になって分かった
自分の家庭と他の家庭の違いを
私が知るのが嫌だったんだろう
電気水道ガスは
当たり前にとまらず
当たり前につくもの
暑い時はエアコンから
涼しい風が吹き
寒い時には
暖かい風が吹く
多くの友達ができ
その友達の家に遊びに行くようになると
我が家との様々な違いを知ることになり
私は分かりきった態度に出た。
グレたのだ。
もう嫌だ。嫌でしょ。そりゃ嫌だよ。
何なの?
もう、なんなんだよ、自分の暮らし。
マジで嫌だ。ほんとうに、嫌だ。
私は、家を出る。
夢は
当たり前に電気がついて明るくて
夏は涼しく冬は暖かい部屋に
清々しい気持ちで住むこと。
これが私の中学生後半の
将来の目標・夢になった。
そうなると
その夢を1日でも早く叶えたくて
中学卒業と同時にすぐバイトを始めた。
朝から夕方まで
飲食店で真面目に働いてお金を貯めた。
少しずつだけど
お金が貯まるのが凄く嬉しくて
「できる!夢が叶えられる!」
そう思っていたのに
私の父親は
平気で私の希望をぶっ壊した。
貯めたお金を
全てパチンコで使い倒してくれた。
笑えたよね。
もう、人間って本気で絶望感を感じると
笑えてくるんだよ。
驚いた。それから絶望した。
そして、笑った。
もうダメだ。
お金が貯まるまでとか、待ってちゃダメだ。
家出をした。
お金がないから
色んな友達の家をしばらく転々とした。
でもさすがに友達の親が嫌がり出して
どこにも泊まれなくなってきた。
行くところがなくなって
橋の下で寝たり
公共施設の外壁にある
柱と柱の間にある深い隙間にはいり
雨風寒さをしのいだりした。
その状況を脱出するために
住所のない私は、春を売った。
春を売ると
お金は入るが精神が不安定になる。
でも私の身体は
元々汚い。
小学生の頃に性的悪戯され
中学生でも汚された。
だから開き直って
春を売っていた。つもりだった。
でも結局は、開き直ってなかったから
お金が入っても精神的に苦痛が伴った。
未成年で
生まれも育ちも最低最悪な
可哀想な少女を
だれか親切な大人が
救い出してくれたりして。。。
とか淡い期待もしていた。
しかし世の中はそんなに甘くなくて
精神的に病んでも
『身体を売る女』は汚い。
そんな奴は
困っていても全て自業自得。
みたいな偏見だらけで。
途中
数人の男達と付き合った中で
子どもが出来た。18歳。妊娠。
ちょうど別れ話をしている時に
妊娠が発覚したけど
私はその人の子だからとかではなく
私の中に出来た私の分身は
1人ででも育てようと本能的に決断し
産むことにした。
お腹の子の父親は
とりあえず籍は入れると聞かず
夫婦になる事に。
19歳の春、私は母親になった。
が、産後すぐ出産費用を
夫、実父がパチンコに使い込み
私は退院出来ない羽目に。
親戚に頭を下げて
退院日
急遽お金を持ってきてもらい
借りたお金で退院。
こんな夫は要らないと即離婚。
実家を出たかったが
産後ですぐ働けずお金もなく
嫌々でも実家に住んでいたら
なんと出産一時金が入る通帳を
実父に取られ勝手に現金おろされ
またパチンコに全て使われた。
流石に無理。
我が子と一緒に
死んでしまおうか迷った。
流れ流れ。
母子2人でも生きていくため
デリヘル嬢を経て
ガッツリとソープ嬢へ。
目標・夢であったはずの
ライフラインが止まらず
夏は涼しく冬は暖かい部屋に住む事なんて
容易に叶えられていた。
1日10万前後稼ぐようになり
月数回の勤務で100万近くを稼ぎ
お金に困る事がなくなり
夢は叶えられたのに
全然幸せじゃない。
なんで。
こんなはずじゃなかったのに。
私は何のために生きてるんだろう。
何のための目標?夢?
私は
ただ、ただ、
生まれ育った環境から抜け出して
みんなが生まれ育った環境が欲しかった。
多分、ただそれだけだった。
そんなものが夢や目標になっていたんだ。
なんてくだらないんだろう。
もう、いいや。
生きていても全然楽しくない。
子どものために生きる。
そう決めて風俗現役を辞めた。
いや、正直に言うと辞めさせてくれた人がいた。
例えるなら身請け人。
花魁を救い出してくれた人。
と思っていた。
私と我が子を救い出して
幸せな人生を歩ませてくれる人。
と、思っていたら
その人はガッツリの薬物中毒者。
ここからしばらく
数年間の暗黒時代に突入。
デリヘル経営しながら
薬物摂取。
これまた最悪な生活。
子どもを育てながら
風俗営業して
さらには薬物中毒に。
罪悪感ダダ漏れの生活。
我が子への想いに集中して
強い意志を奮い立たせ
自力で
薬物依存から抜け出した。
こんな事がしたくて
こんな生き方がしたくて
ここまで這いつくばって
色んな事に耐えてきたんじゃない。
ここまで耐えてこれた私になら
この先どんな事にも耐えられるだろうし
もうどんな人にだってなれるんじゃないか。
なんにだってビビらず
死ぬ気で幸せを求めたって
いいんじゃないだろうか。
そう思えてきた。
世の中の闇に触れ
闇に入り闇から出た。
怖いものは
我が子を失うことになっていた。
自分の生まれた環境を理由に
我が子に同じ想いをさせたり
自分の絶望での行動で
我が子と引き離されたり
それだけは絶対に嫌だ。
夢や目標とか
楽しいこととか
そんな事を考えるより
子どもとの未来を描くようになっていた。
あ、分かった。
私、ライフラインが止まらず
エアコンがある家が欲しかったんじゃない。
暖かい笑顔溢れる家庭が欲しかったんだ。
ってことに、気付いた。
そうか、それなら
私だけでなく
身請け人になってくれた彼のことも
薬物中毒から抜け出させ
一緒に理想の家庭をつくらなければ!
大変だった。
自分は
自分の意志のコントロールが出来たから
すんなり依存とオサラバできた。
でも人には人の異なる意志がある。
本当に苦労した。
どうすれば薬物への依存を
辞めさせられるか、必死に勉強した。
そして時間はかかったが
本気で辞めさせる事に成功した。
すごく嬉しかったと同時に
何故か
昔の苦労を嫌というほど思い出した。
私の人生は
どうしてここまで
こんなにも
苦しく辛くしんどい出来事ばかりが
起きるようになっているんだろう。
中学生の頃と同じく
絶望感で笑いが出た。
今思えば
この時の笑いは
弓矢の弓を引いている状態を表していた。
ここで自分の人生で起きた
最悪最低な出来事を全て
洗いざらい思い出し
その出来事をバネとして
今からこの状況を何が何でも
塗り替えて新しい人生を送ってやる!
と、弓を引いたのだろう。
付き合う人を変え
考え方を変え
住む環境を変え
食べるものを変えた。
1番変えたものとしては
お金の使い方。
ギャンブルや薬物に使っていたお金は
家族全員で
楽しい経験をするための旅行に充て
学びを得るための本や講座に充て
とにかくお金の使い道を変えた。
凄く端折るけど
そうやって私は今、生きている。
会社を経営してお金を稼ぐようになり
社会貢献活動で沢山寄付してきたり
人の前で講演講師として話をしたり
やりたい事をやりたい放題やる
なんとも楽しい人生を過ごしている。
生きている事、それが私の自己紹介。
何が得意とか
何が苦手とか
そんな自己紹介より
面白いでしょ?
私の自己紹介は
私の生き様。
だから長くて長くて。
とても5分とかでは
話しきれない自己紹介。
本当は
もっともっと詳しく
まだまだ沢山のことを
ちゃんと伝えたいから
全て書き出したいけど
あまりにも多くの経験がありすぎて
とても書ききれないので
ものすごく大雑把に書いている。
こんなに長い
約4,000文字にいたる
自己紹介を読んでくださり
ありがとうございました。
前回の「産まれてから小学生までの記憶」
まで合わせると4,000文字どころじゃない
かなり長すぎる自己紹介になりました。
でも、それでもまだまだ
全く書ききれてない話が盛りだくさんで。
またこれから先
小出しに。
昔話
書きたい時に書き出していきます。