ブレストでは「ポジションを取ろう」
株式会社POLの橋本です。
今回は「この考え方身につけてから、圧倒的に会議で付加価値が出せるようになったな〜」という考え方が体系化できたので、何かの学びを与えられればと思いシェアさせていただきます。
会議に出る価値=いかに新たな視点を与えられているか
そもそも参加者が会議に出席する価値とはなんでしょうか。
POLでは重要度の高いテーマや中長期戦略などを話し合う定例会議を設定しており、その内容は大別すると
(1)担当者が持ち込んだ戦略に対する参加者からのフィードバック
(2)新戦略・新施策のブレスト
の2つに分けられます。
部署の進捗を管理するような会議では別かもしれませんが、上記のような会議については、僕は「会議に出る価値=いかに新たな視点を与えられているか」というふうに定義しています。
具体例を出すと、ブレストをしていると先に発表した人のアイデアと自分のアイデアが被ってしまうことがありますよね。僕は「他者と被ったアイデアがその会議に与えている付加価値はほぼゼロ」だと思っています。
一般的にブレストだと一度壁を無くして意見を発散→収束、という流れがセオリーですが、最近は「人と被る意見10個より被らない意見を3個出す方が付加価値が高い」と考えているので、こういった一般的な考え方をすることはなくなりました。
戦略に対してフィードバックを入れる際も然りで、会議の参加者が10人いたら10人が思いつくような細かい指摘ではなく、そもそもの視点の漏れなど「できる限り大きなインパクトを与えるフィードバック」を心がけています。なぜなら、それが僕が会議に参加する価値の大きさと比例するからです。
そんな中で今日は「この考え方を体系化してから、会議に対する付加価値が圧倒的に上がった!」というポイントをシェアできればと思います。
ブレストでは「3つの観点でポジションを取ろう!」
ブレストにおいて付加価値を出すために僕が1番気をつけているのが、記事のタイトルでもある「ポジションを取る」という考え方です。
ブレストにおいては前述したように他者とアイデアが被らないことが大前提です。ただしブレストの数分~5分程度で、人と同じ考え方でただただアイデアを発散させていると必ず人とのアイデアの被りは出てきます。
それを解決するために「独自のポジションでブレストに臨むことによりオンリーワンのアイデアを出す」ことを意識しています。
具体的には、ブレスト時に
①ブレスト参加者の人数と立場、層を分析する
②他の参加者とできるだけ被らない「ポジションを取る」
③取ったポジションから徹底してアイデアを出していく
という3つのプロセスを取っています。
まず①のプロセスで、
・ブレスト参加者は何人か
・ブレスト参加者のレベルはどうか(役員顧問レベルが多いのか、インターン生レベルが多いのか)
・ブレスト参加者の立場はどうか(営業部署が多い、マーケティング部署が多いなど)
などの複数の観点でブレスト参加者を分析します。
この後②のプロセスで、「参加者の中で空いているポジションを取りにいく」ことになるので①の分析は非常に重要になります。
そして、①の分析をした後に、以下の3つの観点で「ポジションを取りにいく」ことになります。
観点1:立場でのポジショニング
1番分かりやすいのが立場でのポジショニングになります。
これは「自分がどのような視点からアイデアを出していくのか」を決めるというものです。
例えば、POLの経営会議になると「参加者で学生が自分だけ」「参加者で学生獲得・マーケティング部署を担当しているのが自分だけ」というシチュエーションが多々発生します。
当然ですが、30代以上のメンバーに比べると僕の方が最近の大学生について理解度が深いですし、他部署の人に比べて自分の担当部署に関して1番深くまで理解できている自信があります。
故にこのような参加者層のブレストに関しては、「学生目線」や「担当部署目線」からアイデアを出した方が他者にない意見を出せる確率が上がることになります。なぜなら、彼らに比べて僕の方が多くの情報量を持ってアイデアを出すことが可能だからです。
これは後述する観点の全てにも当てはまりますが、「数分~5分といった時間で全ての観点からアイデアを出し切ることは絶対に不可能」です。
故にポジションを取ってブレストに参加する場合は、「それ以外の立場から出るであろうアイデア」は最初から全部捨てます。
これによりアイデアの網羅性は弱まりますが、4人以上が参加しているブレストについては「これは絶対出るだろう」というアイデアは誰かが出してくれるので観点漏れしていても心配はないです。
むしろポジションを固定して尖ったアイデアを出す方が会議全体の価値が上がると考えています。
具体的には「学生視点でポジション取りしよう」と設定した場合には僕から「企業視点のアイデア」は1つも出ないということになります。
これに付随して、「最近勉強した分野」など自分だけが持っている情報を使ってポジショニングすることも多いです。
観点2:アイデアの粒度でのポジショニング
2つめの観点として、アイデアの粒度を重要視しています。
具体的には以下のマトリクスを頭に描いて、ブレスト前にポジショニングします。
(厳密には上記の図は3軸なのですが)、このような「インパクトと実現可能性・コスト」の2軸のマトリクスをイメージし、「今日の参加者であればどの象限のアイデアが多くなりそうか」を最初にイメージします。
例えばインターン生が多いブレストだとイメージしやすいC(インパクトは大きくないが、すぐにコツコツできる)のアイデアが出やすいですし、顧問などが多いブレストだと社内にない知見からB(インパクトは大きいが、仕込みに時間がかかる)のアイデアが出やすかったりします。
最初に「このブレストはABCDのどこにアイデアが集まりそうか」をイメージすることで、そこを外したポジションを取って人と被らないアイデアを出しやすくなります。
僕が1番使っているのはこの「アイデアの粒度でのポジショニング」です。
観点3:課題位置でのポジショニング
ブレストの中には「営業成績を上げるにはどうしたらいいか」「採用人数を増やすためにはどうしたらいいか」などといった大きめのテーマのものも多々あります。
このような大きなテーマのブレストは、無思考で臨むと最も人と被る、想起しやすいアイデアを出してしまいがちです。
そこで僕は以下のように「課題位置でのポジショニング」をするようにしています。
採用を例に挙げると、メンバーを採用するためにはいくつかのプロセスが存在します。そこで「採用人数を増やすためにはどうしたらいいか」という大きなテーマを与えられた時には、まず「認知数・面談数・面談突破数」といったようにプロセス別に「テーマを細分化」するようにしています。
テーマを細分化すると、「最近は面談数を増やすための議論が社内で活発だから、面談数を上げるためのアイデアが多くなるだろう。じゃあ逆に僕は認知数アップのためのアイデアを出そう」というふうにポジショニングが可能になります。これにより、アイデアの被りが少なくなります。
上記の例では分かりやすく3つに細分化していますが、本来大きなテーマの場合はさらに細かく細分化できる場合がほとんどなので、他参加者との被りが出ないようにアイデアをコントロールしやすいです。
ブレストは実践あるのみ
いかがだったでしょうか。
僕はこのポジショニングという考え方を身につけてから明らかにブレストでのアイデアの被りが少なくなりましたし、アイデアの内容も他メンバーに評価されるようなものを出せるようになりました。
学生の皆さんも社会人の皆さんも、自分が属している組織でブレストをする機会はあると思いますので、是非とも意識してみてください。
とはいえ、ブレストも他の仕事と同じように「実践あるのみ」だと思っています。
僕の場合、まだ組織が小さいPOLでインターンすることで、自分のメイン担当部署以外の全ての部署の戦略会議に参加することができ、1年半というインターン歴の割にブレスト等の経験が多いからこそこのような学びを得られたと感じています。
そして、偉そうに記事にしていますが、これらの内容は全てPOL取締役の吉田や顧問の皆さんの会議の姿から盗んだものです。役得です。笑
逆にこのようなフェーズのPOLだからこそ、飛び級で学びを得られていると思います!
「ベンチャー・スタートアップのインターンに興味がある」「就活近づいてきたけど、何もしていなくて焦り始めた...」という皆さんは是非以下のリンクからPOLに話を聞きにきてみてください!
https://www.wantedly.com/projects/81461
オフィスに皆さんが遊びに来てくれることをお待ちしています!