ゼンディカーの夜明けドラフト攻略

今回はゼンディカーの夜明けドラフトの記事に挑戦です。

第1回はtier1,2まで紹介します。



1、環境
クリーチャーでの殴り合いが主体の環境。
パーティーのシナジーが非常に重要であり、さらには黒に大群への給仕があるなど、いつも以上にビートダウンが強く、クリーチャーの取捨選択が重要になる。環境は攻めが有利でかなり早い。

また、両面カードが存在しているため、マナフラやマナスクリューもある程度緩和されており、やや序盤の展開が怪しい手札なら積極的にマリガンをすることをおすすめする。
いつもより相手のデッキや動きが強い可能性が高いため、キープ基準には注意したい。

タフネスで信用できる値は4。
場に出るクリーチャーは3/3以下が多い。それらをコンバットトリックや除去でダメージを通す展開になりやすい。除去が非常に強く、重いカードは基本的には使いにくい。

色の強弱は黒>赤=青>白>緑。
黒はクレリックやローグで必要なパーツが全く違うため競争になりにくく、なおかつパーティデッキという逃げ道も存在するうえ、コモン・アンコモン共に強いカードも多く失敗しにくい。
白や緑はプール自体は悪くないが、必要なカードが被っており、色被りの際に弱いデッキになりやすい。


2、ピック基準
一部の強力な除去以外はレアリティ優先。また、今回はタッチカラーを非常にやりづらく、序盤の数ピック以降は2色でしっかり決め打つことを推奨する。また、低マナ圏が充実していないと序盤のクリーチャーと除去に押し切られる展開になりやすいため、2マナのクリーチャーを優先的にピックしよう。職業は序盤のピックでは気にする必要はない。後半、自分のデッキがパーティデッキだと判断したときに職業を散らすように取ろう。

両面カードは土地としても換算出来るため、他の環境よりもスペルの枚数が多くなりやすく、無駄ピックをとにかく避けたい。


3、tierリスト
今回は色ごとに、ではなくアーキタイプやパーティごとに説明を進める。
今回はtier1となるカラーリングとその理由、ピック方針を説明する。今回の強力カラーはいずれも専用カードが多いカラーリングになっているのが特徴。そうしたカードは卓内に人数が少ないと容易に流れてきて強力なデッキを作りやすい。

tier1
青黒、白黒、赤黒

〇青黒
ならず者を代表としたライブラリーを攻めながら盤面を構築する。ほぼ青黒専用というカードがかなり多く、卓に青黒が乱立していない限りはたくさんのカードを集められる。
相手のビートダウンを意識して少し軽めに組むのがコツ。対コントロールもライブラリアウトを狙えるため対策もしづらい。さらには初手クラスのアンコモンが他の色に比べて多いのも特徴。それらのほとんどは専用カードなのでやって無ければ全く必要無く、流れてきやすい。
失敗しにくく、その上で強力なデッキも出来やすい今回の最強アーキタイプ。

序盤で黒の除去を確保出来てクレリックに行けなそうな時、または空飛ぶ思考盗みや秘宝のゴーレム、遺跡のカニあたりの強力カードをピック出来た時に目指す。後半にニマーナの忍び歩くものやニマーナの空踊りといった専用パーツが取れれば完璧。
割と攻め重視の構築になる事が多いため、デッキ全体を軽く組むことが理想。2マナ圏のローグ+ズーラボートの決闘者など細かいコンバットトリックも使えるようになる。さらに軽く組んで早めに盤面を確保することで大群への給餌も非常に強く使うことが可能。
反対にならず者を相手にする時は序盤からライフを削りに行き、ライフレースを挑むと良い。ならず者は攻め方は多彩だが、守りは強くない。大群への給餌を上手く使わせず、早期決戦を心がけよう。


コモン
3位 大群への給餌
テンポのよいならず者にぴったりの除去。取りすぎに注意。これがコモンあるからこそ、軽くアグロ寄りに組むべき。

2位 弱者成敗
気になるシステムクリーチャーも1発。他と競合するカードは早めに。

1位 命取りの協力
万能除去。序盤に展開→除去や妨害札でフィニッシュを狙いたい。数枚混ざるであろうウィザードでコストも軽減出来る。


アンコモン
ローグ専用パーツが種類豊富な上、普通のデッキで使っても弱いため、比較的流れてきやすい。青黒の強い理由はそこにもある。

3位 秘宝のゴーレムor凪魔導士の威圧
3ターン目に設置しておいて自身の能力でもライブラリー破壊を狙える。それでいて戦闘にもかなり強い。
凪魔導士の威圧はどのデッキでも強いが、土地を削って構築したいならず者では青青青が揃わないリスクを考えると若干下の順位に。無論、強力であることは間違いない。ライブラリー破壊が少なく、秘宝のゴーレムの動き出しが遅くなりそうなら凪魔導士の威圧の方が強い。

2位 遺跡のカニ
1ターン目に出せばそのままライブラリーアウトを狙える説明不要のとんでもないクリーチャー。

1位 空飛ぶ思考盗み
パワー上昇、飛行、瞬速、ライブラリー破壊と能力が極めて強い上に非常に軽い。さらには他アーキタイプで使っても弱く、他のデッキにつままれにくいのも特徴。

〇白黒
基本はクレリック軸になるが、パーティ軸でデッキを組むことが出来、非常に柔軟性のあるカラーリング。クレリック軸はローグと同様専用カードが多く、他の色では使いにくいことから卓に複数クレリックがいない限りはカードが流れてきやすいのが利点。もしクレリック軸のカードが被ったりパックから出なくてもパーティを軸としたピックが可能。
パーティを軸とする場合、黒からならず者を、白から戦士を集めることになるが、遠見の達人が貴重な白のウィザードになっているため早めに確保しておこう。


〇コモン
3位 大群への給餌
ライフも回復出来るため非常に相性のいい除去。取りすぎに注意。大群の給餌があるからこそ、白黒はアグロを組むべきなのだ。

2位 英雄達の世話人
コモンでは考えられないくらいのハイスペック。攻防に大活躍。パーティ軸、クレリック軸どちらも。

1位 命取りの協力
黒で使わない手はない。パーティ軸はもちろんクレリック軸でも余裕のトップ。ただし呪文が多くなりすぎた時は他のクレリックを優先する。


〇アンコモン
3位 墓入りの妨害
序盤に相討ちした適当な2枚を戻しても強い。
また、クレリック軸では群れの末裔、従者つきの従者、秘宝の薬瓶、悪魔の信奉者など、アンコモンに専用カードが非常に多く、それらとの相性も良好なカード。
墓入りの妨害はならず者でも強いカードなので取るなら先に確保しよう。

2位 忘却の旅
非常に軽い万能除去。装備品などもいける。ただただ強い。

1位 生命の絆の僧侶
1枚でフィニッシャー、ライフゲインの役目を果たすのに2マナ。そして他の色では使いづらいという白黒が強い理由の象徴。クレリック専用カードだが、白黒は元々クレリックもそれなりの枚数が入るのでパーティデッキでも十分に役目を果たせる。


〇赤黒
パーティ軸のデッキを目標に組む。赤も黒も攻撃的かつ打点も高く、またグロータグの虫捕らえとパーティデッキの相性も抜群である。
赤黒独自の装備品もパーティデッキを後押しするような形になっている。
基本的に赤はウィザード、戦士、黒からならず者、クレリックをまかなう形となるが、黒のクレリックがあまり強くないため、基本は軽くで打点の高い赤の戦士、ウィザードを中心に黒の除去で固める形になる。
コツはグロータグの虫捕らえを早期に集めること。献身的な電術師からの2アクションの確率を高めるためにもグロータグの虫捕らえは必要不可欠なカードである。黒の戦士が多くないため、探検隊の勇者はあまり強く使えないが、秘宝の斧や赤中心でピックが出来た際は採用を検討する。
とにかく2マナ圏+献身的な電術師、除去、のように軽いデッキが強い。除去は後半に猛火の連射が取れれば十分。グロータグの虫捕らえとの相性が抜群。

〇コモン
3位 乱道の噴火
赤黒確定前なら序盤なら高い点数で。説明不要の強力カード。

2位 命取りの協力
こちらも赤黒確定前ならば黒のトップコモン。

1位 グロータグの虫捕らえ
これが無いと打点を稼げない。前述の通り献身的な電術師との相性も良く、各種装備品で素早くライフを削ることが出来る。最序盤なら逃げ道を考えて乱道の噴火や命取りの強力を優先で。赤黒は大群への給餌や猛火の連射など、攻めるための除去は換えの効くカードが多数存在するため、クリーチャーの2マナ圏を優先しよう。

〇アンコモン
3位 習得の熟練者
素晴らしい2マナ圏。後半ある程度パーティを揃えて使っても十分。しかもならず者枠。序盤に取りやすい。墓入りの妨害と迷う。

2位 轟く火花魔道士
ウィザード枠、しかも除去。相討ちを狙ってくる相手のプランを台無しにしよう。

1位 髑髏砕きのミノタウルス
こんなのが3マナ4マナで出てきたら一瞬でゲームが終わる。パーティとの相性もピッタリ。

tier2
赤白、青緑

〇赤白
赤白に割り当てられているのは戦士と装備品。アンコモンやレアが強く、除去もかなりしっかりしているので序盤から打点を稼ぎやすい。装備品による粘り強い攻撃も特徴。ただし、必要なカードが多色と被っているのと、戦士軸かパーティ軸かでややデッキにブレが生じるのが弱点。
カルガの先導者やコーの刃使い、秘宝の斧のようなアンコモン以上の戦士で強いカードが取れたら戦士軸、取れそうにない場合は早めに赤と白でウィザードを集めてパーティを目指そう。

戦士軸、パーティ軸ともに攻め1本のデッキになりやすいため、猛火の斉射が安く取れる割には非常に強く使える。特にグロータグの虫捕りと相性が良く、終盤まで攻撃し続けられるようになる。装備品も使用出来るため、たくさんの除去よりも2マナのクリーチャーを優先した方がデッキは強くなる。パーティに逃げるなら戦士とウィザードは取れるだろうが、

コモン(戦士、パーティ共通)

3位 ナヒリの束縛
無難に強い。ダブルシンボルがネック。ただしパーティ軸確定なら英雄達の世話人が上。ただ、戦士では英雄達の世話人があまり強く使えないため、序盤ならナヒリの束縛が良い。

2位 グロータグの虫捕え
パーティ軸、戦士軸ともに非常に貴重な2マナ圏。トランプルが重要で猛火の斉射のような安いカードが強く使える。献身的な電術師や各種装備品との相性も抜群。攻めに必要不可欠な1枚。

1位 乱動の噴火
本体にも打てる軽い除去。2マナのクリーチャーが足りなければグロータグの虫捕え優先で。


アンコモン(戦士軸)
3位 秘宝の斧
戦士や装備品シナジーの多い赤白では外せない1枚。2マナの戦士がいとも容易く相手の防御を突破出来るように。

2位 コーの刃使い
装備品さえあればとっても簡単にゲームが決まる。タフネス1で除去られやすいのが難点。

1位 カルガの先導者
サイズもいい上にロード。とんでもない。もちろん使うなら戦士に寄せる。

アンコモン(パーティ軸)
3位 轟く火花魔道士
思うように戦士が流れて来ない時の逃げ道になる1枚。ウィザードを確保しつつ除去もこなせる。

2位 グロータグの夜走り
非常に貴重なならず者。使うなら岸壁安息所の彫凧とセットで。カードそのものも悪くない。

1位 忘却への旅
パーティ軸は戦士に比べてややゲーム速度が落ちるため、軽くなる除去は大切。クレリックも同じことが言えるため早めに確保。戦士で使っても十分に強いので序盤で形が決まりきっていない時は確保しておきたい。


青緑
キッカー軸。キッカーすることでおまけを得られるカードを集めて戦う。強力なカードのレアリティがアンコモンに多く、それらが流れてくるかどうかのムラが激しいのが弱点。序盤に強力カードが取れた際に進めよう。

キッカーカードが取れなかった時の逃げ道として、飛行+梢のベイロスというプランもある。梢のベイロスはキッカー軸で使っても強いため緑をやるならぜひ確保しよう。

〇コモン
3位 タジームの乱道魔道士
後半のキッカー、序盤の相討ち要因と使いやすい。もちろん序盤の相討ち要因としてはそこまで強くないため、取りすぎに注意。

2位 乱動への突入
キッカー付きで非常に強いバウンス。キッカー無しでもそこそこやる。

1位 泡の罠
1マナで使っても強い上にキッカーもついており、除去としての性能が非常に高い。


〇アンコモン
3位 マーフォークの鷹匠
ウィザード枠で序盤に取っても青赤などの他のアーキタイプも見れる万能カード。とても使いやすい反面どのデッキでも強く流れて来にくい。

2位 蔦ヤモリ
キッカーが軽くなり、自身は強化される。キッカーの弱点の重さがある程度緩和され、青緑のためのカードになっている。ここから青緑を目指すのもアリ。

1位 ドレイクの休息地
キッカーのためのカード。フィニッシャー、ブロッカー、キッカー枠などあらゆる面において強い。ぜひ青緑で組みたい。


次回
公表予定の色と各色の逃げ方について解説します。
tier3
赤緑、青赤

tier4
緑黒、青白、緑白

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