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リハ塾の松井です! 股関節は下肢と体幹を繋ぐ関節であり、歩行など抗重力位において重要な関節であり、大腿骨頸部骨折などの股関節疾患は臨床的にもかなり多いですし、骨折が治癒したとしても痛みが残存する症例も少なくありません。 また、骨折していなくても股関節痛を訴える方も少なからずおられます。 そのような場合、股関節痛の原因組織にはどんなものが考えられるのかを理解し、その原因組織を評価し、その組織に対して介入することが必要です。 ストレッチやROMex、筋力exなどをしていて
リハ塾の松井です! こんな訴えよくありますよね。 股関節にはたくさんの筋肉があるので、個別に評価して何が原因となっているかを評価しないといけません。 逆に言うと、評価するポイントを知っていれば案外すんなりと痛みが和らぐことも多いです。 そこで、今回は股関節でよくある痛みと原因の評価について解説します。
リハ塾の松井です! 臨床では股関節伸展制限が着目されることが多い印象ですが、屈曲制限もかなり多く、屈曲できないことで様々な弊害があります。 こんな訴え聞いたことありませんか? これらは股関節の屈曲制限を改善することで解決できる可能性があります。 屈曲制限を具体的に考えてみると、殿筋群などの柔軟性低下もありますが、寛骨臼や骨頭の変形、骨頭を求心性に保てない機能的な問題による関節唇と骨頭の衝突や関節唇・関節包の挟み込みによって制限されることがあります。 これはFAI(f
リハ塾の松井です! 特に高齢者が多いですが、臨床で色んな方々を見ていると骨盤が後傾位で股関節が屈曲して、立位や歩行時に抗重力伸展活動が出にくい方がおられます。 そんな方にはどんな介入が有効でしょうか? 骨盤を前傾、股関節を伸展させるために制限組織をストレッチなどで解消する。 間違いではありませんが、気を付けないと安易にストレッチすることで逆効果になってしまう場合もあります。 ただ、一見悪いように見えても悪いことばかりではなく、背景には理由があってそうなっていることを
リハ塾の松井です! 中殿筋はトレンデレンブルグ徴候との関係や膝OAの内反変形や痛みにおいても関連が言われており、注目される筋肉の1つです。 教科書的には殿部の真横についているイメージがありますが、実は中殿筋は殿部の後方まで広がっています。 となると、一般的な中殿筋のトレーニングとして側臥位や背臥位での股関節外転ではごく一部の繊維しか収縮を促せない可能性がありますよね。 今日は解剖学的に中殿筋はどのように走行するのか、それぞれの繊維はどんな働きがあるのか、どこが弱化しや
リハ塾の松井です! 変形性股関節症に対するTHAや大腿骨頸部骨折に対する人工骨頭置換術など、股関節に対する手術は臨床でも少なくありません。 基本的に骨折部、術創部の痛みが症状のメインかと思いますが、中には患部から離れた部位に痛みを訴える場合もあります。 そのような場合、その痛みに対して適切に考察できていますか? そこで重要なのが、「末梢神経の理解」と「手術方法の理解」です。 手術では皮膚や筋肉、脂肪といった軟部組織の他に、関節包も侵襲します。 今回は2021年に出さ
リハ塾の松井です! 臨床的に骨盤が傾いていると感じる症例はよくおられると思います。 ただ、それが本当に骨盤自体が傾いているのか、腰椎あるいは股関節が影響しているのか。 これを評価しないことには、安易に骨盤が傾いているとは言えません。 例えば、座位で見かけ上、体幹が左へ傾いている方に対して、姿勢の影響で腰痛が出ていると仮説を立てていて、姿勢を改善するためにどこから介入しますか? 原因は骨盤かもしれないし、腰椎かもしれないし、股関節かもしれない。 原因をつきとめるため
リハ塾の松井です! 大腿骨頚部骨折や転子部骨折、変形性股関節症などによって手術を受ける方は少なくありません。 では、どんな方法で、どこを切って手術しているかちゃんと理解していますか? これを知らずにリハビリすると、知らず知らずのうちに侵襲した部位に負担を与えてしまい、それが痛みの原因に繋がるといったことも十分考えられます。 もしそうだとしたら、中々痛みが取れない、炎症が治まらない、創部が治癒しないというのもリハビリが原因ということもあり得ることです。 そうならないた
リハ塾の松井です! 臨床で出会う跛行の1つにトレンデレンブルグ歩行がありますよね。 若手の頃は「トレンデレンブルグ歩行だから中殿筋が弱いな、中殿筋を鍛えよう!」という安易な考えをしていました。 実際、中殿筋を鍛えたからといって全ての方が跛行が改善するわけではないし、トレンデレンブルグ歩行があっても中殿筋の筋力低下のない方もおられます。 ということは、トレンデレンブルグ歩行=中殿筋の筋力低下という思考を一旦捨て、「片脚立位時に骨盤水平位を保持できない」と視点を変える必要
リハ塾の松井です! トーマステスト、エリーテスト、オーバーテストなどなど、整形外科テストを普段から臨床で使っていますか? 整形外科テストはしっかりできると色々なことが分かりますし、ちょっとした工夫で評価の幅を広げることができます。 なので、僕も臨床で重宝していますが、今日は整形外科テストの中からトーマステスト、オーバーテストをピックアップして臨床的な使い方を解説します!
リハ塾の松井です! 臨床では痛みの訴えを多く聞きますが、主病名に関する部位の痛みとは離れた部位に痛みを訴える方も多くおられます。 例えば、 などなど。 手術をした部位が痛いのは当然ですが、術前に既往歴がなかったとしても離れた部位に痛みを訴えることあると思います。 そんな場合、色々仮説は立てられますが、今日は股関節と膝関節の関連痛に関して、末梢神経の関節枝から考える視点を解説します。
リハ塾の松井です! 臀部や大腿の痺れを訴える方は多くおられます。 主病名や既往歴に腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などがあると、それが原因だと決めつけてしまっていませんか? 大腿内側に限局した痺れは、ヘルニアや脊柱管狭窄症ではなく、閉鎖神経が原因の可能性があります。 閉鎖神経が絞扼されることで、大腿内側の異常感覚や神経支配を受ける内転筋群の筋力低下が起こり、それが痺れやだるさ、違和感を起こしているかもしれません。 今日は大腿内側に症状を起こす閉鎖神経について解説し
リハ塾の松井です! 臨床では、腰下肢の痛みや痺れを訴える方って多いと思いますが、原因は様々です。 腰部椎間板ヘルニア 腰部脊柱管狭窄症 など、原因となる疾患がはっきりしていて、疾患による障害部位と症状が一致していれば合点もいきます。 ですが、背景となる疾患があっても症状が一致していない場合も少なくないですよね。 こんな時、何を考えるのか。 1つの選択肢として、坐骨神経痛が挙げられますね。 そこで、今日は坐骨神経痛に関連して、人工股関節全置換術(THA)が既往に
リハ塾の松井です! 片脚立位が不安定な場合、何が問題だと考えますか? 若手の頃の僕は「とりあえず、中殿筋が問題でしょ!」と決めつけていました。 ですが、中殿筋の筋トレで良くなる方もおられましたが、良くならない方の方が多かったです。 でも、そこで筋トレが足りないから、自主トレをしてくれないからとか、何かと理由を付けて中殿筋が問題だと決めつけて考えてました。 片脚立位が不安定な原因は中殿筋以外にもたくさんあるので、今日はその辺りを深掘りして考えてみました。