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【06】ネイティブ・ハンティング/30歳の女は海外で暮らしたい

自分に合う学習教材や勉強法を見つけても、インプットばかりしていては英語を話せるようにはならない。そこで私は英語を教えてくれるネイティブスピーカーを探すことにした。独学でインプットした内容をアウトプットできる相手を探したのだ。

英会話教室などに通えば普通にネイティブ講師相手にアウトプットできるところ、なにせ私は独学である。全て自前で用意する必要があるのだ、それは”講師”にしても然り。汗

私が探していたネイティブは以下のような人だ。
・「無料」で英語を教えてくれる
・イギリス英語を話す

うん、わかっている、こんな調子のいい話しはそんなにないことなど。笑

で、英語を教えてくれるネイティブを探す方法はいくつかあった。

まず1つ目の方法は道端でのナンパだ。
別に年齢も性別も問わないので声をかけるハードルはそこまで高くない。(いや高い。)問題は相手がイギリス英語を話すのかわからないこと、そして英語を教える気があるかもわからないことだ。例え上手くいったとしても、初対面の日本人とホイホイと連絡先を交換する相手など、正直信用なるものか、、、

却下である。笑

次の方法は市や町が主催している地元の国際交流会などに参加して、相手に日本語を教えるついでに、こちらは英語を教えてもらう方法だ。
これはめちゃくちゃ真っ当な方法だ。需要と供給がマッチしていて目的がはっきりしているし、事が上手く運びやすい。しかし私が住んでいた街の国際交流会に参加していた外国人は、ほぼアジア人。要するに英語を話さないのである。笑 例え話せたとしても「〇〇訛り」のある英語である、、、うん、、、

却下である。汗


ではどうしよう?

友達からの紹介?

それもいいだろう。
しかしもし自分が逆の立場ならどうだろう?外国人を紹介されて「日本語を教えて欲しい」と言われたら?あなたは日本語を教えるために友達になるのである。相手はあなたに興味があるわけではない、あなたが教える日本語に興味があるのだ。

コレ、若干虚しいだろ?笑

じゃマッチングアプリなら?

悪くはない、ただ相手の目的は明らかに言語交換以上のものだけど。笑

そうなのだ、実は手当たり次第にネイティブを探しても非常に効率が悪いのである。

つまり、英語を教えてくれるネイティブを探す時は「英語を教えます!」と言っている人を探すのが鉄則であり、「あなたと連絡をとるのは英語を教えたいからです」と言っている人を探すのが確実なのだ。

当たり前のことかもしれないが、実は結構重要。

英語を教えたがっている人が相手なら、堂々と英語の質問ができるし納得するまで英語について話せるのだ。まさに英会話教室の個人レッスンに等しい環境といえるだろう。ちょっとストイックに感じるかもしれなが、お金と時間が限られている当時の私には、これが最善の方法だったのである。

そんなこんなで、私が最後に辿りついたのは無料の「異文化交流サイト」である。そのサイト内の「言語交換」フォーラムに「イギリス英語を教えます」と書き込んだユーザー宛てにメッセージを送り、相性のいい相手を探すのだ。
(※残念ながらそのサイトは現在ありません)

何人かと連絡を取ったが、良い人もいれば怪しい人もいた。

・英語はそっちのけで、すぐに写真を送れだの会いたいだの言いだす人。
・英語を教えてくれたのは最初の数回で、その後はテキトーな世間話をする人。
・次第に連絡の間隔があき自然とフェードアウトする人。
・連絡が遅れたり間隔があいたりすると、しつこいほど連絡をしてくる人。

まぁ色々な人がいた。

その中で自分と相性のいい相手を見つけるのだ。相手が本当に英語を教えたいと思っているのか見定める必要がある。

幸いなことに私の場合、その見定めはそこまで難しくなかった。数人にメールで英作文を添削してもらっていたのだが、その中に1人だけしっかりとした添削を返してくるイギリス人がいたのだ。返信メールに赤字で訂正したワードファイルを添付してくるやつが。笑 

しかもその添削が容赦ない。「まぁ英語初心者だし仕方ない、見逃してやるか~」なんて甘い考えは一切ないのだろう。最初の頃はテキスト画面がほぼ真っ赤になるくらい訂正だらけで返ってきたのだ。

それほど出来の悪い英語だったのだから仕方ないのだが…

正直、ひくのである。笑

まさかここまで、、、遠慮とか気遣いとか、、、ないのか?

しかし、だ。
これは至極当然のことなのだ。だって相手は英語を教えたいのだから。これこそ私が求めていたものじゃないのか?、、、

そして思うのだ。

この赤字で訂正された部分をもし全て正しく書けたなら、どれほどの英語力が身につくのだろう、と。

私はここで腹を決めた。

ボランティア留学までの1年間、このイギリス人からの冷酷なまでの英語指導(指導?笑)を受けることにしたのだ。