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家族へのイライラ解消で心地よいおうちへ
こんな人におススメ
家族やパートナー、同居人の「片づけ」に対して不満がある人
片づけの悩みを具体的に解決する方法を知りたい人
分かりやすいルールで、合理的に片づけしたい人
おススメの理由
<メソッドの構成内容>全32
悩みの明記
「あるある度」「すぐできる度」を★の数で表示
悩みの解決方法
ポイント
伝え方「こう言ってみよう」
あるあるの悩みと解決策が分かりやすい。
解決策がすぐにできなくても、家族間での声かけや声かけの際の注意したいこともあって、参考になる。
心に響いたところ3点とその理由
① 夫婦喧嘩・親子喧嘩の原因は、ズバリ「モノ」です。
ところで、「自己奉仕バイアス」という心理用語があります。簡単に説明すると、「成功」は自分の手柄とするのに、「失敗」の責任は取ろうとしない人間の習性を表しています。曖昧な情報を、都合のいいように解釈する傾向とも言えます。
これを家庭生活に置き換えてみると、「家庭内のことが上手くいけば自分のおかげ」「上手くいかなければ家族や環境のせい」にしてしまう危険性があるということです。
電気を消し忘れた。
冷蔵庫に仕舞うお茶が出しっぱなしになっている。
自分がしたかも?を疑うよりまず、家族の誰かを疑うことはないだろうか。
私はある!!!
自分都合なバイアスで、バトルになることがある!!!
この本では「家族や部屋のせいにさせない」仕組みを伝えている。
②「20時間の先行投資」が将来の片づけ時間の節約に
後回しにされがちな「整理・収納」を、事前にしっかり行うことで、結果的に後々時間を節約することができます。
そこで、出産や転職、引っ越しなど、大きなライフイベントの前には、「20時間分の整理・収納時間」を何としても確保してください。
この本で紹介されている「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」という本によると、私たちは年間150時間探し物をしているらしい。
片づけは生活、人生の土台と言われる所以だろう。
③ダンバー数
年に1回以上手に触れ、愛情を注げるモノの数は、150点程度に絞られます。また、人が保有するアイテム数は1人あたり平均1500点と言われていますが、そのうち趣味に関するものが、全体の10%という割合です。
人が保有するアイテム数は1人あたり平均1500点で、そのうちの10%が趣味のものであるならば、それ以外のものに愛情を注げるエネルギーは残っていない。あってないもの、忘れ去られているものがたくさんあるということ。
暮らしに役立ったところ
▶ワンシーズン15着あれば十分
「流行に合わせて毎年服を入れ替えないと、おしゃれだと思われない」と不安になってしまう方に意識してほしいのが、「ベーシック・流行比率」です。
ベーシックアイテムと、今シーズン限りの流行アイテムの比率は「ベーシック:トレンド=73.9%:26.1%とするのが黄金比。
トレンドアイテムは、安易に合わせると「統一感のないスタイル」に見えるリスクが高くなるそう。
ベーシックな着回ししやすい服から、少し足すくらいがちょうどいい。
著者が伝えているメッセージ
片づけは機械的なスキルの一種であり、人格とは一切関連性がありません。片づけができない人は、家庭でやり方を教わらなかっただけ。実は片づけ脳力はそういう方こそ、伸びしろがあります。
筋トレのように、正しいやり方でコツコツと取り組んでいけば、片づけ能力は必ずアップし、家の中が変わります。
感想
表紙から、パンチが効いている。
まずタイトル。
「あの人にイライラするのは、部屋のせい」というタイトルに首をひねった。何かのせいにするというのはあまり使いたくない言葉ではあるけれど、まんまと心理的なフックをかけられた。
この本の前に「集中できないのは、部屋のせい」というタイトルで本が出版されている。私の好みとしては、こちらの「あの人にイライラするのは部屋のせい」の方が納得するか所が多く、前作からさらにパワーアップしている感が伝わった。
二つ目のパンチは、著者の経歴。
表紙に東大卒「収納コンサルタント」が開発!と書いてある。これだけで、どんなことが書いてあるのかな?と気になって手に取る人も多いだろう。
片づけメソッド(お悩み解決方法)32の他に、章ごとにコラムがあり、こちらの内容も大いに勉強になった。
本のタイトルでは「イライラ」とあるけれど、読んだらイライラが解消できる、スッキリできる本。