母親 > 妻 > シングル
30歳を超えると、女性には「母親」「妻」「シングルの女性」という
大きく3つのジャンルがそれぞれ同じくらいの割合で出てくる。
(感覚的なものかなぁ、って思ってたら、国の調査の数値でもなんとなく3割ずつくらいになってた。)
男性の場合は5年~10年くらい遅いのかな。
それで、何の話かっていうと。
そのジャンルの分け隔てが、世の中強すぎませんか?って話。
「こんなこと言ったら、人として否定されそう」と声を大にして言えない、
でもお酒が入ったり、深い仲になると意外と言う人も多い事実。
私はシングルなので「シングルの女」が感じる、直面しているアラサーの『今』を正直に書く。
結婚すると結婚祝い、子どもが生まれれば出産祝い。給料のほかに家族補助金、子どもを持つとそれにプラス、家族サービスデー、結婚記念日有給、子どもの授業参観や卒入学式は有給とは別で休み可。家族の職場訪問……。
もろもろたくさんの『ケア』が結婚&出産で設けられている会社って多すぎない?
日本の人口増加にもつながるんだから当たり前だって思う人も多いかもしれないけど、ちょっとケアの差が激し過ぎ。
シングルは休むべき理由なんてないだろ、って言われているように感じることが多々ある。
それに、さまざまな事情で結婚後に子どもを持たない(持てない)人もいると思うんだけど、その辺もガン無視。職場に子ども連れて来られたって『子どもを見るのが辛い』って泣いてる人もいる。
仕事できるねぇ、って評価されても、その後独身だと知ると「あぁ、だからかぁ」とか妙に納得されたり。
結婚してたり子どもがいる人が同じ実績を残していると
「ご家庭もあるのに(子どもがいて大変なのに)、すごいねぇ」
「ほらほら、夕飯の時間でしょ。あとは任せて帰って」
って、優遇される機会を目の当たりにすることも、現実社会では結構ある。
これは女性あるあるな気がする。
私の頑張りは、結婚してないから評価に値しないの?
介護や夢のため、その他の活動のために頑張ってる人は、子育てとは次元が違うから評価されないの? 結婚していない人は、がむしゃらに働かなきゃいけないの?
って、いつも納得いかない。
別にママさんや結婚している人が許せない、ってことは一切ない。それだけはハッキリ言える。
一生を添い遂げたいと思える人に出会えたことは素直に羨ましいし、
命を授かり、出産の苦痛を経験し、自分の意思ではコントロールできない人間を育てる、なんて尊敬以外の何ものでもない。本当にすごいな、って心の底から思う。
ただ、本人たちでなくて
そのほかの世の中の構造的に、女性への見方が
母親 > 妻 > シングル
いや、
母親 >>> 妻 >>>>>> シングル
くらいに差が顕著な場面が多すぎて、辛い。
よく「独身貴族」とか言われる立場からすると、シングルはシングルで結構悩んでる。
私、このまま本当に一生、一人なのかな。
このまま結婚しないとすると、老後のお金も一人で貯めなきゃ。
ってことは、家は賃貸じゃなくてそろそろ買った方がいいのかな。
親の面倒も私一人で見るとしたら、そこも考えなきゃ。
子ども欲しい気持ちがあるし、若いうちの「卵子凍結」とかやるべきか?
保険の受取人誰にしよう……甥っ子にした方が少しは役に立つかな。
すべてを一人でやるとしたら今の給料じゃ難しいし、お金かせがなきゃ。転職するにもインカム1つだし、安月給じゃむり。
正直キャリアは別に積みたくないんだけどな。
とかとか。
結婚・出産の経験をして『一人前』と見られる世の中が、息苦しい。
別にだからと言って結婚する気は今のところない…というか相手がいないのだけれど、相手がいたとしても、今すぐ結婚したいかと言われると、さ。それとこれとは別。
「自分で結婚しないこと(子供を作らないこと)を選んだんだから、わがまま言うのはおかしい」
と言う人にも度々(というか結構な割合で)会うんだけど、
言うなれば、結婚する、子供産むって決めたのも自分なんだから、一つの選択肢を選んだ人を、世の中が特別に扱うのもおかしくないか……?
LGBTを認めよう!なんてダイバーシティ推しにしてる企業も多いけど、なぜそこには人間とは全員恋愛している、ってことが前提なん?
恋愛していない、する気のない人、したくてもそもそも対象さえ見つからない人なんてたくさんいるんですけど。
独身って自由でいいな〜
なんて軽く伝える人や、特別扱いする世の中、なかなか生きづらい。
独身も意外と悩みあるんですよ、貴族なんてそんなものでもないですよ、って言葉もただの謙遜だったり負け惜しみだと思われるしね。
前に父親になった同級生の男友達に『そろそろ週末こんな遊びしたとか、一人飲みしてるとか、一人旅したとか……痛々しいからやめなよ。俺は本気でお前を心配してるんだよ』ってありがた迷惑な言葉を言われたことも何度もある(とか言いつつ、そんな人に限って浮気してたり誘ってきたりするんだよな)。
インスタやTwitterで、親になると異様に更新が多くなる友人の投稿を避けたくなるときだって、『バリバリ働いてんの、羨ましいわ〜』というコメントの(妄想かもしれん)行間を呼んでしまう自分が嫌になることだってある。
次の世代にはそんな思いして欲しくないし、堅苦しい考え方をする人にはなりたくないな、と思う今日この頃。