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骨折かな?のポイント

【臨床メモ】
骨折の診断は医師がレントゲンやCTで確定診断します。

療法士で骨折疑いの信頼性を高める、
若しくは、骨折疑いで医師への情報提供の際、
どのような所見があると丁寧かと言う視点の話しです。

結論
・炎症症状
・叩打痛、介達痛
・Patrickテスト 
・G-up座位で疼痛悪化
・急激なADL低下
上記を、必ずチェックします。

訪問リハ時代、高齢者が転倒した、
または数日前から急に痛くて動けなくなった等の骨折の有無を判断したい状況がありました。

①救急要請すべきか、
②明日外来診察でいいのか、
③リハで様子見でいいのか、
の判断をすべき状況に遭遇します。

高齢者に断トツ多い骨折は、
大腿骨近位部骨折と
腰椎圧迫骨折です。

大腿骨近位部骨折の特徴をおさらい
・大腿骨頚部骨折
 ・転倒で受傷
 ・患側肢位は内転、伸展、外旋位
 ・患肢は短縮
 ・自動運動困難
 ・股関節前面で骨折部に圧痛
  関節内骨折で疼痛は軽度
 ・関節内骨折 腫脹、皮下出血少ない

・大腿骨転子部骨折
 ・患肢は外旋位
 ・SLRや体位変換困難
 ・自動運動困難、他動運動で強い痛み
 ・自発痛、圧痛→大腿外側
 ・大転子部の叩打痛や介達痛が強い
 ・腫脹、皮下出血あり、→大転子部から臀部

脊椎圧迫骨折の特徴をおさらい
・尻餅や転倒で受傷・屈曲圧迫力により発生
・好発部位:胸腰椎移行部
 *うちの患者さん高齢の為か、
  下部腰椎が多いです。
・骨粗鬆症、外傷(転落、交通事故)、
 病的骨折(骨メタ)
・寝返り起き上がりの動作時に疼痛が悪化
・腰や背中に疼痛

リハ評価
・触診
 腫脹、熱感、疼痛→炎症症状をチェック
・疼痛
 ・安静時の疼痛
 ・動作時痛
 ・叩打痛、介達痛
  →
傷み強い→大腿骨転子部骨折(疑)
・理学所見
 Patrickテスト 
 陽性→右大腿骨近位部骨折
・G-up座位で疼痛悪化→脊椎圧迫骨折
・ADL:急激なADL低下

→しっかり評価して所見をとり、骨折を疑い、 
 動けない場合は家族が病院に連れて行くか、 
 救急要請です。
*病院併設の訪看ステーションでしたので、
 連携がスムーズでありがたかったです。

*補足
診断はX線写真、CTにより確実となります。
・両下肢を内旋して正面像を撮影すると、
 大転子の重なりがなくなり、
 わずかな骨折も認識されやすい.
・骨盤 の閉鎖孔
 前傾 →小さい
 後傾 → 縦長

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