咬傷!犬、猫、人、噛まれて危険は?
【臨床メモ】
犬、猫、人による咬傷にはそれぞれ異なる特徴とリスクがあります。
これらの咬傷の違いと感染リスクについてメモしときます。
✅犬咬傷
・犬は強い顎を持ち、傷が大きくなる
・犬による咬傷は、力が強く、深い傷を引き起こす
・感染率は5-10%と比較的低いすが、傷が深いため適切な処置が必要
・犬の口腔内には、パスツレラ・カニス(Pasteurella canis)や黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)などの細菌が存在し、これらが感染源となる
✅猫咬傷
・猫の牙は細く鋭いため、深く刺さりやすい
・鋭く深い穿通創を引き起こすことが多い
・感染率は50%以上と非常に高い
・傷口が小さくても感染しやすい
・猫の口腔内には、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)やバルトネラ・ヘンセレ(Bartonella henselae)などの細菌が含まれる
✅人咬傷
・特に子供同士の遊びや喧嘩、興奮状態での事故として発生
・喧嘩中に拳で相手の口を殴る際に発生
・人の口腔内には多くの細菌が存在し、感染リスクが高いため、特に注意
・主な感染源としては、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)や緑色レンサ球菌(Streptococcus viridans)など
✅感染リスクと対処法
咬傷による感染リスクは、傷の深さや場所、咬傷を受けた動物や人の口腔内の細菌の種類によって異なる
咬傷は見た目が軽度であっても、放置すると重篤な感染症や合併症を引き起こす可能性がある。
早期の対処が重要。適切な処置を行い、
感染リスクを最小限に抑えることが大切
✅まとめ
・感染率は文献により様々
・感染など重篤化の危険 人>猫>犬
・臨床では人咬傷は施設の介護士さんに多い印象
・猫は咬傷も危険だが爪も危険、ひっかき傷に要注意