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鎖骨の不思議と鎖骨骨折のリハビリ
【臨床メモ】
臨床でよく出会う鎖骨骨折。
人体の骨の中でも鎖骨は面白く、好きな骨の1つです。
犬や猫の手が上がらないのは、鎖骨が原因であったり、鎖骨の機能的役割や審美性の話は大好きです。
✅人の鎖骨
⭕️中国で囚人を捕らえるておくため鎖骨に穴をあけ鎖を通した
⭕️人体の中で最も折れやすい、
肩にかかる衝撃を吸収する
✅人以外の鎖骨
⭕️犬や馬のような走行性の哺乳類では退化
⭕️鎖骨がないと抱きつき動作、木登り動作が困難
上肢の挙上も低下
⭕️鳥類では左右の鎖骨が癒合
✅鎖骨の役割
⭕️肩関節の可動域を広げる
⭕️肩関節に加わる衝撃を緩和
⭕️胸郭と肩甲帯の連結、上肢の安定化
⭕️血管神経の保護
⭕️呼吸機能、胸郭を広げる
⭕️審美性:鎖骨美人
✅鎖骨の運動
⭕️上肢挙上60°:鎖骨の運動少ない
⭕️上肢挙上90°以上:鎖骨傾斜角増加
⭕️上肢外転90°:鎖骨30°挙上
⭕️上肢外転180°:鎖骨60°挙上、45°回旋
*リハビリする際に大事
✅鎖骨骨折の受傷機転
⭕️上肢伸展で転倒
⭕️交通外傷
⭕️コンタクトスポーツ
✅鎖骨骨折の好発部位
⭕️クランクシャフト状、外側から内側の境界
⭕️中央1/3が8割
✅鎖骨骨折骨癒合
⭕️4週以降
✅鎖骨骨折の治療
⭕️手術:プレート固定
⭕️保存療法:中央→クラビクルバンド、遠位部→三角巾固定
⭕️クラビクルバンド:肩甲帯の伸展保持(胸を張る)
⭕️三角巾固定:上肢の免荷、三角筋の収縮を軽減
✅鎖骨骨折のリハ
⭕️1~2週
・肩関節の振り子運動
・肘・手他関節の拘縮予防
・肩甲骨周囲、鎖骨周囲、
上肢のリラクセーション
⭕️ー4週まで
・肩関節90°まで
⭕️4週ー
・肩関節90°以上
・自動運動
⭕️5週、6週
・骨融合と相談でトレーニング
・抵抗運動、腱板訓練
・肩甲上腕リズム、肩甲胸郭関節周囲
✅その他、鎖骨周辺の疾患
⭕️胸郭出口症候群
✅まとめ
鎖骨は人間の体にとってとても重要な役割を果たしていますが、実は犬や猫にはほとんどありません。
なぜなら、彼らは手を上げる必要がないからです。
鎖骨は手を上げるときに肩甲骨と一緒に動くことで、腕の可動域を広げてくれます。
鎖骨は首のラインを美しく見せてくれる効果もあります。
鎖骨はとても細くて壊れやすいので、臨床ではよく鎖骨骨折の患者さんに出会います。
鎖骨骨折は交通事故やスポーツなどで起こりやすく、痛みや腫れ、手のしびれなどの症状が出ます。
治療法は一般的には固定や手術です。