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真冬でも、それでも❄️
お久しぶりです。スーパー鬱タイムを乗り越え、現在スーパー躁タイムです。今の私に敵はいない。どこからでもかかってきなさい。
真冬でもアイスコーヒーを頼んでしまうのは自分だけでしょうか。喫茶店でのんびりする自分にとって、ホットコーヒーはどうも得意じゃない。大前提、私は深入りのコーヒーが好きだ。深みのある香り、苦味が好き。浅煎りは酸味を感じやすくて苦手。コーヒーの酸味ってどうしても好きになれない。ホットコーヒーって冷めると酸味が強くなるじゃん?あれがどうも自分には合わないんですわ。だからと言ってホットコーヒーを頼んで冷める前に飲み干すってのも好きじゃない。喫茶店という、現実の時間軸とはどこか外れたような、ゆったりと進む時間に逆らってコーヒーを飲むのはもったいなく感じてしまう。なんか急かされてるみたいだし。なので私は寒かろうがアイスコーヒーを頼む。
話は変わって、年始に投稿したnoteでひと月に最低でも一冊小説を読むという目標を立てました。もちろんちゃんと達成できております。1月20日の卒論提出まではそんな時間は微塵もなかったけど、終わった反動で3日くらいで二冊の小説を読みましたね。自分の時間があるって素敵。読んだ小説は、綾辻行人さんの十角館の殺人と村田沙耶香さんの地球星人です。どちらも友人からおすすめされたものです。ちょいと感想でも書き記しておきます。
十角館の殺人|綾辻行人
私、実はこの作品が初めての王道ミステリー小説でしたね。今までは湊かなえさんの作品、所謂イヤミスってやつばっかり読んでたので。それを踏まえての感想です。
ミステリー小説って、本当に面白い。友人からおすすめされた際に、「絶対に犯人は予想できない」と聞いていたので、全てを疑いながら読みました。それはもう、人物が登場する度にこいつが犯人だろと考えるくらいに。それでも尚、犯人が明らかになった時は、お前かよ!となりました。予想できるわけあるか。完全に裏切られましたな。
新鮮で面白かったポイントは、作中に図が登場した点。これはミステリー小説ならではだなって感じ。文章だけでは少し難解な部分も、図があることで理解しやすくなると同時に、図からわかる点について、読者の考察の余地もある。まるで自分が探偵にでもなったかのような気分に駆られた。
文章の書きっぷりもあっぱれ。前半部分の、登場人物の気分の高揚とは裏腹に重苦しい情景描写や噂話の匂わせのちぐはぐ感もなかなか惹かれた。これから起こる事件が如何に悲惨なものかという想像を掻き立てられるような表現だったなと個人的に思った。何よりも自分が気に入ったのは、犯人が明かされる際のページの使い方。犯人が名乗るシーンで、敢えてページを跨いで表記されていた。ネタバレしないように書くのむずいなこれ。うーん、なんて伝えたらいいんだろう。例えば、1ページに「犯人の名前は、」までが書かれていて、その次のページは「〇〇です。」だけが書かれているみたいな。しかもそれが見開きで書かれるのはなく、裏表で書かれるからもうね。たまんないよ。館シリーズは制覇したいと思える作品でした。
地球星人|村田沙耶香
続いてはコチラ。ジャンルは先程と打って変わってSF(で合ってるのかなこれは)。表紙はどこか可愛げのある小説。友人はこの小説を「部屋に飾りたい」と言っていた。そんな表紙とは裏腹にとんでもない作品だった。感想を一言で表すと、気持ち悪い。これは褒め言葉です。気持ち悪さの中に何か考えさせられるようなものもある作品でした。自分たちにとっての普通とは何か。人間という生き物にとっての普通は何か。そんなことが吐き気や嫌悪感、不気味で複雑な感情と共に伝わってくる、そんな感じ。内容に少し触れると、人間として機械的に、普通に生きることに疑問を抱いた主人公が壊れ、レールから逸脱し、狂っていくといった感じ。一般的にはそう読める小説。でも読み進めていくうちに、自分の思っている普通は本当に普通なのだろうかと思えてくる。一種の洗脳に近い感覚かな。
「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、特に愛することなく、敬うことなく、慰め合うこともせず、助け合わず、命ある限り自分の命のためだけに生きることを誓います」このフレーズがお気に入り。自分にもポハピピンポボピア星人の欠片があるのかも。描写はキツいがぜひ読んで見てほしいですな。
現在は中村文則さんのR帝国を読んでおります。まだ途中だけど、やっぱり中村文則さんの小説好きだなぁとひしひしと感じてます。またそのうちnoteにでも感想投下します。
そして恒例の聴いている音楽のコーナー(?)です。最近は遅ればせながらさよならポエジーにハマっております。名前はずっと知っていたのになんで今まで聴かなかったのか不思議なくらい自分好みでした。早く教えてよね、ホント。
ほな、それではまた。