【天気の子感想】ゼロ年代エロゲのトゥルーエンドってこんなだったの!?
HIJIKIと申します。
天気の子をようやく見てきました。
インターネットのお兄さん達が「天気の子はゼロ年代エロゲのトゥルーエンド」と光の無い瞳で呟いていたので、何となく展開を予想していました。
「ヒロインが死ぬのかな」
「少なくとも完璧なハッピーエンドじゃないだろうな」と。
何故なら、ろくにエロゲに触れてない私にとって、その手の代表格は「AIR」だからです。ほぼ20年前の作品になるのでネタバレしますが、希望はあるものの、ヒロインの死で物語は終わります。
あとエロゲといえば、沙耶の唄でヒロインと主人公にとってはハッピーエンド(世界が化物だらけになる)があったなぁとか、その程度の認識です。
ただ君の名はの次に沙耶の唄やエヴァみたいなオチはないでしょう。川村元気さんが止めてくれるハズです(謎の信頼)。
でも、君の名は程ハッピーではなく賛否両論の結末らしい。
うん。
諸々を加味すると、天気の子の結末は
「主人公とヒロインは結ばれないが、世界の秩序は保たれた」
この辺りに落ち着くんだろうなあ。
さて実際は――。
・ストーリー
島暮らしの高校生・帆高(ほだか)は、家出をして船で東京を訪れます。
その船で出会ったのは、ヒロイン――ではなく、三白眼でボサボサ頭のオカルト系ライターのおっさんこと須賀でした。
……属性盛りすぎか!!!?
深夜なら間違いなくCV櫻井孝宏では!?
正直、彼の登場で一番盛り上がっていたのですが、須賀は自分の名刺を渡すとアッサリ退場してしまいました。
帆高は東京でその場しのぎの日々を送りますが、当然生活に行き詰まります。
結局、帆高は須賀の小さな会社に住み込みで働くことになりました。
あと、この辺りで晴れ女のヒロイン陽奈と弟の凪、サブヒロイン夏美との出会いイベントは済ませています。
ここから「共通ルートだからいいだろ」と言わんばかりにctrl押しっぱで描写をブッ飛ばされますが
帆高が東京での生活に慣れる
↓
帆高、陽奈が生活費に困ってることを知る
↓
陽奈の晴れ女の力を仕事にしよう!
↓
陽奈、晴れ女の能力を使いまくる
という流れに。ですが、問題が発生します。
東京が豪雨や雪などの異常気象に襲われ、
天気を鎮めるには陽奈が生贄になるしかないというのです。
陽奈(ヒロイン)と東京の晴れ(世界)
この映画は、どちらを選ぶのでしょうか。
※ここから結末のネタバレ※
・結末
陽奈は連れ戻す! 東京はずっと雨でもいい!
3年後、雨が降り続けた東京は沈んでる地域もあるけど、
世界は元から狂ってるんだから、責任感じなくていいんじゃない?
でもやっぱり世界の変化を選択したのは自分達なんだ! 陽菜に会おう!(終)
え、え〜〜!!!?
トゥルーエンドでこの展開は流石になかったでしょう!?
正直なところ、劇場でtogetterに騙された!とまで思いました(ネタバレ回避の為にチラ見しかしてなかったけど)。
だってメリーバッドエンドならともかくトゥルーですよトゥルー。
今までの物語なら、ヒロインと世界は簡単に両立できないハズじゃなかったんですか。
いや、そこを両立してるのはトゥルーエンドっぽいといえばぽいのですが……。
それっておじさんに思いあがんな(意訳)と言われるような低いテンションなの!?
色々なルートを経験した上で手に入れられる奇跡だったんじゃ!?
そう。漢帆高は「ずっと雨でもいい」とまで言いきり、陽奈を運命から解放しました。陽奈のチョーカーが壊れていたのはそういうことでしょう。
でも、結末は「東京は雨で全て水没しました」ではないんです。
ヒロインを選んだところで、世界は終わりません。
でも、それって当たり前ですよね。
雨が止まなくても腹は減るし、学校や仕事に行かなきゃだし、家事もしないといけない。
当然なのですがヒロインと世界が両方存在する状況を、決して劇的ではない現実的な落とし所として描写したのは斬新ではないでしょうか。
でも帆高の選択に責任を感じるなと言いつつ、2人は「自分たちが世界が変えた」という特別な秘密を共有しているんですよね。うわ〜〜……何だこの話運びバランス完璧か??
まあ、こんなことを考えたのは視聴してから数時間経ってからです。
上映中の6割くらいは須賀さん、侘助おじさん並みに人気出ねぇかな〜しか考えてませんでした。
サマウォもショタとおじさんが充実していましたね。天気の子も定期的にTVで放映されるといいですね(不純な動機)。
(おわり)