「ひびまい」のはじまり
先月、久々に公式にお客様に来て頂いての公演がありました
もとは今年の3月に行われるはずだった公演
その時に私のもとにやってきた舞が「ひびまい」であり、動画「ひびまい」のはじまりでもあります
新たに公演の日程が決まり、この時の作品を踊るのか、全く新たに創るのか、作品のテーマはそのままで踊りはリクリエーションするのか、それぞれ手探りで向き合う日々
すすめていくうちに見えてきたことは、私は「この時の踊りを基本的には変えずに踊る」ということでした
自分でも意外だったし、変えなくていいのだろうか・・・と思うこともあったけれど、何度自問しても、何度稽古しても、結局答えはそうでした
・・・・・けれど、変わっていたことがありました
自分でも気づいていなかったのだけれど、本番直前にこの作品に対するコメントを書くときに初めてわかりました
言葉が変わっている・・・
前回と同じコメントが書けない・・・踊りは同じなのに、ここに紡ぐべき言葉が変わっている・・・
でも、
ああ、そうなんだな、と自分でもすごく腑に落ちて
だからこそ、今回自分は踊り自体は変えない、という選択をしたのだな、と
変えずに踊ることによって、変わるものを見ようとしていたのかな・・・
どこか今までの作品とは違った風情をもって、違った意味をもって、
「ひびまい」という踊りが私のもとにやってきてくれたのだな、と感じます
とても嬉しかったのは、終了後のミーティングで、あるメンバーが
「この踊りは歳月をかけて、様々な折々に、ずっと踊っていったらいいんじゃない?」と言ってくれたこと
自分でもなんとなくそう感じていたところがあって、
今までの作品も踊っていきたい作品ではあるけれど、それらが持っている性質とは違う在り方のもの
そんな作品として踊り続け、そしてその都度、静かになにか知っていけたらいいな、と思います