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気分転換の大学受験日記12

3日目くらいからほぼ毎日のように言い続けている気がする模試がついに来た。
なんだかんだ不満を言いながらも模試というのは戦う相手と同一条件下での勝負ができる貴重な機会であり、自分も一昨日から今日のためにコンディションを整えていた。今朝もちゃんと5時に起きて1教科目の対策をしながら家を出る時間を待っていた。校門が8時に開くのに、受験教室の入場時間が8時10分から8時25分までとかいう頭の悪い仕様が発表された時から入口が混雑することはわかっていたから、7時30分に塾の校門に着けるよう6時30分に家を出た。
自分は家を出るまでが長く、予定を立てても大体15分くらいオーバーしてしまう人間だから、家を出た時これで焦ることなく試験に臨めると安心した。今思えばこれが「フラグを立てる」というやつだったのかもしれない。電車の時間を確認しようと電光掲示板を見たら運転見合わせって書いてあった。駅員さんに理由を聞くと人身事故とのこと。亡くなった方に対して非常に失礼かつ自己中心的な内容だが「ふざけんな、◯ね!」と思ってしまった。普段なら「またやってんのか」くらいにしか思わないのだが、こっちも今日の模試のために一ヶ月以上別途予定を組み直していて、その上自分たち京大受験生は明日京大オープンが控えている。一般の受験生が今日の共テのための準備だけに専念できたのに対して我々は共テと論述の両方の対策をしてきた。本番でさえも共テは2日間だし、共テから国立2次まで一ヶ月あることを考えると以上なスケジュールと言わざるを得ない。
当然今週は1週間通しても睡眠時間は20時間を割っているし、食事だって朝以外は不定期だった。そうでもしないと共テと2次を同時に対策してコンディションを維持するなんて出来ない。なのに万全の状態で出発したら電車が止まっていて、人身事故だからしばらく動かないかもと言われる。30分の余裕があるとはいえそれは混む前に席に座るために用意した時間、自分の目論見は潰えた。
変な話だが最終目標が「落ち着いて試験に臨めること」は変わらないまま「早く席に座る」というのもまた一つ目標になっていたところがあり、不可能を悟った時点で「どうせ失敗したんだから帰ってしまおうか」という気分屋の悪い兆候が出た。最終的には暑い中同じ道を帰るのが馬鹿らしく思えたことと、よく考えたらみんな同じ状況であることに思い当たって帰らなかったのだがこれが冬だったら帰ってたかもしれない。悩んでるうちに電車が動いた。辛うじて7時過ぎくらいに動き始めたから模試開始には間に合ったがチュートリアルは聞き逃した。
そしてうっすら予想はしてたが京大クラスのメンバーは結構休んでた。多分今日の共テ模試はぶん投げて明日のオープンに専念した方が賢いと思ったのだろう。
真面目に対策してきたが馬鹿を見たのは自分かもしれない。簡単だったし。


普通に生活費に溶けます