【ジャネーの法則】フリーレンとヒンメルの体感時間を比較してみた
葬送のフリーレン
魔王を倒した後から始まる物語『葬送のフリーレン』のアニメが放映中ですね。
ぼくもアマゾンプライムビデオで少しずつ追いかけています。
長寿の種族であるエルフのフリーレンと人間たちとの時間感覚が大きなテーマになっていて、物語を流れる不思議な雰囲気を形作るのに一役買っています。
とにかく一話から時間の経過がものすごい。
魔王を倒すための冒険がまず10年。これだって相当長い話です。この冒険をじっくり描いたらおそらく漫画にして10年以上の長期連載になるでしょう。
しかしその10年はすでに終わったこととしてさらっと流される。
そしてすぐにフリーレンは一人で次の旅に出る。
変わった魔法を探す当てのない旅。
それがなんと50年。
こんなにあっという間に時間が流れる物語がかつてあったでしょうか。
かつての仲間たちはすでに老いており勇者ヒンメルはその命を終えるところでありました。
さてここで目が行くのがフリーレン(あるいはエルフという種族)の時間に関する感覚の異常性。
人間からしたら途方もない時間を、ほんの一瞬にしか感じていない様子。
なぜなのか?
それはフリーレンがすでに1000年以上生きている人生の大ベテランだからです。
ジャネーの法則
フランスの哲学者ジャネーという人が提唱した「ジャネーの法則」というものがあります。
簡単に説明すると、人は長く生きるほどに一年の体感時間が短くなっていくというものです。
人生経験が多くなると始めてみるものが少なくなっていって、それにともない時間が短く感じるということらしいです。
確かに小学校の頃の6年って今じゃ考えられないくらい長かった気がしますね。
じゃあこの法則にのっとってフリーレンとヒンメルの感じた10年間の長さ、50年間の長さを比べてみようではないですか。
これによってヒンメルの感じた10年はフリーレンにとってはどれくらいのものなのかがわかるのではないでしょうか。
魔王討伐の10年間の長さ
計算は面倒なのでchatGPT君にやってもらいました。もしかしたら不正確な値が出るかもしれませんが全部chatGPT君の責任です。ぼくに非はないです。
計算方法は自然対数でその既刊の年齢の差を引くものです。
ヒンメルの10年はざっと調べたところ16歳から26歳のようなので
ln(26)-ln(16)=0.485
と出ました。
対してフリーレンの年齢は1000年以上生きているということしかわからなかったので仮に1000歳から1010歳までということにして計算します。
ln(1010)-ln(1000)=0.01
となりました。
すると二人の10年の感覚は48.5倍の開きがあることが分かりました。
フリーレンの10年はヒンメルにとっての時間の1/48.5しかなかったんですね。
これはおよそ0.21年となり、日数に変換するとおよそ77日。
フリーレンにとって二か月半くらいの感覚だったことになります。
そりゃ、2か月半も毎日一緒にいたらそこそこ情は湧くかもしれませんがそれでもちょっと短いですね。
勇者の死までの50年間の長さは?
ではその後の50年は?
今度はヒンメルは26歳から76歳までとなります。人間にしても老人になると体感時間は早くなっていきますが果たしてこの50年はどれほどか。
ln(76)-ln(26)=1.072
と出ました。さすがに先ほどの魔王討伐のための10年よりは長いですが、それでも2倍弱くらいなんですね。
人生のピークは20代って、悲しくなりますね。
フリーレンはというと今度は1010歳から1060歳で計算するとしましょう。
ln(1060)-ln(1010)=0.059
こちらも先ほどの数字よりは増えていますがさすがに短い。
ちなみに二人の50年間の違いはおよそ18.16倍となりました。
ヒンメルの50年間はフリーレンはその1/18.16の長さに感じているということになります。
これはおよそ2.75年。つまり2年9か月くらいとなります。
フリーレンにとっては「久しぶりだね」程度ですが人間たちは寿命を終えるのに十分な長さでした。
エルフという種族がというよりは長生きすると時間の感覚が麻痺っちゃうんだなと思いました。
人生を長く生きるためには
さて、今更ですがジャネーの法則は鵜呑みにしてはいけません。
そもそも人生の体感時間は年齢の逆数を掛けただけというこんな簡単な数式で表すことができるはずがありません。
いつまでも若々しいお年寄りがいる一方で、死んだ目をしている若者も大勢います。
つまりは人生の体感時間って感動や思い出をたくさん積み重ねていけばいくらでも長められるのではないかと思います。
以上です。
わたしの記事もここで終わりだね。