雑記 ~フリースタイルフットボールがやりたくて~
・この記事は過去に書いた『雑記 ~無回転シュートが打ちたくて~』という記事の精神的続編です。
・がっつり続きものではないので前作を読んでいなくてもお楽しみいただけるのですが、たいていのシリーズものってそういうこと言うよな。絶対過去作知ってた方が何倍も楽しめるだろって思う。
・ちなみに無回転シュートについては全然コツをつかみきれないままに飽きてしまいました。地上に出てからのセミの一生くらい興味が続かない。
・で、次は何に興味を持ったかというとフリースタイルフットボールですね。
・↑こんな感じのです。魅せることを目的としたリフティングですね。
・無回転の方にも書いた軽い自慢ですがぼくはリフティングがそこそこ得意だと自負していました。
・全盛期には100回を超えたこともあります。今やっても30回くらいはまあ。(主に右足しか使えないけど)
・でもフリースタイルフットボールはそんなのは序の口なんですな。回数とかの次元ではない。
・ただのリフティングであれば、ボールを上に蹴る技術とそれを追いかける体力、瞬発力があれば極論誰でもできる。しかしフリースタイルフットボールはそうはいかない。
・ボールを蹴る技術だけでは不十分で、むしろ大事なのはボールを止める技術だったりする。
・フリースタイルフットボールの技の一つに「ストール」というものがある。簡単に言えばボールをピタッと止める技のことだ。
・まるで『ブルーロック』の凪誠士郎のトラップのようにボールを足の上やかかと、頭の上で静止させるのだ。
・初めからフリースタイルフットボールの全てをマスターしようなどとは思っていない。ぼくは基本的なリフティングの次はまずはこの「ストール」を習得したいと思った。
・公園にサッカーボールを持って乗り込む。(単身)
・しばらく触っていなかったボールに空気を込めなおしていざ出陣。
・うわ、ボールを操るのって難しい。
・まずボールを足の上でピタッと止めるのをやりたいのだが笑えるくらい止まらない。足に当たると普通に跳ねてしまう。
・物体にはぶつかったときにどのくらいの力を吸収しどれくらいの力で跳ね返るかという反発係数というパラメータが存在する。これは固いものほど値が高く、跳ね返りやすい。靴は体の中では比較的反発係数が高い箇所である。
・物理やってて良かった~。
・そりゃそうなのである。固いものにぶつかったら跳ね返るに決まっている。ならばどうすれば跳ね返りを押さえられるか。
・物体の進む方向に正負の符号を与えよう。ここでは地面に向かってマイナス方向、空に向かってプラス方向としよう。直行グラフで言うところのy軸のイメージだ。
・ボールが靴にあたって跳ね返るとプラス方向の力が生まれてしまうわけだ。この力を極限までゼロに近づけることができればストールは成功する。
・さて、どうすればそれが可能になるだろうか?
・答えは簡単だ。プラスの方向を打ち消すようにマイナスの力を与えればいい。
・具体的にはミートの瞬間に足をマイナス方向に動かせばよい。もっとリアルな表現をするならば、足を引けばよい。
・物理にかこつけてそれっぽくいってみたが小学生でも感覚的に理解できることである。
・さて、構造を理解し意識するということと実際にできるということはまた別の話である。
・ボールの勢いを殺すほどの距離と速度で足を引くには右足の力だけでは足りない。ぼくは気づいた。これは軸足のクッションが必要だ。
・ある程度の高さから落下するボールの勢いを完全に殺すには結構なクッション力が必要だ。一応毎日片足スクワットをしているのだがしょぼい量しかこなしてないので明らかに筋力や瞬発力が足りない。
・おれは‼‼ 弱い‼‼ (ドン)
・さらに気づいたことは、安定してストールを行うにはまず適切な高さに回転の少ない球を上げなければならない。
・必要となるのはフリースタイルフットボールの基本ともいえる「ちょんちょんリフティング」だ。
・足を上げることなくつま先付近でちょんちょんとボールをリフティングする。まずはこれが必要なのではないか。
・というわけでやってみたが笑えるくらいできない。何だこれ。やってる人は全員めちゃ簡単そうにやってるのに。
・こんな時は「見」に移る。自分の蹴るボールの動きを観察してみる。
・すると自分方向に向けてバックスピンがかかっていることが分かる。
・なぜか。それは足首を軸にしてつま先を回転させてしまっているからだった。
・力のモーメントである。(これも物理学です)
・回転軸から遠くにあるものほど少ない力で大きな回転がかかる。ということはつま先は足の中でも最も回転がかかりやすい部分である。
・リフティングには足首の柔らかさが必要だろうと思ってかつま先を上げて蹴ってしまっていた。これでは無駄にボールに回転がかかってしまう。
・というわけで足首を意識して固定して蹴ってみる。うむ。ボールの回転が消えた。
・とりあえず今回の進捗はここまでである。
・シリーズ化する意図があったわけではないがこれはドキュメントである。
・大人の学びなおし。新たな趣味を手に入れる孤独な男性のあがき。そんなものだと思っていただきたい。
・そして次のワールドカップまでには七つのボールを自在に操るフィールドの魔術師と成長しているであろうぼくの活躍を期待していて欲しい。
・似たコンセプトの雑記もあったのでどうぞ。↓